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菊田 均 rss

ライター一覧
菊田 均

昭和23年(1948年)、千葉県生まれ。文芸評論家。法政大学大学院日本文学専攻修了。『江藤淳論』(冬樹社)『なぜ「戦争」だったのか」(小沢書店)など。

文壇のボス、久保田万太郎

文芸評論家 菊田 均

 「もう、トバ口(ぐち)まで来てるんですよ。運動すればすぐですよ」と久保田万太郎が獅子文六に囁いた。「トバ口」とは今どき聞かない言葉だが、「入口」のこと。「運動すれば芸術院会員になれますよ」と、慶応大学文学部の先輩が後輩に向かって語った。久保田は当時、芸術院第二部長(文学分野担当)。

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信長像を解明した秋山駿

文芸評論家 菊田 均

 古今東西、天才と呼ばれる人物はそこそこいるが、日本史上最大の天才となれば、織田信長ということになりそうだ。

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有力になる「写楽、写楽説」

文芸評論家 菊田 均

 東洲斎写楽(写楽)の正体については、四半世紀前ぐらいまでは「謎」とされていた。「写楽の正体は不明」が常識だった。私自身も、だれか別の人物が写楽と称して歌舞伎役者の絵を描いていたと思っていた。諸説あって紛々としていたが、その中の誰かが正解だろうぐらいに考えていた。

 ところが1990年代に入って、写楽は写楽であって、別の人物を想定する必要はない、との説が有力になって来た。

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「戦争の愚かしさ」語る軽さ

文芸評論家 菊田 均

 毎年のことだが、「8月15日」が近くなると、戦争のことが話題になる。そんな中、「愚かな戦争」、「戦争の愚かしさ」という言葉がいつものように言われる。聞いていて、「軽い」という印象を常に感じる。「戦後70年」という長い時間がそこに横たわっているために、戦争の実態が追体験しにくくなっているところから「愚か」という言葉が出てくるようだ。

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始まるSTAP細胞事件の解明

文芸評論家 菊田 均

 去年12月26日、「STAP細胞はES細胞だった」との最終調査結果が報告された。STAP細胞に関わる論文の取り下げに続いて、細胞自体も存在しないことになった。小保方晴子元理研研究員は、この件に異議申し立てをしなかった。論文も細胞も存在しないことが最終的に確定し、「STAP細胞事件」はここに終息した。

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史実と虚構を混ぜた朝日物語

文芸評論家 菊田 均

 「慰安婦」報道をめぐって朝日新聞は、「物語」につまずいた。物語とは、例えば『平家物語』の場合、「平家はこのようにして権力の頂点に至り、こうして滅亡した」というものだ。物語は史実(事実)と虚構(ウソ)の混合物だ。

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生活に言及多かった江藤淳

文芸評論家 菊田 均

 新設の大学教員に採用が内定したところ、「学内では政治活動をしない」との誓約書の提出を求められた人物がいる。彼はしばし悩んだのち、誓約書の提出を拒否した。大学側は採用を取り消した。

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消える日本人の判官びいき

文芸評論家 菊田 均

 「判官びいき」という言葉がある。「判官」は「はんがん」とも読むが、「ほうがん」が普通だ。中級の官僚だ。

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