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井上 政典
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河添 恵子
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高橋 富代
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長谷川 良 (ウィーン在住) rss (コラムニスト フリージャーナリスト)

ライター一覧
長谷川 良 (ウィーン在住)

ウィーン在住ジャーナリスト。国連記者室から、ウィーンの街角から、国際政治にはじまって宗教、民族、日常の出来事までを思いつくままに。

「3G」から「1G」時代へ

 オーストリアではこれまでレストラン、劇場、ディスコに入るためには「3G」と呼ばれる証明書の一つを提示することが求められてきた。「3G」とは、ワクチン接種証明書(Impfzertifikat)、過去6カ月以内にコロナウイルスに感染し、回復したことを証明する医者からの診断書(Genesenenzertifikat)、そしてコロナ検査での陰性証明書(Testzertifikat)だ。ドイツ語で「Geimpft」 「Genessen」,そして「Getestet」と呼ぶことから、その頭文字の「G」を取って「3G」と呼ばれてきた。

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ドイツ軍兵士「何のために戦ってきたか」

 米軍の撤退直後、アフガニスタンのイスラム原理主義勢力タリバンが15日、首都カブールを占領、全土をほぼ掌握した。アフガン政府軍は応戦することなく敗走。タリバン勢力が侵攻を開始して9日間で首都カブールがタリバンの手に落ちた。20年前のタリバン政権下の蛮行を知っている多くの国民はカブールの空港に殺到、空港周辺は国外脱出を願う人々で大混乱している。

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ユダヤ民族と「イザヤ書5 3章」の話

 ヘブライ聖書といえば、通称旧約聖書のことだが、その聖書には「禁止された聖句」があることは余り知られていない。「イザヤ書53章」だ。イザヤは紀元前8世紀の預言者の1人だ。ユダヤ教ラビはイザヤが語ったといわれる53章の聖句を信者には敢えて語らないし、省略されるケースがほとんどだ。なぜ、ユダヤ教は「イザヤ書53章」を追放したのか。これが今回のテーマだ。

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WHO調査団長エンバレク氏の証言

 世界保健機関(WHO)の武漢ウイルス調査団の団長を務めたデンマーク人の食品安全問題専門家ぺーター・ベン・エンバレク氏(Peter・Ben・ Embarek)は今月12日、デンマーク公共テレビ局TV2の「ウイルスの謎」というドキュメンタリー番組の中で、WHOが2月9日の記者会見で発表した調査報告が中国側からの圧力もあって強要された内容となった経緯を明らかにした。

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コロナ禍で外交官も苦労した!

 以下、登場する外交官の名前、国については書けないことを断っておく。当方には問題はないが、外交官にとって、ひょっとしたら不味いかもしれないからだ。

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「帝国の墓場」アフガンと中国の関係

 イスラム原理主義勢力タリバンが15日、アフガニスタンの首都カブールを再び占領したというニュースが流れると、国外脱出が始まった。モーセは60万人の同胞を引き連れて神の約束の地「カナン」を目指して「出エジプト」したが、アフガンから脱出するガニ政権関係者、難民、移民、そして外交団の姿は希望を求めての出国ではなく、タリバン勢力の蛮行を恐れて、文字通り逃避する“敗北の群れ”のような光景を呈した。米軍が準備した輸送機には600人余りの人々が乗り込んできた。彼らは搭乗出来たことに安堵感を見せる一方、残された者に待ち受けている国の混乱を考えて憂鬱な思いと申し訳なさをを感じたかもしれない。

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イスラエルとポーランドの過去問題

 イスラエルとポーランドの間でナチス・ドイツ時代の賠償問題で再び対立が先鋭化してきた。直接の契機は、ポーランドのアンジェイ・ドゥダ大統領が14日、戦時中に押収された財産や資産の賠償などを含む行政手続き法の改正法案に署名したことだ。イスラエルのラピド外相は同日、「ホロコーストの犠牲者への賠償請求を不可能とするものだ」と指摘し、ポーランドの改正法を「非道徳であり、反ユダヤ主義だ」と批判、在ワルシャワの同国大使代理を帰国させた。それに対し、ポーランド外務省は16日、イスラエルの批判を根拠のないものとして一蹴し、駐イスラエルの同国大使に帰国命令を出すなど、両国間の外交関係はここにきて急速に険悪化してきた。

