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    元全国紙経済記者
    高橋 克明
    高橋 克明
    「ニューヨーク BIZ」CEO 兼 発行人

    米韓軍の先制攻撃計画「5015」

     北朝鮮は先月6日、4回目の核実験を実施し、今月7日、6回目の長距離弾道ミサイルを発射させた。ウィーンに事務局を置く包括的核実験禁止条約機関(CTBTO)は6日現在、北の核実験を裏付ける放射性物質(希ガス)を検出していないため、北の4回目の核実験が実際、放射性物質の核爆発だったか断言できないが、核実験の回数を増す度に着実に北の核開発能力が高まってきているとみて間違いないだろう。長距離弾道ミサイル開発でも同様だ。その射程距離(今回は1万2000km以上)やその精密度を回数を増すごとに向上させてきている。

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    駐オーストリアの北朝鮮大使館の後方から見た全景(欧州最大の北朝鮮大使館、2016年2月9日、撮影)

     北側の狙いは、第1は国体(金王朝)の強固、第2は核保有国の称号獲得、第3は米国との平和協定の調印だ。北は4回の核実験と6回の長距離ミサイル発射を行ったが、この3つの目標をまだ実現していない。北がこの3つの目標を実現する前に、金正恩政権を打倒しないと、国際社会は更に難儀を背負うことになる。

     それでは、どうやって30歳代の若い独裁者の蛮行をくい止めることができるか。6カ国核協議は平壌の核開発計画をストップできないことはホスト国・中国も口にこそ出さないが知っている。米国や日本も外交交渉で北が核開発計画を放棄するとは考えていないはずだ。

     それでは、核開発を継続する北をただ眺めているだけでいいのか。手段はある。どの国も知っているが、口に出さないだけだ。唯一可能なシナリオは北の核関連施設とミサイル基地へ奇襲先制攻撃をかけ破壊することだ。北側に防戦する時間を与えない。可能なら、北の指導部拠点も特殊部隊が奇襲し、北の通信網を破壊すれば何も抵抗できなくなるはずだ。

     韓国メディアによると、米韓両軍が3月から4月にかけて実施する合同演習で、北朝鮮の核・ミサイル施設への先制攻撃も念頭に置いた新作戦計画「5015」を展開するという。時事通信によれば、「5015」は、北朝鮮による韓国侵攻を想定した「5027」や、北朝鮮の急変事態に対応する「5029」などを総合した作戦計画で、昨年6月に米韓が立案したものという。

     北への軍事攻勢には多大の犠牲が伴う。だから、実際は実行できないシナリオだ、という意見が多い。しかし、北の独裁政権を生かし、核開発計画を継続させるよりは、奇襲攻撃のほうが犠牲者数でははるかに少なく済むのではないか。北で過去、数百万人の国民が飢餓で犠牲となったのを思い出すべきだろう。

     強者がその力を発揮すれば、弱者にはチャンスはない、強者が何らかの理由からその力の発揮を躊躇すれば、弱者にチャンスが生まれる。北は核関連開発計画を続行し、自身の独裁政権の基盤を強固にし、あわよくば外国社会から経済援助を引き出そうと腐心するだろう。北側が過去、繰り返してきた「瀬戸際外交」だ。強者が決断力のない時、弱者が駆使できる唯一の武器だ。しかし、強国が本来の力を発揮すれば、弱者(北)はチェスのチェックメイト(独Schach und Matt)状況に陥る。

     ちなみに、冷戦時代、守勢に陥った旧ソ連・東欧共産政権は突然、平和外交を言い出したことがある。守勢にある側は常に「平和」を唱え、「外交対話」をアピールする。

     軍事先制攻撃は、他の手段がなく、時間が差し迫っている時、有効な手段となる。北問題では、①核の小型化、②核兵器運搬手段の長距離弾道ミサイルの製造、③潜水艦攻撃力の強化などが現実化してきた時ではないか。

     米韓日は経済制裁を強化する一方、「力」を選択する可能性を北側に常に示すべきだ。「力」「強さ」は非道徳的、非倫理的とはいえないのだ。

     ところで、駐オーストリアの北朝鮮大使館で11日夜(現地時間)、故金正日労働党総書記の誕生日(2月16日)の祝賀会がゲストを招いて開催される予定だ。4回目の核実験、6回目の長距離弾道ミサイル発射の成功などを受け、祝賀会も久しぶりに活気あるものとなるかもしれない。

     そこで当方は9日、大使館(金光燮大使)を覗いてみたら、大使館周辺は不気味なほどシーンとしている。大使館の窓は早々と締まり、写真展示場は閉じている。大使館前には外交官専用のベンツが一台も駐車していない。まるで、核実験が失敗し、長距離ミサイルが空中爆発した直後のような雰囲気が漂っている。

     10日、韓国メディアは「朝鮮人民軍の李永吉総参謀長が今月初めに処刑された」と一斉に報道した。分派活動と権力汚職がその理由という。核実験、長距離ミサイルが成功したとしても、北の党・軍幹部たちは心の休まる時がないのだ。海外駐在の北外交官も同じだろう。

    (ウィーン在住)

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