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井上 政典
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長谷川 良 rss (コラムニスト フリージャーナリスト)

ライター一覧
長谷川 良

ウィーン在住ジャーナリスト。国連記者室から、ウィーンの街角から、国際政治にはじまって宗教、民族、日常の出来事までを思いつくままに。

経済相の「回答」に欠けていた視点

 アルプスの小国オーストリアでもデルタ株コロナ感染が広がり、最近7日間で1日平均2000人の新規感染者が出てきた。夏季休暇明け、新学期のスタートということもあって今後も増加するのではないかと懸念されている。

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“So Gott will”の宗教的背景について

 今回のコラムは純粋に宗教的テーマだ。当方は最近、Netflixでウルトラ・オーソドックスユダヤ教徒の家族の話「シティセル」と救い主を描いた「メシア」を観た。その2本のTV番組の中で頻繁に登場する“So Gott will”(=独語、英語ではGod willing)という表現に非常に心を惹かれた。日本語に訳すとすれば、「神が願うように、神のみ心に委ねて…」という内容になる。明日、明後日はどうなるか、私たちは知らない。次の週、数カ月後、何があるかを、私たちは確かに分からない。私たちは一生懸命働き、多くのことを成し遂げるが、人生の多くの本質的な側面には影響を与えることはできない。何が生じるかといった事に対して、神の手に委ねる。それが“So Gott will”といった表現となるわけだ。

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アフガン駐留独軍の戦死兵士の家族

 イスラム原理主義勢力タリバンがカブールを占領して1カ月が過ぎた。ワシントンでは米軍のアフガニスタン撤退について、上下両院外交委員会で検証作業が始まったが、上院外交委員会のメネンデス委員長(民主党)はアフガンからの米軍撤収について、「明らかに致命的な欠陥があった」と指摘。ブリンケン国務長官に対し、米軍撤収期限の延期などの対応をしなかった理由などについて、鋭い質問が続出した。下院外交委員会では共和党のマコール議員からバイデン政権への批判の声が聞かれた。バイデン大統領は撤退は成功したと従来の姿勢を崩していない。

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北朝鮮「米国を核協議へ誘導戦略」

 ウィーンに本部を置く国際原子力機関(IAEA)は13日から17日まで5日間、定例理事会を開催したが、国連外交筋は、「北朝鮮はここにきて米国との核協議の再開に意欲的となってきている」と語った。

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氷の男「エッツィ」発見30年

 1991年9月19日、5300年の眠りから1人の男が氷の世界から不本意にも目を覚まされてしまった。30年前の話だ。不本意といったのは、その後の余り快くない出来事に遭遇してしまわざるを得なかったからだ。新石器時代、または銅器時代に生きていた男がタイムトラベルで1991年の世界に引っ張り出されれてしまった。もちろん、「目を覚ました」という表現は正しくない。発見されたのだ。

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ビオンテックCEO、質問に答える

 独週刊誌シュピーゲル最新号(9月11日号)は独バイオ医薬品企業ビオンテックの最高経営責任者(CEO)、ウグル・シャヒン博士とエズレム・テュレジ博士にインタビューしている。同誌は2021年新年号で同社創設者夫妻と会見したが、今回はその2弾目だ。ワクチン接種の有効性やブースターショット(免疫増強のための追加接種)の必要性などについて、世界で最初にコロナ・ワクチンを生産したビオンテック社の創設者であり、研究者である両博士に聞いている。

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ローマ教皇の「手術後初の外国訪問」

 ローマ教皇フランシスコは15日、3日間のスロバキア公式訪問を終えて、ローマに戻る。同教皇は12日から15日にかけ、中欧のハンガリーの首都ブタペストとスロバキアを訪問した。ハンガリーでは12日午後、ブタペストの英雄広場で開催中の国際聖体大会に参加し、閉会式の記念ミサを行った。その後、スロバキアの公式訪問に入った。政府や宗教関係者と会談した。

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ワクチン接種を拒否する様々な理由

 爽やかな秋の天候に恵まれた11日、買物や散歩に出かける人々の姿が見られた。彼らがマスクをしていなかったならば、これまでも見られた通常の週末風景だが、多くの人々はやはりマスクをし、人によってはFFP2マスクをつけて歩いている。

