■連載一覧
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  • 疑問の「同性パートナーシップ」
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  • 弾劾の波紋 漂流する韓国政治
  • 米軍再建への課題-元上級将校の提言
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  • 2017/3/15
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  • 戦後70年 識者は語る
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  • 2014/1/06
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  • ルポ・政権交代の攻防 台湾総統選
  • 二極化する香港 識者インタビュー
  • 香港誌「前哨」編集長 劉達文氏に聞く
  • 「雨傘革命」下の香港 揺れる一国二制度の行方
  • 揺れる香港 各派リーダーに聞く
  • 香港の普選運動 親中派民間団体代表の見方
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  • 2015/12/26
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  • ドゥテルテ大統領就任から3カ月 どこへ向かう比政権
  • 香港「自治」の行方 識者に聞く
  • 中華圏に浸透する同性婚
  • 中台関係の行方
  • 日米同盟と台湾 海洋安全保障の展望
  • 蔡英文時代の台湾 本土派路線のビジョンと課題
  • ASEANの夜明け アジアハイウエー7000キロルポ
  • 緊張 南シナ海
  • 中央アジア胎動 中国「新シルクロード」と日本の戦略
  • “政熱経熱”の中韓
  • 新QDRと米中軍事バランス
  • 新グレートゲーム・幻想だった中国の平和的台頭
  • 新グレートゲーム・中国南進の海
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  • 2015/12/11
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  • 伊勢志摩サミット
  • 憲法改正 ここが焦点
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  • 衆院選 自公圧勝 ~課題と展望~
  • ’14衆院選 注目区を行く
  • 第2次安倍改造内閣スタート
  • 日米首脳会談 成果と課題
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  • 国防最前線・南西諸島はいま 第1部 与那国島・陸自駐屯地
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  • 普天間基地移設 経緯の検証と提言
  • 「援護法」に隠された沖縄戦の真実
  • 2016/10/31
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  • 3代世襲“完成” 北朝鮮第7回党大会
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    伊勢 雅臣
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    宮本 惇夫
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    尾関 通允
    尾関 通允
    経済ジャーナリスト
    中村 仁
    中村 仁
    元全国紙経済記者
    高橋 克明
    高橋 克明
    「ニューヨーク BIZ」CEO 兼 発行人

    トランプ氏とレスターからの「教訓」

     不動産王ドナルド・トランプ氏(69)が昨年夏、米大統領選に共和党から出馬を表明した時、米国の半分以上が笑い出したといわれている。米共和党からは当時17人の経験豊富な政治家が出馬を表明していたから、トランプ氏が勝利できる可能性は皆無と受け取られていたからだ。当然だろう。そのトランプ氏が今月3日、インディアナ州予備選で圧勝し、2位のテッド・クルーズ上院議員(45)が選挙戦から撤退を表明したことを受けて、共和党大統領候補者の立場をほぼ手に入れた。

     話は飛ぶ。イングランドのサッカーのプレミアリーグで2日、昨季14位だったレスター・シティーがチーム創設133年にして初めてプレミアリーグの覇者となった。リーグがスタートした直後、レスターがチェルシー、マンチェスター・ユナイテッドなど強豪がひしめく世界最高リーグで勝利できると考えたサッカー・ファンはいなかった。同チームの優勝を予想した人がいたとすれば、サッカーを全く知らない人間だけだったろう。そのチームがリーグの最終節を迎える前に優勝を決めてしまったのだ。

     ブックメーカーは頭を抱えている一方、リーグ前に同チームの優勝に賭けた人は今、狂喜しているだろう。その倍率(オッズ)は5000倍だ。200ユーロを賭けていたならば、100万ユーロが懐に飛び込んでくる計算だ。同チームの優勝に賭けた人がどれだけいたかは不明だが、メディアの報道では、47人といわれる。いずれにしても、ブックメーカーは大損失を被ったわけだ。

     上記の米共和党大統領候補者選挙とイングランドのプレミアリーグの結果は文字通り“予想外”だった。このサプライズから「人間の予想などは元々当てにならない」といった声が聞かれる。

     しかし、最近の予測能力は非常に高い。天気予報の的中率は年々高まっている。サッカーのブックメーカーが商売をやっていけるのはその予想能力が高いからだ。レスターのような大外れが頻繁に生じたら、ブックメーカーはやっていけない。サッカーの専門家に意見と過去のデータ、各チームの状況など無数の情報を分析したうえでオッズを決定している。決していい加減ではない。大統領戦でも同様だ。候補者のキャリア、対抗候補者の状況、地域の政情など多方面の情報が集められ、有力候補者が浮かび上がってくる。そのプロセスはサッカーのブックメーカーと同様、非常に精密だ。

     それでも、トランプ氏が登場し、レスターが優勝する可能性は排除できないわけだ。欧州の社会学者は、「現代人は多くの情報を持っているが、現在と未来に対して確信を失ってきている。彼らは未来への見通しを失っているのだ。だから、予測や予想は次第に難しくなってきた。選挙でも投票当日まで誰に投票するか決定していない有権者が増えてきているのだ」という。

     ところで、米国内の世論調査によると、11月のトランプ氏対クリントン女史の大統領選ではクリントン女史が有利と予想している。クリントン女史は政治家として経験豊富で知名度では抜群だ。一方、トランプ氏は政治経験が皆無で、暴言・失言の多い実業家だ。

     独週刊誌シュピーゲル電子版は4日、「ミセス・クリントン、注意しなければならない」というタイトルの記事を掲載し、警告を発している。世論調査など信頼できないよ、というメッセージだ。

     クリントン女史は民主党代表として8年間のオバマ政権の政策を継続する立場だ。一方、トランプ氏の場合、挑戦者だ。だから、トランプ氏は夢が大好きな米国民にその夢を語り掛けることが出来る。予想外のことが起きる余地があるというわけだ。

     米国民が最も好きな歴代大統領はロナルド・レーガン氏(任期1981~89年)といわれているが、同氏が出馬した時、大統領選で勝利するとは誰も予想していなかった。トランプ氏が“第2のレーガン”となる可能性は、やはり排除できないのだ。

    (ウィーン在住)

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