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サケナ・ヤコ―ビ博士から緊急救援要請が届く

 アフガニスタンで女性の教育を推進してきたサケナ・ヤコ―ビ博士(Sakena Yacoobi)から17日、支援を求めるメールが届いた。同博士とはウィーンで開催された世界平和女性連合の会議で知り合った。それ以降、同博士から定期的に活動報告などのメールが届いた。博士は女性たちに教育の場を提供するために「Afghan Institut of Leraning」(AIL)という名称の非政府機関(NGO)の責任者だ。

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ナチス宣伝相ゲッベルスもビックリ

 当方は「嘘」に強い関心がある。「嘘」が好きというのではない。「嘘」を言う人間の心理に興味があるのだ。このコラム欄でも米Foxの心理サスペンス番組「Lie to me」(邦題「ライ・トゥ・ミー」嘘は真実を語る)の内容を紹介し、マイクロ・エクスプレッション(微表情)について語った。嘘を言う時、人は必ず何らかの変化、顔の表情、体全体の仕草などに現れるという前提から、嘘を言ったか否かを判別する心理学が今、人気を呼んでいる。フェイク・ニュースが氾濫する現代、「嘘」かどうかを見分けるノウハウを身に着ける必要があるからだろう(「『嘘』を言ってごらん」2020年2月18日参考)。

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記念切手発行より早期条約「発効」を

 ウィーンに事務局を置く包括的核実験禁止機関(CTBTO)は9月、国連総会で条約が採決され、署名が開始されて25年目を迎える。それを記念して国連郵便は今月27日、10枚連刷の切手などを発行する。モチーフはCTBTOが構築中の国際監視制度(IMS)関連だという。同時に、CTBTOでは8月1日を期して豪外務貿易省保障措置・不拡散事務局長のロバート・フロイド氏(Robert Floyd)がラッシーナ・ゼルボ事務局長の後任事務局長(任期4年)に就任したばかりだ。

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如何にして「ユダヤ人」となりしか

 イスラエルが制作したTV番組「Shtisel」(2013~2021年、3シーズン、33話)は首都エルサレムのゲウラに住む通称ウルトラ・オーソドックス・ユダヤ人(ユダヤ教超正統派)と呼ばれるユダヤ教徒たちの日々を描き、国内外で高評価を受けている。

 このコラム欄でも紹介したが、ユダヤ人のアイデンティティを考えるうえで参考となるシーンがあった。

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なぜ「旧ユーゴ連邦」は解体したか

 旧ユーゴスラビア社会主義連邦共和国(6共和国から構成)のスロベニア共和国とクロアチア共和国が1991年6月に連邦を離脱し、独立国家を宣言して今年で30年を迎えた。スロベニア・クロアチアと旧ユーゴ連邦軍間の「十日間戦争」後、翌年4共和国が正式に独立したため、連邦は解体していった。ここでは「なぜ旧ユーゴ連邦は解体したか」を共に考えたい。

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ダザック氏よ、議会召喚に応じよ

 「武漢ウイルス研究所」(WIV)から新型コロナウイルスが流出した時期について、これまで「2019年10月説」が最も有力だったが、米議会外交委員会に米共和党が提出した報告書(改新版)によれば「19年8月・9月説」が現実的な感染時期として浮かび上がってきたのだ。以下、「19年8・9月説」を紹介する。海外中国メディア「大紀元」を参考にした。

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ハベル「失った希望を探して耐えた」

 独仏共同出資の放送局「アルテ」(ARTE)はチェコの元大統領バーツラフ・ハベル(Vaclav Havel)が亡くなって今年12月で10年目を迎えることを受け、ドキュメンタリー番組を放映した。番組のタイトルは「バーツラフ・ハベル、自由な人間」だ。

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「ポスト五輪」のコロナ情勢に警戒を

 第32回東京五輪大会は8日、17日間の競技日程を終えて閉幕した。次は24日から9月5日までパラリンピックが始まる。世界は東京五輪の成功を祝っている。ホスト国日本のもてなしに感動し、選手村のレストランのバラエティに大喜びした選手たちは忘れることができない思い出をもって帰国していった。選手の中には「日本をじっくりと見学できないのが残念だ。時間が出来たらもう一度日本を訪問し、ゆっくりと日本を見たい」という感想を述べていたという。

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「東京五輪開催」ありがとう!