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欧州テロ専門家の「9・11テロ」検証

 欧州のテロ問題エキスパート、英国のキングス・コレッジ・ロンドンの「過激化研究国際センター」の所長、ドイツの政治学者ペーター・ノイマン氏(46)は10日、オーストリア国営放送とのインタビューに応じ、今月11日で20年目を迎えた米国同時多発テロ事件(9・11テロ事件)の背景、国際テロ組織「アルカイダ」とウサーマ・ビン・ラーディン、イスラム過激派テロ組織「イスラム国」、そしてアフガニスタンを占領したイスラム原理主義勢力タリバンについて、その見解を述べた。以下、オーストリア国営放送のインタビューで語った同氏の発言内容をまとめた。

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エクソシストと女性官能小説作家

 ちょっと週刊誌的テーマかもしれないが、欧米の主要メディアも結構大きく報道しているので、日本の読者にも紹介する。

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9・11テロ事件後の「欧州の苦悩」

 米国同時多発テロ事件から11日で20年目を迎える。同事件では、2977人が犠牲となり、2万5000人以上の重軽症者を出した。同事件を契機として世界の政治の主要アジェンダはテロ対策に移った。そして15年11月3日にはフランスのパリで同時多発テロが発生し、パリ北郊外の国立競技場スタッド・ド・フランスの外で3人の自爆犯による自爆テロが起き、続いてパリ市内北部のカフェやレストランで銃の乱射や爆弾テロが起きた。

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コロナ規制解除「勝利宣言」か「冒険」か

 北欧デンマークは10日を期して全てのコロナ規制を解除する。デルタ株のコロナ感染が急増している他の欧州諸国を尻目に、同国は「Covid-19は歴史となった」と豪語するのだ。同国の「コロナ規制解除宣言」を支えているのは80%以上のウイルス・ワクチン接種率だ。コペンハーゲンの今回の決定はコロナ対策成功のパイオニア的勝利宣言か、それとも危険な冒険に終わるだろうか。以下、独週刊誌シュピーゲル9月1日電子版からその概要を紹介する。

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「駐中国ドイツ大使の急死」の波紋

 在中国のドイツ大使館は6日、同国のヤン・ヘッカー駐中国大使が亡くなったと発表した。同大使は8月24日、ドイツの駐中国大使として就任したばかりだった。中国は大国意識が強く、米国と様々な分野で対立している。欧州も例外ではない。中国との貿易協定は中国の人権問題などがネックとなり、現在批准作業が凍結している。北京に乗り込んだヘッカー氏は自身の使命に意気を感じ、頑張ろうとしていた矢先だったはずだ。その大使が就任直後、原因不明で急死したのだ。ドイツの情報では、ヘッカー氏は持病持ちではないし、健康管理を忘れないスポーツマンタイプの外交官だったという。

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TV番組「シティセル」ブームを探る

 イスラエルが制作したTV番組「Shtisel」(2013~2021年、3シーズン、33話)は首都エルサレムのゲウラ(Geula)に住む通称ウルトラ・オーソドックス・ユダヤ人(ユダヤ教超正統派)と呼ばれるユダヤ教徒たちの日々を描き、イスラエル国内ばかりか、中東イスラム教圏、そして米国にまで人気を博し、Netflixは第1、第2シーズンを購入し、第3シーズンを制作したが、「米国版シテイセル」の制作にも意欲を示しているといわれる。なぜ超正統派ユダヤ人の家族ドラマ「シティセル」が宗派、国を超えて人気を呼ぶのか。「シティセル」について考えてみた。

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相手の失点で漁夫の利の「独社民党」

 2カ月前だったら話題に入らなかったテーマが独メディアでは今、報じられている。社会民主党(SPD)は連邦議会選挙(下院)後、どの政党と連立を組むか、ないしは組むことが出来るかだ。これまでは第1党、メルケル首相の与党「キリスト教民主・社会同盟」(CDU/CSU)がどの政党と連立政権を確立するかが投票日前後の主な話題となってきたが、今回はCDU/CSUではなく、SPDがその主人公となってきたのだ。以下、説明する。

