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【アホールド・デレーズ】ストップ&ショップでMFC!店内MFCはトレンドになる!

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■フードライオンやジャイアントなど約2,000店の食品スーパーを展開するアホールド・デレーズUSAは13日、宅配やカーブサイド・ピックアップ用に小型フルフィルメントセンターを店内で稼働することを発表した。急拡大するオムニチャネル化にミニロボット物流で対応する。

投資家を集めたミーティングで発表されたのは、フルフィルメントセンター開発を手掛けるテイクオフ・テクノロジーと提携し、店内に開設する物流施設「マイクロ・フルフィルメントセンター(MFC:Micro Fullfilment Center)」だ。アホールド・デレーズは来年1月にもコネチカット州ウィンザー地区にあるストップ&ショップで340坪程度のオートメーション化されたMFCを稼働する。

MFCの導入コストは最小で300万(約3.3億円)ドル。ミニ・ロボット・スーパーマーケットとも呼ばれる店内MFCでは1.5万アイテムを扱い、20人のスタッフが働く。宅配サービスやカーブサイド・ピックアップサービスではピッキングで1アイテム60秒かかっていた時間をロボット物流では6秒程度に短縮する。ストップ&ショップでは1週間に4,000件のネット注文を処理できるとしている。

ネット経由で注文された商品は、このMFCからピッカーに運ばれ、梱包されたのちにカーブサイド・ピックアップで渡されるか、デリバリーで宅配されることになる。テイクオフ・テクノロジーはマイアミを中心に34店舗を展開する中南米系スーパーのセダノス(Sedano’s)と提携しており、今月初めにはアルバートソンズとも提携したばかりだ。

アホールド・デレーズでは2019年度中にハナフォードなど600ヶ所でカーブサイド・ピックアップサービスを展開する計画。2020年までには同社の65%の顧客が宅配やカーブサイド・ピックアップを利用できるとしている。

 スーパーマーケット業界でマイクロ・フルフィルメントセンターはトレンドになりつつある。ウォルマートは8月、ロボット物流企業のアラート・イノベーション(Alert Innovation)と提携し、カーブサイド・ピックアップ・サービス専用のフルフィルメントセンターをスーパーセンターでテストすることを発表した。場所はニューハンプシャー州セイラムにあるスーパーセンター。

スーパーセンター・セイラム店を560坪増床し、小型カートのようなロボット「アルファボット(Alphabot)」が動き回る物流倉庫を導入する。このシステムでは、倉庫内で複数台のアルファボットが注文品をピッキング、4つのピックステーションに運ぶ。ピックステーションでは、カーブサイド・ピックアップ用のドライブスルーで利用者に渡せるようにスタッフが仕分けを行う。ロボット物流倉庫のオープン日は明らかにされていないが、今年末までに稼働させるとしている。

なおウォルマートではカーブサイド・ピックアップを利用した宅配サービスも拡大中だ。ウォルマートの宅配サービスは、カーブサイド・ピックアップでピッキングした注文品を、宅配サービス企業のドライバーに渡して宅配する。

ロボット物流も加速している。スーパーマーケット・チェーン最大手のクローガーは5月、イギリスのネット専業スーパー最大手のオカド・グループと提携したことを発表した。クローガーはオカドのロボット物流システムを同社のロジスティクスに導入し、ネットスーパーの効率化を図る。

オカドの独自技術「オカド・スマート・プラットフォーム」ではオンライン注文や決済、ピッキングからシッピングなどの配送管理などを含む。この提携によりクローガーは今年、アメリカ国内にロボットを導入したフルフィルメントセンター(ネット注文対応の物流倉庫)を3ヵ所建設するほか、今後3年で20ヵ所まで増やす計画。

詳細は明かされていないが、クローガーは新物流倉庫でそれぞれ600人を新たに雇用すると公表しているため、完全自動化となる倉庫を作るわけではない。倉庫内を動き回って生鮮品等をピックアップし、梱包等を担当するシッピング・スタッフにまで運ぶ、ピッキングロボットの導入と見られている。

 アマゾンがホールフーズを買収して以来、宅配やカーブサイド・ピックアップサービスを導入するスーパーが急増した。来年には店内などにMFCを開設する事例が増えることになるだろう。

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アホールド・デレーズは来年1月にもコネチカット州ウィンザー地区にあるストップ&ショップで340坪程度のオートメーション化されたMFCを稼働する。

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披露されたプレゼンテーションのスライドではMFCのメリットを「顧客が受け取るまで最短1時間」「オールイン(ピッキングからパッキングまで)1時間当たり145アイテムの生産性」「コストは300万ドル~500万ドル」等と解説している。

⇒こんにちは!アメリカン流通コンサルタントの後藤文俊です。アホールド・デレーズUSAでは米国内のEコマース売上が今年、10%以上の成長となる予想です。驚きなのは来年度には20%増、2020年には30%増との予想です。一方、調査会社タブス・アナリティクスが行った最近の調査では年に6回以上、食品をネット購入する人は17%のみとなっています。同調査では62%が生鮮品等の食品をネット購入したことがないとしているのです。コンサルタントである以上に生活者でもある後藤の経験では、ネットで生鮮品を購入しデリバリーやピックアップサービスを利用すると利用頻度が増えるのではと推測しています。当初は手数料が高いかなと感じるものの一度利用すると利便性が勝って、ネットによる購入頻度が上昇するのです。アホールド・デレーズがオムニチャネル展開で強気の見方をしているのは、顧客の反応から今後も需要が伸びるということです。2手先を読み、売り場でのピッキング作業から店内MFCを手掛けるのです。

 大手チェーンストア等でストアアプリのストアモードがトレンドになっているように、食品スーパーでも店内MFCが新たな潮流となります。


「激しくウォルマートなアメリカ小売業ブログ」より転載
http://blog.livedoor.jp/usretail/

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