 第32回東京夏季五輪大会は8日、成功裏に幕を閉じた。新型コロナウイルスの感染拡大下で大きな不祥事もなく、17日間の競技を無事終了したということは、ホスト国日本が世界に誇ることが出来る大きな成果だ。3年後の次期パリ夏季五輪開催地関係者は東京大会の成功を誰よりも喜んでいるに違いない。東京夏季五輪大会は今後の五輪開催に勇気と希望を与えたことは間違いないだろう。

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「超正統派ユダヤ教」の世界

 初めて観た時、「このTVシリーズはいつ制作されたのか」と考えた。19世ごろという返事が戻ってきたならば納得できたが、同シーズンを当方に推薦してくれた知人は「現代だ。私たちの生きている時代」という。

 イスラエルが制作したTV番組「Shtisel」(2013~2021年、3シーズン、33話)は首都エルサレムのゲウラ(Geula)に住む通称ウルトラ・オーソドックス・ユダヤ人(ユダヤ教超正統派)と呼ばれるユダヤ教徒たちの日々を描き、国内外で高評価を受けているのだ。

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イランが10週間以内に核兵器取得へ

 イスラエルのベニー・ガンツ国防相は4日、「イランは2015年7月に核合意した包括的共同行動計画(JCPOA)の内容に全て違反している。同国は10週間以内に核兵器用の核物質を生産できる」と警告した。同国防相は国連安保理事国大使たちとの会談で語った。

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暴走するルカシェンコ政権の行方

 第32回東京五輪夏季大会にベラルーシから参加した陸上女子のクリスツィナ・ツィマノウスカヤ選手(24)は3日、東京羽田空港からウィーン経由でポーランドに向かった。4日中にはワルシャワ入りする予定だ。同選手はルカシェンコ政権への批判とも受け取れる言動をしたとして、ベラルーシ代表団から強制帰国を命令されたことを受け、「帰国すれば生命の危険がある」として政治亡命を決意。同選手の願いを受け入れたポーランドに亡命した。同選手の夫、アルセニ・ジュダネビッチ氏は、「自分が妻への説得工作の圧力手段に使われる危険がある」として、ベラルーシからいち早くウクライナに避難している。

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神父がフェイクニュースを流す時

 中国武漢発の新型コロナウイルスは今日、デルタ変異株となって世界に猛威を振っている。欧州でも新規感染者の80%以上がデルタ変異株といわれる。夏季休暇明けになれば、感染者が急増して感染第4波が到来するのではないかと懸念されている。そこで欧州各国はワクチン接種を積極的に進めているが、夏季休暇中ということもあって接種率がここにきて停滞気味だ。オーストリアでもワクチン接種バスを各地に派遣し、予約なしで接種できるような体制を敷く一方、国民にワクチン接種を受けるように改めて呼びかけている。

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教皇が「五輪観戦」を楽しめない理由

 第32回東京夏季五輪大会が開幕して以来、根がスポーツ好きということもあって時間がある限りオーストリア国営放送の五輪番組を観ている。オーストリアが7月末現在で金1、銀1、銅3個と久しぶりに好成績を挙げたこともあって、メディア関係者を含む国民は生き生きしてきた。

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「復興五輪」の大義は消滅していない

 日本政府は2020年の五輪開催地に立候補した時、2011年3月に発生した東日本大震災の復興を掲げて、政府と国民が一体化することを世界に向かってアピールする五輪とする意向だった。そして2013年、東京は2020年夏季五輪大会開催地に正式に選出された。開催地立候補表明から10年余りが経過した。

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五輪スポーツ選手と「心の健康」問題

 人間は心と体から成り立っている。体が健康であっても心が病んでいる場合、その人は幸せではない。オリンピック大会に参加するスポーツ選手の体力は通常の人より強靭だろう。しかし、心はどうだろうか。

 そんなことを考えさせる出来事が増えてきた。これは東京夏季五輪大会と直接関係があるというわけではないが、新型コロナウイルスが世界を席巻し、パンデミックとなった今日、一層、心と体の葛藤が浮かび上がるケースが見られる。

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