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池永 達夫 rss

ライター一覧
池永 達夫

昭和28年(1953年)2月8日、広島県音戸町生まれ。1972年より7年間、広島大学物理学科に学ぶ。その後、ジャーナリストの道を志し、ユーラシア大陸ルポや専門家インタビューで活躍。編集局論説室長、解説室長、整理部長、バンコク支局長歴任。著書に「動き出した中国式資本主義」「病にも克った!もう一つの『偉人・英雄』列伝」は、平成国際大学の2013年の国語の入試に使用される。

中国・華為技術が狙う東南アジア市場

 中国の華為技術(ファーウェイ)が東南アジア市場取り込みに躍起となっている。中国側とすれば「米中テック冷戦下」で欧米などファーウェイ外しが本格化する中、経済面では同国と強い関係を持つ東南アジアを自陣に取り込む思惑がある。習近平政権はユーラシア経済圏構想「一帯一路」の関係国に対し、中国独自のネット空間拡張を狙った「デジタルシルクロード」構想を推進中で、東南アジアはその重点地域の一つとなっている。 (池永達夫)

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中国が脱炭素化宣言

 中国の習近平国家主席は昨年9月、国連総会一般討論でのビデオ演説で、2060年までに温室効果ガス排出を実質ゼロにする脱炭素社会の実現を目指すと表明した。30年までに排出量が減少に転じる「ピークアウト」を達成し、60年までに排出量と除去量の差し引きをゼロにするというカーボンニュートラル宣言だ。

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「教誨師」という仕事 死刑囚の魂の看取り人

《 記 者 の 視 点 》

 今年、私が読んだ中で一番の本になるだろう。

 講談社文庫から出ている堀川恵子著「教誨(きょうかい)師」だ。

 半世紀もの間、死刑囚と対話を重ね、死刑執行に立ち会い続けた浄土真宗僧侶・渡邊(わたなべ)普相(ふそう)。

 「わしが死んでから世に出してくださいの」という約束の下、本書で初めて語られる死刑の現場が生々しい第1回城山三郎賞受賞作だ。

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中国 立て続けに対豪「制裁措置」

 中国はオーストラリアに対し、経済報復カードを次々に切っている。豪州は4月、新型コロナウイルスの発生源調査を世界に呼び掛けた。これに中国は猛反発、豪州からの輸入や自国民の豪州旅行を制限する露骨な「制裁措置」に踏み切った。さらに今月1日からは輸出規制を厳しくする輸出管理法が発動、中国の力で威圧する「戦狼外交」に拍車が掛かる。中国が狙っているのは日米が牽引(けんいん)する「自由で開かれたインド太平洋構想」の分断だ。 (池永達夫)

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タイで続く反体制デモ

 タイで大学生ら若者主導の反体制デモが続いている。今回のデモで顕著なのは、約30年前の反体制運動と同じ軍の政治介入が続くことに反発する構図が浮き彫りになっていることだ。違うのは調停役の王室の不在だ。 (池永達夫)

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重い対中債務に苦しむラオス

 ラオスには「宝の山に座っている貧乏人」という言葉がある。金や銅、ボーキサイトなど豊かな地下資源を誇る国土に暮らしながら、人々の生活は貧しい自国を自嘲気味に語るものだ。だが、最大の資産である地下資源も、このままでは中国に借金のかたとして取られてしまう「債務の罠」に陥りかねず、ラオスは「宝の山を隣国に奪われた貧乏人」になってしまうことが懸念される。(池永達夫、写真も)

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習近平VS王岐山 無二の親友が政敵に?

《 記 者 の 視 点 》

 中国共産党は今月2日、王岐山国家副主席の側近だった董宏・前組長(66)を「重大な党規違反」の疑いで摘発した。標的は王副主席とされる。

 無二の親友とされた習近平国家主席と王副主席の間に、なぜ修復不能な亀裂が生じたのか。

 習近平氏は、ポスト引き上げという飴(あめ)と汚職摘発という鞭(むち)での政治的求心力を増幅させてきた。

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中国公船、インドネシアEEZに進入

 インドネシア海上保安機構は、中国海警局の公船が12日、南シナ海の南部にあるインドネシアの排他的経済水域(EEZ)内に進入したため退去を要求したが、中国公船は「『九段線』のパトロールだ」と主張し、その後もインドネシアのEEZ内にとどまった。東南アジアで一番の新型コロナウイルスの累計感染者数(20万人)を出しているインドネシアが、防衛費圧縮を余儀なくされるのを“好機”と見て、中国が管轄権を主張する南シナ海の「九段線」の既成事実化を同海域でも図ろうとしている。 (池永達夫)

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東南アジア、中国高速鉄道事業が中断

 中国版新幹線・高速鉄道の東南アジア拡張プロジェクトが滞り始めている。その穴を埋める形で中国は、約70兆円規模の資金を投入し、国内高速鉄道のインフラ拡張に踏み出す。採算無視の同プロジェクトは、共産党政権の負の遺産になる可能性が高い。 (池永達夫)

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長江流域大洪水は人災 湖干拓で水量調節できず

《 記 者 の 視 点 》

 中国一の大河である長江(揚子江)や淮河(わいが)の洪水がひどいことになっている。被災者の数は、当局発表で5000万人以上となり異例の規模だ。長江や淮河流域には、中国の人口14億人の40%以上に相当する6億人が生活しているとされる。だとすると、被災者数の実態はもっと多いのかもしれない。

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長期戦を見据える習政権

 ポンペオ米国務長官が演説した先月23日は、中国共産党が1921年に第1回党大会を開いた記念日だった。共産党設立100周年を迎える来年、大々的に祝おうとしている習近平政権にしてみれば、冷や水を浴びせる挑発行為と映る。

