«
»

本田 隆文 rss

ライター一覧

愛媛県生まれ。名古屋大学卒業。編集局校閲部、社会部を経て外報部へ。1997年から2001年、エルサレム特派員。執筆とともに翻訳も担当。主に中東をカバー。

「アラブの春」優等生チュニジアにおける独裁の復活を警告する米紙

依然続く国内の混乱  2011年に中東・北アフリカを席巻した民主化運動「アラブの春」のきっかけとなり、唯一の成功例とされたチュニジア。独裁者の退陣につながった革命から10年がたつが、依然、国内の混乱は続いている。チュニジアのジャーナリストで、革命以前の人権侵害の調査のために設立された「真実と尊厳委員会」のメンバーだったシエム・ベンセドリン氏は、米紙ワシントン・ポストで「独裁への後戻りではチュニジアの問題は解決しない」と民主化への道を進み続けることの重要性を訴えている。

0
続き

レバノン・ヒズボラの権勢に陰り、若い世代への支援を訴える米紙

点数稼ぎの原油供給

 深刻な経済危機に直面しているレバノンにイランからの原油供給が始まった。イスラム教シーア派組織ヒズボラがイランに要請して実現したもの。原油を載せたタンカーは、イラン国旗、シリアのアサド大統領の肖像を掲げて、シリアに入港、原油を載せてレバノン入りしたトラックは、市民から大歓迎を受けたという。

1
続き

アフリカ中部でIS「カリフ国家」復活を警告するエジプト・サイト

 アフガニスタンからの米軍撤収を受けて、イスラム主義勢力タリバンが実権を掌握、テロ組織、アルカイダや「イスラム国」(IS)系組織「ISホラサン州(ISK)」の勢力拡大が懸念される中、アフリカ中部でもIS系組織が、かつてのイラク、シリアのような支配地の確立へ着々と基盤を築いている。

 英ガーディアン紙は、「アフガンで起きていることと、ナイジェリアで起きている惨劇の間には異様なほどの類似性がある」と指摘、ナイジェリアのIS系組織「IS西アフリカ州」(ISWAP)の勢力の伸張ぶりを指摘している。

1
続き

サイバー攻撃巧妙化でデジタル社会の基盤が蝕まれていると米紙警鐘

 大規模なサイバー攻撃、サイバースパイの報道が続いている。イスラエルのIT企業、NSOグループのスパイウエア「ペガサス」が悪用され、国家元首、反体制派ジャーナリスト・活動家の通信が傍受されていたことが明らかになったばかりだ。米紙ポリティコは、近年の国家の関与が疑われるサイバー攻撃によってデジタル化が進んだ社会、経済の基盤そのものが揺らいでいると警鐘を鳴らす。

 昨年12月、米サイバーセキュリティー企業「ソーラーウィンズ」がサイバー攻撃を受け、同社の製品を導入している企業が被害に遭ったことが明らかになった。米CNNによると、「少なくとも9連邦政府機関が標的となり、…少なくとも100社が被害を受けた」。米情報機関は、「攻撃はロシア発」と結論付け、ロシアの国家的関与が疑われている。

0
続き

「戦略は失敗した」として米軍のアフガン撤収に警鐘を鳴らす各紙

 米軍のアフガニスタン撤収が急ピッチで進められている。撤収後、米国の支援を受けるアフガン政府に対するタリバンの攻勢が強まるのは間違いなく、各紙は米国の無策ぶりへの非難一色だ。

 米紙ウォール・ストリート・ジャーナルは6月24日、アフガン撤収について「アフガンで悲劇が起きる」「撤収による流血はバイデンとトランプの責任」と指摘、「外交、経済、人道での支援」を約束していることについて、「慰めにならない慰め」と悲観的な見方を示した。

