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宇宙ごみ除去へ本腰-G20

衛星打ち上げデブリ捕獲

アストロスケール社「エルサディー」の模型

アストロスケール社「エルサディー」の模型

 「宇宙デブリは今後、大変な問題になってくる」。宇宙ごみ問題の解消に取り組むアストロスケール社の広報担当、野口知恵氏はこう力説した。

 大阪で開催されている20カ国・地域首脳会議(G20大阪サミット)ではプラごみなど環境問題が大きなテーマだが、宇宙ごみも「ある面環境問題」(野田氏)。日本の技術を紹介するためメディアセンターに設けられた展示スペースには、宇宙デブリ問題に関する展示が4件あり、それぞれの技術を生かしてデブリ除去に取り組もうとしている。

 アストロスケールが取り組んでいるのは、磁石でデブリを捕獲するというもの。デブリは秒速7、8㌔という高速で飛行している上に回転していることが多く、とらえるのは非常に難しいという。来年、実証実験を行う予定だ。

 川崎重工は、4本のブームを使って、使用済みロケットの先端部分など、大型のデブリを捕獲、除去することを目指している。捕獲後、デブリとともに高度を下げ、燃え尽きてしまう。一基で一つのデブリしか取り除けないが、衛星に搭載する燃料を考えれば、その方が効率がいいのだという。

 一方ユニークな方法でデブリを減らすことを考えている企業がある。宇宙ベンチャーの「ALE(エール)」は、「導電性テザーを用いた軌道離脱装置の開発」をJAXAとともに進めている。既存のデブリを取り除くのではなく、ミッション終了後、地球の磁場を使って短期間で高度を下げさせる装置を、打ち上げる前にあらかじめ衛星に搭載するというもの。担当者は「発想自体は以前からあったが、民間企業でなければ、ここまでの軽量、小型化は困難」と胸を張る。
(本田隆文)

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