
昭和22年(1947年)秋田県生まれ。高崎経済大学卒後、韓国・檀国大学校大学院経済学科博士課程修了。元山梨学院大学教授。毎年数回の中朝国境フィールドワークで生の北朝鮮情報やアイテム収拾を続ける。現在、宮塚コリア研究所代表。
核保有に固執する金正恩氏
宮塚コリア研究所代表 宮塚 利雄
金正恩朝鮮労働党委員長は強運の持ち主のようだ。世界中の指導者が中国・武漢発の新型コロナウイルス禍への対処に苦慮しているのに、金正恩委員長は黄海北道黄州郡の光川養鶏工場の建設現場を現地指導した時、左手にタバコを挟みながら、あれこれ指示している様子が「労働新聞」に掲載された。

八方塞がりの金正恩政権
宮塚コリア研究所代表 宮塚 利雄
例年ならば4月から5月にかけての北朝鮮の話題といえば、4月15日の太陽節(故・金日成主席の誕生日)の行事と、全国民を挙げての「モネギチョントゥ(田植え戦闘)」である。しかし、今年は中国・武漢発の新型コロナウイルスの感染拡大が、北朝鮮にも大きな影響を及ぼした。

金正恩政権の“貧者の虚勢”
宮塚コリア研究所代表 宮塚 利雄
中国武漢市で発生した新型コロナウイルスが世界中で猛威を振るっており、やがて地球の全国家・地域にまで感染する勢いだ。テレビや新聞に感染国が赤色で色付けされている地図を見るが、北朝鮮は新型ウイルス発生国の隣国(1500㌔も国境を接している)にもかかわらず、地図上では白色であり、北朝鮮の隣の国の韓国が孤島のように見える。
「漆黒の写真」は偽れず

窮地に追い込まれた金正恩政権
宮塚コリア研究所代表 宮塚 利雄
中国で発生した新型コロナウイルスによる肺炎の感染拡大は中国のみならず、世界中に広がっており、その終焉(しゅうえん)の兆しは全く見えていないどころか、むしろ拡大の兆候を見せている。

傍若無人の北朝鮮・金正恩氏
宮塚コリア研究所代表 宮塚 利雄
日本にも甚大な被害をもたらした台風13号は朝鮮半島の中央部を直撃し横断した。韓国も甚大な被害が出たことを伝えているが、北朝鮮の中央通信などは9月7日から8日未明にかけて上陸した台風の被害は「5人死亡、住宅や公共の建物の崩壊または浸水状況、農耕地約4万6000㌶が浸水被害を受けた」と報じた。

効果上げる対北朝鮮経済制裁
宮塚コリア研究所代表 宮塚 利雄
北朝鮮は7月25日と31日の朝に東部から日本海に向けてミサイルを発射した。このミサイル発射は8月の米韓合同軍事演習を前に文政権への圧力を高め、米韓同盟の分断を図るのが目的の武力示威と言われている。だが、国内事情はこのような武力示威とは裏腹に、決して果々(はかばか)しくない状況にある。

先行き暗い金正恩体制
宮塚コリア研究所代表 宮塚 利雄
先月初旬、恒例としている年に数回ほどの「北朝鮮情報収集」と「北朝鮮グッズ収集」のためソウルに行った。定宿としている市内中心部にあるホテルに到着して旅装を解くと、すぐ近くにある便宜店(コンビニ)に行って、新聞数紙を買ってくる。

俺流の金正恩氏「新年の辞」
宮塚コリア研究所代表 宮塚 利雄
朝鮮半島の北部地域の冬の寒さは厳しく、大正11(1920)年1月18日には鴨緑江の上流にある中国と北朝鮮の国境都市・中江で氷点下41・6度を記録している。冬季の人民にとっての最大の課題は食糧の確保もさることながら、「寒さ対策」である。この北部地域では古くから「火食い」という言葉が伝わっている。厳冬期を過ごす人民は火食いというほどに、燃料の確保は難しい。

恒例となった北朝鮮漁船漂着
宮塚コリア研究所代表 宮塚 利雄
北朝鮮の晩秋から初冬にかけての風物詩は、全国各地にある協同農場での「生産分配」の行事であった。秋祭りよろしく各協同農場では1年の収穫を祝い、分配を受け取るために農場ごとに、その年に収穫された作物をうず高く積んだ中で分配が行われ、勤勉な農民には分配金のほかに扇風機やミシンなどが与えられ、喜びに沸く農場ごとの分配風景が「労働新聞」の紙面をにぎわした。

「白頭から漢拏」への統一企て
宮塚コリア研究所代表 宮塚 利雄
韓国で青春時代に徹底した反共=反北朝鮮教育を受けた者にとって、最近の文在寅政権の「親北融和政策」に戸惑っていると前回書いたが、今回もその続きである。

北朝鮮からの迷惑な送り物
宮塚コリア研究所代表 宮塚 利雄
日本の海と空へ北朝鮮からの迷惑な送り物が届いている。筆者が本紙(8月15日付)で「日本海にある好漁場・大和堆での北朝鮮漁船の違法操業」を指摘したが、11月に入ってから日本海側の海岸に北朝鮮の木造漁船が相次いで漂流・漂着し始め、10月には確認された難破漁船は2隻であったが、11月に入り急増し、この月だけでも30隻近くに上っている(昨年は6隻)。

米朝の“舌合戦”は猿芝居か
宮塚コリア研究所代表 宮塚 利雄
アメリカのトランプ大統領と北朝鮮の金正恩委員長の“舌合戦”を見ていて思い出したことがある。今から47年前に韓国に留学した時のことである。ある日、保証人が「宮塚、君はまだ韓国語がうまく話せないからいいが、これから韓国人(朝鮮人と言ったが)と話す時は気を付けるように」と忠告してくれた。

日本の漁場蹂躙する北朝鮮
宮塚コリア研究所代表 宮塚 利雄
岩波書店発行の『広辞苑』に、「蹂躙(じゅうりん)」とは「ふみにじること。ふみつけること。特に、暴威・暴力あるいは強大な勢いをもって、他人の権利・敵の陣営・国土などを侵害すること」とある。

金正恩氏に「遺訓」の呪縛、あり得ぬミサイル・核放棄
宮塚コリア研究所代表 宮塚 利雄
大相撲夏場所は横綱白鵬の38回目の全勝優勝で終わった。アメリカを横綱に例えると、北朝鮮はさしずめ十両格になるだろう。この幕内でもない北朝鮮が横綱のアメリカを相手に堂々と「横綱相撲」を取っているかのように世間では見られているが(これに脅威を煽(あお)るマスコミの喧伝(けんでん)が輪をかけているが)実態はどうであろうか。

金正男氏暗殺劇の背景
宮塚コリア研究所代表 宮塚 利雄
かつて北朝鮮を「ならず者国家」と糾弾したのはアメリカの大統領であったが、北朝鮮はこともあろうに2月13日にマレーシアのクアラルンプール国際空港で、金正恩朝鮮労働党委員長の異母兄、金正男を暗殺するという暴挙に出た。