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子供の学校登録を解消する親が増加

 ハプスブルク帝国の女帝マリア・テレジア(在位1740~1780年)は16人の子供を産んだことで良く知られている。ハプスブルク家は婚姻政策を実施して欧州全土に大きな勢力を構築したことは世界史で学んだ。マリア・テレジアの忘れてはならない功績といえば、やはり教育改革だろう。女帝は全土に小学校を新設、義務教育を確立させ、教科書を配布し、各地域の言語で教育を行わさせた。この教育政策はそれ以後の国の基盤となった。マリア・テレジアは国民から「国母」と呼ばれている。

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独ウイルス学者「今秋が危ない」

 ドイツの世界的ウイルス学者、クリスティアン・ドロステン教授(シャリテ・ベルリン医科大学ウイルス研究所所長)は1日、ドイツのラジオ放送のサンドラ・シュルツ記者とのインタビューに応え、この秋のドイツの新型コロナウイルスの感染状況について語った。同教授は、「秋には社会的接触の制限が再び必要となる。デルタ変異株のウイルスは感染力が強く、患者の入院率は高い一方、ワクチン接種率は低すぎるからだ」と主張し、ワクチン接種率を挙げる必要が急務だと強調した。

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食習慣を改善すれば「犯罪」は減る

 コラムの見出しは、「風が吹けば桶屋が儲かる」といった感じがするかもしれないが、最近の研究によると、そうとはいえないのだ。人は毎日何を食べているかで、その人の気質、性格が創り上げられていくことが明らかになりつつある。

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手術後初のローマ教皇インタビュー

 ローマ教皇フランシスコは7月4日、ローマのアゴスチノ・ゲメリ・クリニックでセルジオ・アルフィエリ医師の執刀による結腸の憩室狭窄の手術を受けた。予定より長く10日間、病院に入院後、バチカンに戻った。同教皇は先日、スペイン語のネットワーク「COPE」のスパイン人ジャーナリスト、カルロス・エレーラ氏と手術後初の1時間半に及ぶ長時間のインタビューに応じた。

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スイス「同性婚合法化法」で国民投票

 スイスといえば、日本人が1度は訪問したい国の一つといわれてきた。アルプスの小国は永世中立国であり、直接民主制の国家で欧州連合(EU)にも加盟せず、独自の政治、社会体制を構築してきた。重要な法案は国民投票で決定してきた。同国では昔から世界から多くの難民、移民が避難してきた。避難民を収容する国としても知られている。レーニンはスイスに逃れ、革命を計画し、カルヴィンもスイスに逃れ、宗教改革を起こした。

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“エルサレム症候群”とメシア探し

 メシアという言葉は知っていたが、通称“エルサレム症候群”(Jerusalem-Syndrom)と呼ばれる現象は知らなかった。世界から聖地エルサレムを訪れる巡礼者は多いが、エルサレムを訪ねたキリスト教巡礼者の中には「自分はメシアではないか」「自分は神に選ばれた」といった思いが突然湧いてくるケースが報告されている。精神科医の間では“エルサレム症候群”と呼ばれている内容だ。この現象はメシア・コンプレックスとはちょっと違う(メシアはヘブライ語で「油を注がれた者」という意味で、そのギリシャ語訳がキリストだ)。

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タリバンとアヘン生産の密接な関係

 イスラム原理主義勢力タリバンが不法なアヘン生産と密売で巨額の資金を獲得してきたことは周知のことだ。ウィーンに本部を置く国連薬物犯罪事務局(UNODC)によると、アフガニスタン産アヘンは2020年の世界の85%を占めている。そのアヘンやヘロインはトルコやバルカンルートを経由して欧米全土に密輸されている。

 麻薬取引で得る収益はタリバンの最大の収入源となっている。アフガンのアヘン生産は昨年、新型コロナウイルスのパンデミックにもかかわらず、前年度比で37%増、栽培面積は22万4000ヘクタールと推定されている。

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99・4%の支持で再選された党首

 イザヤ・ベンダサンの著書だったと記憶するが、ユダヤ人は会議で100%の支持を受けた提案に対し、「良くないことだ」として再考するという。すなわち、人間が全て同じ意見であることは有り得ないし、危険だという考えがその根底にあるわけだ。

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