■連載一覧
  • 弾劾の波紋 漂流する韓国政治
  • 米軍再建への課題-元上級将校の提言
  • トランプ政権始動
  • どうなる「民共協力」 27回共産党大会の焦点
  • 2017激動の世界を読む
  • 2017/3/15
  • 2017/2/28
  • 2017/1/22
  • 2017/1/09
  • 2017/1/04
  • 2016 世界はどう動く-識者に聞く
  • 戦後70年 識者は語る
  • 2015 世界はどう動く-識者に聞く
  • 2014 世界はどう動く
  • 2016/1/04
  • 2015/8/09
  • 2015/1/07
  • 2014/1/06
  • 台湾に吹いた蔡英文旋風
  • ルポ・政権交代の攻防 台湾総統選
  • 二極化する香港 識者インタビュー
  • 香港誌「前哨」編集長 劉達文氏に聞く
  • 「雨傘革命」下の香港 揺れる一国二制度の行方
  • 揺れる香港 各派リーダーに聞く
  • 香港の普選運動 親中派民間団体代表の見方
  • 2016/1/18
  • 2015/12/26
  • 2015/7/12
  • 2014/11/21
  • 2014/11/14
  • 2014/11/06
  • 2014/7/08
  • ドゥテルテ大統領就任から3カ月 どこへ向かう比政権
  • 香港「自治」の行方 識者に聞く
  • 中華圏に浸透する同性婚
  • 中台関係の行方
  • 日米同盟と台湾 海洋安全保障の展望
  • 蔡英文時代の台湾 本土派路線のビジョンと課題
  • ASEANの夜明け アジアハイウエー7000キロルポ
  • 緊張 南シナ海
  • 中央アジア胎動 中国「新シルクロード」と日本の戦略
  • “政熱経熱”の中韓
  • 新QDRと米中軍事バランス
  • 新グレートゲーム・幻想だった中国の平和的台頭
  • 新グレートゲーム・中国南進の海
  • 2016/9/21
  • 2016/8/17
  • 2016/7/26
  • 2016/6/03
  • 2016/5/31
  • 2016/5/19
  • 2016/3/22
  • 2015/11/18
  • 2015/10/14
  • 2015/9/07
  • 2014/3/31
  • 2014/2/14
  • 2013/4/18
  • 多難な年明けのトルコ
  • EUと難民 UNHCRウィーン事務所報道官に聞く
  • ロシアのシリア内戦介入 アルアハラム財団事務局長に聞く
  • 2016/1/30
  • 2015/12/11
  • 2015/11/13
  • 蓮舫民進 疑問の船出
  • 新閣僚に聞く
  • 「立憲主義」について
  • 再改造内閣 始動
  • 安倍政権 新たな挑戦
  • 16参院選 注目区を行く
  • 伊勢志摩サミット
  • 憲法改正 ここが焦点
  • 筆坂元日本共産党ナンバー3と田村自民党政務調査会審議役が対談
  • 第3次安倍改造内閣スタート
  • 詳解 集団的自衛権 安保法制案の合憲性
  • 衆院選 自公圧勝 ~課題と展望~
  • ’14衆院選 注目区を行く
  • 第2次安倍改造内閣スタート
  • 日米首脳会談 成果と課題
  • 2016/9/17
  • 2016/9/02
  • 2016/8/22
  • 2016/8/04
  • 2016/7/12
  • 2016/6/30
  • 2016/5/23
  • 2016/4/25
  • 2016/4/04
  • 2015/10/08
  • 2015/8/06
  • 2014/12/16
  • 2014/12/07
  • 2014/9/05
  • 2014/4/26
  • 国防最前線・南西諸島はいま 第2部 自衛隊配備へ動く石垣島
  • 国防最前線・南西諸島はいま 第1部 与那国島・陸自駐屯地
  • 激震・翁長県政 「オール沖縄」の凋落
  • 普天間基地移設 経緯の検証と提言
  • 「援護法」に隠された沖縄戦の真実
  • 2016/10/31
  • 2016/10/12
  • 2016/1/26
  • 2015/10/01
  • 2013/7/08
  • 検証・金正恩統治5年
  • どこへ行く混迷・韓国 国政介入事件の深層
  • どう見る金正恩体制 日韓専門家対談
  • 迎撃ミサイル配備 韓国の決断
  • 3代世襲“完成” 北朝鮮第7回党大会
  • 検証 元料理人 藤本氏の再訪朝
  • 韓国総選挙ショック
  • 日韓国交正常化50年 識者に聞く
  • どうする拉致解決 日朝ストックホルム合意1年
  • 日韓国交正常化50年 「嫌韓」「反日」を越えて
  • 張成沢氏失脚 北で何が起きたか
  • 2016/12/27
  • 2016/12/05
  • 2016/8/24
  • 2016/7/20
  • 2016/5/10
  • 2016/4/29
  • 2016/4/15
  • 2015/6/22
  • 2015/5/11
  • 2015/2/05
  • 2013/12/10
  • 待ったなし地球温暖化対策
  • 環境先進国フランスの挑戦
  • 迫る気候変動の脅威 どうする大災害への備え
  • 2016/1/02
  • 2015/10/07
  • 2015/9/21
  • トランプ大統領の衝撃 米国と世界はどこに向かう
  • トランプvsヒラリー 米大統領選まで1カ月
  • オバマのLGBT外交 米国と途上国の「文化戦争」
  • トランプVSヒラリー 米大統領選まで3カ月
  • オバマ外交と次期米大統領の課題
  • 2016年米大統領選まで1年
  • 再考 オバマの世界観
  • オバマの対宗教戦争・第1部
  • オバマの対宗教戦争・第2部
  • 2016/11/11
  • 2016/10/08
  • 2016/9/26
  • 2016/8/06
  • 2016/6/14
  • 2015/11/08
  • 2015/7/06
  • 2013/8/05
  • 2013/9/30
  • JAXA宇宙探査計画
  • 2015/12/24
  • 安東 幹
    安東 幹
    共産党問題
    古川 光輝
    古川 光輝
    保守国際派
    細川 珠生
    細川 珠生
    政治評論家
    井上 政典
    井上 政典
    歴史ナビゲーター
    伊勢 雅臣
    伊勢 雅臣
    「国際派日本人養成講座」編集長
    河添 恵子
    河添 恵子
    ノンフィクション作家
    宮本 惇夫
    宮本 惇夫
    企業・経営
    尾関 通允
    尾関 通允
    経済ジャーナリスト
    中村 仁
    中村 仁
    元全国紙経済記者
    高橋 克明
    高橋 克明
    「ニューヨーク BIZ」CEO 兼 発行人