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中国共産党内に亀裂

 中国の強硬路線が顕著だ。だが、これが党内で軋(きし)みを生み出し、内部の権力闘争が激しくなってきている。とりわけ習近平国家主席と李克強首相の権力闘争が顕著だ。(池永達夫)

 中国は習近平政権になって、低姿勢に徹する鄧小平の外交路線・韜光養晦(とうこうようかい)を捨て、自国の意志を貫く「大国外交」に転換した。

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気高き台湾のモーゼー李登輝元台湾総統

 プロテスタント・長老派のクリスチャンである李登輝氏は、ユダヤ民族を奴隷の地エジプトからカナンへと導こうとしたモーゼを敬愛した。自らも台湾を中国のくびきから解き放つことを生涯の仕事として課し、総統職を離れても対米、対日関係強化に精力的に動いた。

 1999年には両岸関係を「特殊な国と国の関係」と表現、二国論を展開。同年12月には、米国の外交専門雑誌『フォーリン・アフェアーズ』の論文で「台湾は主権国家だ」と記述し、台湾独立という、旗幟(きし)鮮明にした主張を行うなど、独立運動の精神的な指導者と生涯、仰がれる存在だった。

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反中感情増すインド、米に傾斜

 新型コロナ禍で苦しむインドは、それにつけ込む形で北部国境に侵攻してきた中国に辟易(へきえき)し、対中関係のスタンスを変えようとしている。

 かつては21世紀のIT(情報通信)時代を、ハードに強い中国とソフトに強いインドが提携し、牽引(けんいん)しようとの思惑もあったが、米中新冷戦が進行する中、軸足を変えつつある。(池永達夫)

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オーストラリアで大規模サイバー攻撃

 オーストラリアと中国の関係が悪化している。豪州は4月、新型コロナウイルスの発生源調査を世界に呼び掛けた。これに中国は猛反発、豪州産農産物輸入や自国民の豪州旅行を制限する露骨な「制裁措置」に踏み切った。

 一方、豪州は中国からとみられる大規模サイバー攻撃にもさらされて「中国の正体見たり」と判断、日本、インドなど「価値観を共有する国」との連携強化に動き出そうとしている。

(池永達夫)

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空白のカシミール 火事場泥棒の中国人民解放軍

《 記 者 の 視 点 》

 力の空白地帯が生じると自制力に乏しい強者が弱者を駆逐する。帝国主義時代を彷彿(ほうふつ)させるような現実が、まだ地球上には現存している。

 その距離、3500キロという世界有数の長さを誇る中印国境の多くは、領有権がはっきりしない未確定地域が含まれる。

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ベトナム、EUとFTA批准へ

 ベトナム国会は今月末にも欧州連合(EU)との自由貿易協定(FTA)を承認し、正式にEUベトナムFTAが批准される。EUが東南アジアの国でFTAを結ぶのはシンガポールに次いで2カ国目。2年前に発効した環太平洋経済連携協定(TPP)にも加盟しているベトナムは、新型コロナウイルスで逆風が吹く中、さらなる市場拡大に動いた。(池永達夫)

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世界に先駆けコロナ制圧 台湾 2期目の蔡英文政権

 1月の台湾総統選挙で地滑り的勝利を果たした蔡英文氏は20日、2期目の民進党政権をスタートさせる。世界を震撼(しんかん)させている新型コロナウイルス感染対策では、世界に先駆けほぼ制圧を果たし、求心力を高めた。2期目の課題は、世界的なコロナ不況の渦に呑(の)み込まれないための経済対策と、「武力行使も放棄しない」と公言する中国の台湾併合への野心をどう牽制(けんせい)するかだ。(編集委員・池永達夫)

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尺八 民族違えば音色も変わる

海上保安大学校名誉教授 日當 博喜氏に聞く

 広島県呉市の海上保安大学校で長年、教鞭(きょうべん)を執ってきた日當博喜氏は巡視船の汽笛の音だけでなく、もう一つの音と人生を共にしてきた。その音とは、尺八の音(ね)。幼少時から父親が吹く尺八を聞き、自らも尺八を吹き続け、日本尺八連盟大師範竹帥となり竹号は「鶴山」と称する。海上保安大学校名誉教授の日當氏に「尺八の歴史」を聞いた。 (聞き手=池永達夫)

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コロナ混乱に便乗、挑発行動目立つ中国軍

 新型コロナ大感染の世界的混乱に乗じる格好で、中国の艦船などによる挑発行動が顕著となっている。とりわけ懸念されるのが、中国が実効支配強化に動き始めた南シナ海だ。(池永達夫)

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警戒要する中国「マスク外交」

 新型コロナウイルスが世界中に拡散する中、発生源となった中国は感染拡大国へマスクや医療器具を送るなど支援外交に動いている。しかし、過去の歴史から見ても善意から困窮国に支援の手を差し伸べていると見るのは早計だ。中国の「マスク外交」の背後にある中国の覇権主義を警戒しないと、とんでもない罠にはまりかねない。(編集委員・池永達夫)

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新型コロナ無症状感染者数 現実反映せぬ中国の発表

《 記 者 の 視 点 》

 中国の国家衛生健康委員会は3月31日、当局が把握している新型コロナウイルスの無症状感染者が「30日までに1541人を数え、うち205人が外国からの入国者だ」と明らかにした。だが、この数は現実を反映しているとは思えない数字だ。

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新型コロナの“中国収束”に疑惑、無症状陽性はノーカウント

 世界が新型コロナウイルスの脅威にさらされている中、共産党政権の中国は感染を“収束”させ危機脱出に成功しつつあると宣伝し、“ウイルスとの戦いを指揮してきた”習近平国家主席の記録映像などをゴールデンタイムに合わせ放送し始めた。中国の収束は本当なのか? (池永達夫)

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