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南出 喜久治 rss (憲法)

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南出 喜久治

弁護士、憲法学会会員

沖縄県における「憲法」 占領憲法適用の根拠なし

 沖縄県に、「日本国憲法」(占領憲法)が適用されるとする憲法上の明確な根拠がないことは、余り知られてゐない。また、今日は、沖縄が昭和四七年に「本土復帰」した日であるとして、沖縄県民は勿論、国民の殆どが洗脳されてゐるが、これにも大きな疑問がある。サンフランシスコ講和条約は、トカラ列島、奄美諸島、小笠原諸島、沖縄列島、北方領土が分断されたままの日本本土だけの「分断国家」である本土政権と連合国との間で締結されたのであつて、しかも、本土政権だけで制定されたとする「日本国憲法」が、どうして「本土復帰」後の沖縄に自動的に当然の如く適用されるのかといふ素朴な疑問に誰も答へられてゐない。西ドイツのボン基本法が、東ドイツには適用されず、統一ドイツの新たな憲法が制定されることになつた国際法上の常識が、本土と沖縄の関係には全く適用されないといふ不条理がここにある。

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「八月革命説」の欺瞞性 占領憲法は憲法として無効

 昭和二十年八月に革命が起こつたとする宮沢俊義の学説がある。我が国は、同年八月十四日にポツダム宣言を受諾し、翌十五日に先帝陛下の終戦詔書が玉音放送により発布されたので、革命が起こつたとするのは、それ以後のこととなり、これによつて日本国憲法と称する被占領、非独立の時代に生まれた「憲法もどき」(占領憲法)が革命後の「憲法」として制定されたとするのである。しかし、ポツダム宣言受諾以後に革命らしきものは起こつてゐないし、さらに、同日から同月三十一日までの「八月」には「革命もどき」らしいものは全く起こつてゐない。

 また、翌月の九月二日に降伏文書に調印してGHQの占領を受け入れ独立を奪はれた状態のまま昭和二十一年十一月占領憲法が制定されることになるが、それまでの期間においても「革命もどき」が起こつたとする歴史的事実は全くない。

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