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井上 政典
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河添 恵子
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高橋 富代
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長谷川 良 (ウィーン在住) rss (コラムニスト フリージャーナリスト)

ライター一覧
長谷川 良 (ウィーン在住)

ウィーン在住ジャーナリスト。国連記者室から、ウィーンの街角から、国際政治にはじまって宗教、民族、日常の出来事までを思いつくままに。

ベラルーシはウクライナではない!

 ロシアのプーチン大統領が大きな影響力を有している点でベラルーシとウクライナは酷似しているが、その内情は異なっている。大統領選の不正問題を追及されているベラルーシのルカシェンコ大統領がプーチン氏に支援を要請したからといって、2014年のウクライナのように、モスクワから即、軍事支援が実施され、反ルカシェンコ派が鎮圧されるということは現時点では考えられない。プーチン氏は両国の違いを知らない指導者ではない。自身の影響を効率的に発揮するためにはどうすればいいかをよく知っているからだ。

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独SPD、ショルツ財務相に夢託す

 ドイツのメルケル連立政権に参加する社会民主党(SPD)は10日、来年秋に実施予定の連邦議会(下院)選挙の党筆頭首相候補者にオーラフ・ショルツ財務相(62)を選出した。サスキア・エスケン氏とノルベルト・ワルターボルヤンス氏の共同党首が同日公表した。

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独裁者が国民に「恐れ」を感じだす時

 旧ソ連ベラルーシでアレクサンドル・ルカシェンコ大統領(65)の6選が決定したが、その大統領選挙(8月9日)に不正があったとして抗議するデモが全土に拡大、26年間君臨してきたルカシェンコ大統領は初めて政権崩壊の危機に直面し始めている。

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極右派はアンチ・マスク傾向が強い?

 独週刊誌シュピーゲル最新号(8月14日)の表紙タイトルは「マスク・ドラマ」(Das Masken-Drama)だ。副題は「マスクは煩わしく、ウェットだが、我々の唯一の希望」だ。新型コロナウイルスの感染が拡大して以来、マスクは必需品となってきた。

 ドイツでは感染当初の3月中旬、マスクの効用に対して政治家ばかりか、ウイルス専門家の間でも意見が分かれていた。メルケル政権、保健省ばかりか、ベルリンの世界的なウイルス研究所のロベルト・コッホ研究所は3月末段階、マスクの効用に対して懐疑的だった。それがウイルスの感染拡大を受け、ロックダウンが実施され、ドイツ全16州でマスクの着用が義務化されていった。ただし、学校で生徒たちが授業中もマスクを着用するかどうかでは州によって対応が異なっている。

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イスラエルとイランが国交を結ぶ日

 イスラエルとアラブ首長国連邦(UAE)両国が国交正常化で合意したことに対し、トランプ米大統領は13日、ホワイトハウスで「歴史的な瞬間だ」と評した。11月3日に大統領選を控えているトランプ氏にとって久しぶりのビックポイントである点は間違いないだろう。

 新型コロナウイルスの感染拡大と国内経済の危機で国内問題で得点を挙げることが厳しい時、有権者の関心が薄い外交分野だが、ホワイトハウスにとって自慢できる成果だ。

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地に落ちた一粒の麦「コルベ神父」の証

 ドイツのローマ・カトリック教会バンベルク大司教区のルートヴィヒ・シック大司教は、「コロナ禍の時だけに、アウシュビッツ強制収容所で他の囚人のために自分の命を捧げたポーランド人のマクシミリアン・コルベ神父の生き方を思い出し、そこから学ばなければならない」と指摘した。

 8月14日はフランシスコ会のコルベ神父の殉教の日だ。シック大司教は追悼礼拝の中で語った。バチカン・ニュース独語版が14日、報じた。

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ポンペオ氏の「40時間ウィーン滞在」

 マイク・ポンぺオ米国務長官が13日午後オーストリア入りし、14日午前から公式日程を始めた。ファン・デア・ベレン大統領、クルツ首相、シャレンベルク外相らオーストリア首脳たちと会談したほか、ウィーンに本部を置く国際原子力機関(IAEA)のラファエル・グロッシ事務局長らとイランの核問題などを話し合った。

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ハリス上院議員で大丈夫か?