0
続き

内戦下のイエメンで戦略的支配の強化をもくろむサウジとUAE

 中東イエメンで、暫定政府とイスラム教シーア派の武装組織フーシ派の衝突が続く中、アラブ首長国連邦(UAE)とイスラエルの水面下での活動が伝えられている。

 イランのファルス通信は、シーア派が8日、イスラエルの対外情報機関モサドの工作員を拘束しており、イエメンでのイスラエルのスパイ活動に関する資料を公開すると報じた。フーシ派のスポークスマンは「イエメンでのイスラエルの活動の一部、イエメンを軍事的に標的とする計画などの秘密が初めて明らかにされる」と述べている。

2
続き

中国のアフリカ大西洋岸進出の可能性を指摘、警鐘鳴らす米メディア

 中国の中東、アフリカへの経済的、軍事的な海外進出に、国際社会からの警戒が強まる中、米アフリカ軍司令官が、中国が大西洋岸の西アフリカへの進出をもくろんでいると指摘し、波紋を呼んでいる。

 米「ボイス・オブ・アメリカ(VOA)」は、アフリカ軍のタウンゼント司令官が4月22日の議会での証言で、「中国が、世界中に基地のネットワークを築こうとしていることは分かっている。私が最も懸念しているのは、アフリカの大西洋岸だ」と指摘したと報じた。

1
続き

中東・東地中海での新たな連携の出現を指摘する米ブルームバーグ

 中東のペルシャ湾岸から東地中海にかけての地域で経済、安全保障をめぐって新たな協力関係の構築が進んでいる。地域の大国イラン、トルコと周辺諸国との緊張関係が大きな要因として挙げられるが、近年開発が進む東地中海の天然ガス田、リビアとシリアの内戦などが絡む複雑な構図となっている。

 イスラエル紙エルサレム・ポストの記者であり、シンクタンク「中東報道・分析センター」の事務局長セス・フランツマン氏は米ブルームバーグ通信への寄稿でこの変化について、「イラクとリビアの独裁者が去り、米国の中東への関心が薄まったことで、力の空白が発生、イランとトルコがその空白を埋めようとして」発生したものと分析している。

0
続き

中国軍 ICBM施設を大幅増強

 中国が内モンゴル自治区に新たな大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射施設の建設を進めていることを、全米科学者連盟(FAS)が28日までに明らかにした。FASのアナリスト、ハンス・クリステンセン氏は「弾道ミサイル格納施設(サイロ)の大幅な拡充のようだ」と述べ、新型の固体燃料ICBMを格納するための施設との見方を明らかにした。

2
続き

バイデン米政権の対話重視のイエメン政策の危うさ指摘したWSJ

 バイデン米大統領は今月に入って行った演説で、外交・安全保障の柱として中露の覇権主義への対抗とともに、中東イエメンの内戦への対応を表明した。対話による解決がその主眼だが、攻撃は激化、出口は見えない。

 米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は、社説「バイデンのイエメン・ギャンブル」で、バイデン政権のイエメン政策の危うさを指摘した。

1
続き

米新政権の誕生、バイデン大統領にくぎを刺すエルサレム・ポスト紙

 イスラエルの最大の同盟国米国で新大統領が誕生した。エルサレムのイスラエル首都承認と大使館移転、イスラエルに有利なパレスチナ和平案、イラン核合意離脱などイスラエル寄りの政策を次々と打ち出してきたトランプ大統領の退陣でイスラエルも揺れている。

 イスラエルのエルサレム・ポスト紙はバイデン大統領就任式前日、「ジョー・バイデン、健闘を」の社説を掲げた。右派系紙らしく、民主党のバイデン氏に対し少し突き放した印象の社説だが、パレスチナ和平、イラン核合意など自国の安全を米国に頼らざるを得ないイスラエルとしては、新政権に一定の支持、期待を表明せざるを得ないというところか。

1
続き

欧州の一貫性のない対応がリビア情勢を悪化させたとアルジャジーラ

 2011年のカダフィ政権崩壊を受けて始まったリビア内戦は10年目を迎えた。民主化運動として隣国チュニジアで始まった「アラブの春」に端を発する内戦だが、東西勢力への分断、外国勢力からの介入へとつながり、収拾のめどは立たない。カタールの衛星テレビ局アルジャジーラは、欧州の一貫性のない介入が現在の混乱を招き、ロシアの軍事介入につながったと糾弾した。

 リビアの政党「タギエール」の党首で国連による政治対話プロセスのメンバー、グマ・ガマティ氏はアルジャジーラへの投稿で、「欧州連合(EU)のリビアへの一貫しない政策が、ロシアが欧州の南の対岸で影響力を増すのを許した」と指摘した。

0
続き

エチオピア内戦危機、連邦崩壊の可能性を指摘するエジプト・サイト

 アフリカ東部エチオピアで北部ティグレ州をめぐる内紛が起き、死者は数千に達するのではないかと伝えられている。

 連邦政府は、少数派ティグレの反乱勢力を完全に制圧したと発表したものの、ティグレ人民解放戦線(TPLF)は抵抗を続けるとしており、国内の混乱が続くのは必至とみられている。

0
続き

米大統領選やり直しを-保守派組織がWT紙に意見広告

 米大統領選の開票をめぐって混乱が深まる中、草の根保守運動「ティーパーティー(茶会)」系の組織「ウィー・ザ・ピープル・コンベンション(WTPC)」が、米紙ワシントン・タイムズ(1日付)に「戒厳令を敷いて大統領選のやり直し」を求める全面意見広告を掲載し、波紋を呼んでいる。

 広告は、リンカーン大統領が南北戦争中の1863年に「人身保護条例の停止」によって、北軍内の反乱を抑え込もうとしたことを引き合いに出しながら、「不正の目撃証言、物的、統計的、数学的証拠があり、少なくとも国民の半分は不正選挙を受け入れていない」と指摘。「限定的戒厳令」のもとで「紙の投票用紙、両党の監視下での手作業の集計」による再投票を求めている。

8
続き

中国がシリアに触手、「一帯一路」で難民帰還と復興訴えるCGTN

 シリアの首都ダマスカスで11、12日の両日、内戦により国外に脱出した約600万人の難民の帰還を呼び掛ける国際会議が開催された。会議には中国も参加、同国の国営外国語放送CGTNは13日、「中国の一帯一路構想(BRI)は、戦後のシリア再建に貢献できる」と報じ、シリア復興へのインフラ投資に中国が興味を示していることを明らかにした。

 会議は、シリアへの介入を強めるロシアの支援を受けて開催された。米軍はシリア撤収を進め、影響力を弱めており、会議参加国には、中国、イラン、ベネズエラなど反米諸国が名を連ねた。大量の難民を受け入れている欧州連合(EU)は不参加だ。

2
続き

サウジのイスラエルとの国交正常化はまだ先と指摘する米タイム誌

 イスラエルとペルシャ湾岸のアラブ・イスラム国家、アラブ首長国連邦(UAE)とバーレーンが米国の仲介で国交を正常化させたことで、次はサウジアラビアかという観測がしきりに流れている。

 トランプ米大統領は、サウジが続くことに期待を表明、ポンペオ国務長官も14日のファイサル外相との会談でイスラエルとの国交正常化を要請した。

0
続き

正常化合意も各国の思惑さまざま、安定化へ疑問呈するアラブ・サイト

 イスラエルとアラブ首長国連邦(UAE)、バーレーンのアラブ2カ国が15日、米ホワイトハウスで国交正常化協定に調印した。仲介に当たったトランプ米大統領は署名式典で「新しい中東の夜明け」と中東安定化へ実績をアピールするが、合意には各国のさまざまな思惑が複雑に入り組んでいる。

 中東専門ニュースサイト「ニュー・アラブ」は16日、米政府が協定調印の前日に、米政府はカタールの放送局アルジャジーラのデジタル部門「AJ+」を「外国代理人」として登録することを命じたと報じた。アルジャジーラはこれを受けて、イスラエル、UAE、バーレーンの国交正常化合意の「取引」の一環として米政府を非難した。