 米国で11月3日、大統領選挙の投開票が実施される。注目されていた民主党の大統領候補・バイデン前副大統領の相棒(ランニングメイト)にカマラ・ハリス上院議員が選出されたことで、トランプ大統領(74)とペンス副大統領(61)の現職組に、バイデン前副大統領(77)とハリス上院議員(55)が挑戦することになった。

 世論調査ではトランプ氏を大きく引き離しているバイデン氏が勝利した場合、ハリス氏は米国初の女性副大統領になるばかりか、次期大統領候補者の最有力者に浮かび上がる。非白人出身で初の女性大統領誕生の可能性を含んでいるわけだ。

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イランとサウジの「核レース」と中国

 世界の関心が中国武漢発の「新型コロナウイルス」の感染防止に注がれている時、中東で“きな臭い動き”が出てきた。不法な核開発の動きだ。イランの核問題だけではない。ひょっとしたら、テヘランの核開発に触発されたのかもしれないが、イランの宿敵、中東の盟主サウジアラビアが核開発に乗り出す動きを見せてきたのだ。

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中欧チェコの毅然とした対中政策

 チェコのミロシュ・ビストルチル上院議長(Milos Vystrcil)は今月29日から9月5日の予定で台湾を訪問し、蔡英文総統ら台湾首脳らと会談するという。

 同議長には議員、企業代表など約90人が随伴する。同ニュースを報じた海外中国メディア「大紀元」日本語版(8月8日)によると、人工知能、航空宇宙など技術分野について協議するほか、台湾の新型コロナウイルス感染防止について交流する予定だという。

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求められる21世紀の「新しい神話」

 朝日新聞デジタル7日には、ミシェル・オバマ前大統領夫人が「軽い欝(うつ)状況だった」と告白した、と報じられていた。うつ病は社会的地位や経済的事情には関係なく現代人が陥りやすい精神的病だ。

 米国カトリック教会リンカーン教区のジェームズ・コンリィ司教(64)は昨年、うつ病のため休職を申し出た。司教はうつ病になり、不安恐怖症の症状を呈し、数カ月前から不眠と耳鳴りが続く症状だと述べている。神を信じる教会高位聖職者すら時にうつに陥ることがあるわけだ(「米教会司教が“うつ病”で休職申し出」2019年12月16日参考)。

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人はなぜ「原爆の日」を追悼するのか

 6日は広島の「原爆の日」だった。9日は長崎が被爆した日だ。今年で75年目だが、世界で初めて被爆した広島と長崎の「原爆の日」を迎える度に、遺族関係者だけではなく、世界の人々が犠牲者へ追悼の意を表し祈りを捧げる。追悼、祈りは宗派、民族、国家の区別なく、神を信じる人、無神論者、そして不可知論者の区別もなく、被爆によって犠牲となった多くの死者への哀悼だ。

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問題は「犬」ではなく「金正恩氏」だ

 韓国日刊紙最大手「朝鮮日報」日本語版8月3日付には金正恩朝鮮労働党委員長が7月、「平壌市民に犬を飼うな」という“ペット禁止令”を発したという記事が掲載されていた。金委員長は「国が困難な時、ペットを飼うとは何事か」と激怒し、平壌市民に見られるペットブームを「ブルジョア思想に染まった行為」と糾弾。それを受け、「人民班ごとにペットを飼っている家を全て把握し、自分から差し出させるか、強制的に取り上げて処分している」「ペットの一部は中央動物園に送られ、一部はタンコギ店(補身湯=犬肉の鍋料理店)に売られたり、食べられたりしている」というのだ(朝鮮日報)。

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今、ベートーヴェンの「歓喜の歌」を

 今年はルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン生誕250周年だ。中国武漢発の新型コロナウイルスが欧州で感染拡大していなかったならば、欧州各地で今頃、これを記念するイベントやコンサートが開催されていただろう。残念ながら、新型コロナの感染防止のため、多くのファンが集うコンサートは開催できない。音楽の都ウィーンでも交響曲第9「歓喜の歌」を楽友協会やコンサートハウスで聞くことはできない。

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トランプ政権の「パンダハガー対策」

 米ワシントンのシンクタンク「戦略国際問題研究所」(CSIS)が7月23日、日本の安倍晋三政権内の中国接近派、媚中派を名指しで批判する報告書を発表したが、同報告書は日本国内でも反響を呼んでいるという。

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中国、バチカンにハッカー攻撃

 米紙ニューヨーク・タイムズが29日、米インテリジェンス・プラットフォーム「レコーデット・フュ―チャー」の情報として報じたところによると、ハッカーチーム「Red Delta」が今年5月から7月にかけ中国共産党政権の要請を受けて、バチカン関連施設の通信網に不正アクセスしていたという。

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地下室に籠るバイデン氏の「勝算」は

 米大統領選挙がいよいよ佳境を入ってきた。民主党大統領候補にほぼ確実なジョー・バイデン氏(前副大統領)は8月第1週には副大統領候補者を公表するという。黒人か非白人系の候補者となると予想されている。一方、現職のドナルド・トランプ氏は新型コロナウイルスの感染対策に追われ、共和党大会の開催地も変更を余儀なくされるなど、相変わらずゴタゴタが続いている。複数の世論調査によると、バイデン氏が10ポイント前後、現職のトランプ氏を引き離して有利な選挙戦を展開しているといわれる。

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李仁栄新統一相の「セカンド志向」

 韓国紙中央日報(日本語版)を開いていると、興味深い記事に出くわした。李仁栄新統一相が27日、初出勤の際、記者団に「歴代統一相のうち2番目にうまくやる自信がある」と述べたという。そして統一問題を「米朝の時間」から「南北の時間」中心に戻すというのだ。換言すれば、「南北朝鮮半島の再統一問題で米国が傍でうるさく言うな、南北間で話し合って決めるべきだ」というメッセージが込められているわけだ。新統一相の最初の発言は、かなり挑発的なものだ。

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北の崔ガンイル新大使の「米朝外交」

 駐オーストリア北朝鮮大使館次期大使、崔ガンイル外務省前北米局副局長(Choe kang il)は6月30日、ウィーンのホーフブルクの大統領府でファン・デア・ベレン大統領に信任状を手渡した。崔ガンイル氏は27年間大使を務めた金光燮大使(金敬淑夫人は故金日成主席と故金聖愛夫人の間の娘)の後任に任命されたが、オーストリア大統領府が新型コロナウイルスの感染問題もあって新任大使らとの会見を延期してきたため、今年3月14日以来、次期大使の立場に留まってきた。崔ガンイル氏は晴れて正式に大使となった。

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教皇「帰ろかな、帰るのよそうかな」

 「ふるさとは遠くにありて思うもの、そして悲しくうたふもの」という室生犀星の詩を思い出す。また、サブちゃん(北島三郎)の「帰ろかな」という歌が口をついて出てくる。当方のことではない。世界13億人の信者を抱えるローマ・カトリック教会の最高指導者、フランシスコ教皇の話だ。

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EUに第3グループが生まれた

 欧州連合(EU)のミシェル大統領は21日、新型コロナウイルスの感染拡大で停滞を余儀なくされた加盟国の国民経済の再建策で合意した後、「われわれは共同責任と連帯を示した」と5日間に及んだ臨時首脳会談の成果を自賛した。

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有名になって歴史に名を残す人生

 現代人はやはり有名になって歴史にその名を残したいと思うだろうか。そんな荷の重い道を避け、自分の人生を楽しみたいと考えるだけだろうか。

 偶然だが、へロストラトスという古代ギリシャのイオニアの人物の名前に出くわした。英語では「へロストラトスの名声」という表現がある。ヘロストラトスは有名になるためには如何なる犠牲をも厭わない人間だった。

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金正恩氏の「人民第一主義」とは

 北朝鮮国営通信、朝鮮中央通信(KCNA)が発信した1枚の写真を見て驚いた、というより、「彼らは歩きながら何をメモしているのか」という好奇心が湧いてきた。「彼ら」とは、北朝鮮の金正恩労働党委員長が話す一言一言を小さなメモ帳に書きとっている側近、視察先関係者だ。

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