1
続き

イスラエル・UAE国交は平和をもたらさないと警告する米誌

 イスラエルがアラブ首長国連邦(UAE)との国交樹立で合意、対立していたアラブ諸国との関係改善に期待が懸かっている。脱石油を模索するアラブ諸国にとって経済的な恩恵をもたらすとともに、政治的安定がさらなる地域の発展に貢献するとみられるからだ。

 仲介した米国、さらには中東各国、欧州でも、中東の安定化につながると高く評価されているが、一方で中東和平の要である「パレスチナ和平」を置き去りにするものでもある。合意は、パレスチナ自治政府にとっては、同志であるはずのアラブによる「裏切り」(アッバス・パレスチナ自治政府議長)と映る。占領地の合併をちらつかせるイスラエルの優位で進められるパレスチナとの和平の不透明感はいっそう強まった。

0
続き

経済制裁下のイランが中国接近か、亡命イラン人サイトが協定暴露

 亡命イラン人らが立ち上げたニュースサイト「イランワイア」が7月8日、「イラン・中国包括的パートナーシップ」という文書を公表した。イラン外務省が作成し、同サイトにリークされたものだ。

 文書に記された協力関係は25年と長期に及ぶもので、その間イランは中国に市場価格を下回る価格で原油を販売する一方で、中国から4000億㌦のインフラ投資を受け入れるとされている。

3
続き

イスラエル 西岸併合計画見送り

スーダンは「技術面で合意」

 イスラエルのネタニヤフ首相は、ヨルダン川西岸の一部の併合計画を進めている。併合案は、1月に和平案を発表した米トランプ政権からお墨付きを得て、7月1日に発表されるのではないかとみられていたが、新型コロナウイルスの感染拡大や、欧州、中東各国の反対などから延期、実施のめどは今のところ立っていない。(外報部・本田隆文)

4
続き

破産のレバノンに中国が食指、ヒズボラが復興の障害と米ネット誌

 レバノンで政治的、軍事的に強い影響力を持つイラン系の民兵組織ヒズボラが6月、中国からのインフラ投資を歓迎することを表明したことが波紋を呼んでいる。米ニュースサイト「インターナショナル・ビジネス・タイムズ(IBT)」は、「中国はレバノン経済を救えるか」と中国の関与に疑念を呈した上で、「腐敗の温床」であるヒズボラの勢力をそぐことが、レバノンの復興の鍵だと指摘した。

 レバノンでは、昨年末から国民生活の困窮などから反政府デモが発生、3月には政府が約12億㌦の債務不履行を発表するなど経済的苦境に陥っている。

1
続き

ナイル上流のダム建設めぐり対立

スーダンは「技術面で合意」

 エチオピアがナイル川上流に建設中の「大エチオピア・ルネサンス・ダム」をめぐって、水源の大部分をナイル川に頼る下流のエジプトとの対立が強まっている。

 スーダンは技術的問題をめぐってはほぼ溝は埋まったと主張するが、エジプトは、エチオピアが一方的に建設を進めれば、「あらゆる手段を取る」と主張、強硬な姿勢を崩していない。 (本田隆文)

2
続き

トルコとロシアの介入でリビアの「シリア化」を予測するサウジ紙

 2011年に民主化運動「アラブの春」でカダフィ大佐による独裁支配が崩れ、不安定な情勢が続く北アフリカ・リビア。西に国連主導で樹立された暫定政府「国民合意政府(GNA)」、東にハフタル司令官率いる軍事組織「リビア国民軍(LNA)」が陣取り、さや当てが続いている。

 昨年4月に武力衝突が激化、一進一退の攻防が続くが、双方を欧州、中東各国が支援していることが事態を複雑にしている。さらに、カダフィ体制の崩壊に関与した米国は態度を明確にしておらず、不安定化の一因となってきた。

0
続き


1 / 412 »|