    なぜ「日本の天才」に言及しないのか

     韓国最大手「朝鮮日報」の日本語電子版(11月13日)を読んでいると、面白いコラムを見つけた。曰く「韓国の天才は医学部へ、中国の天才は工学部へ」という見出しが付いた記事だ。

     記事の内容を簡単に紹介する。中国の優秀な学生は競って工学部に進学し、新しい科学技術を開発する道を歩み出す一方、韓国の天才と呼ばれる人たちは医学部に進学する。そこで新しいものを発見すればいいのだが、「優秀な人材はみな医学部に行き、病院に入るが、全く創造的でない仕事に没頭している」といつもの嘆き節を披露している。

     なぜ中国の天才は工学部に、韓国の天才は医学部に進学するのか、韓国記者はその詳細な背景については説得ある論理では説明していない。当方が興味を感じたのは、記者が自国の天才の行方を憂う時、中国の天才と比較しているという点だ。
     コラム記者によれば、中国では毎年、北京大学や清華大学など9つの名門大学の工学部に約2万7000人の学生が進学する。一方、韓国では人口5000万人のうち上位約3000人の学生はほとんどが医学部に進む。ソウル大学工学部に入るのは約1000人に過ぎないというのだ。

     コラムを読んで不思議に感じたことは、なぜ「日本の天才」と比較しないのか、という点だ。韓国メディアは不必要なことでも常に日本を引き出し、それと比較し、時には喜び、時には失望して涙を流してきた。しかし、天才の比較記事ではなぜか「日本の天才」には何も言及せず、隣国の大国・中国の天才と比較しているのだ。

     冷静に考えれば、当然かもしれない。日本の天才たちと比較し出したら、韓国の天才たちも中国の天才たちも少々苦しくなる。簡単な例を挙げれば、自然科学賞部門のノーベル賞受賞者数で日本(21人)は韓国(0)、中国(1人)を圧倒しているからだ。比較にならないのだ。

     日本の天才たちは化学、物理学分野に進出し、ノーベル賞の常連となっている。それだけではない。生理・医学分野でもノーベル賞を受賞している。すなわち、日本の天才たちは医学部にも工学部にも進出しているから、韓国記者のような記事は書けない。だから、同じレベルかそれより劣っていると密かに考えてきた中国の天才たちを比較対象とした、というのが事情ではないか。

     記事で気か付いた点はまだある。朝鮮日報記者は、「中国の天才は工学部に行き、そこで様々な研究分野に進出している」と比較的に好意的に描写しているが、世界は中国発の最先端技術にまだお目にかかっていない。われわれが日頃見る中国発の工業品は知的所有権にひっかかるような商品、工業品が多い。ちなみに、韓国の天才たちが医学部に進出するのは、多分、経済的な理由が大きいのではないだろうか。

     いずれにしても、韓国メディアが日本とは比較せず、中国と比較し出したことは新しいトレンドだ。韓国政府の中国への傾斜がメディアの世界にも浸透してきたのだろう。同時に、記者が、「市場経済で再武装した中国が、いつの間にか技術大国として台頭し、韓国を追い越しつつある」という学者のコメントを紹介しているように、中国の躍進で韓国が技術分野でも北京の後塵を拝してきたという焦りがあるのかもしれない。

     日本との比較は今後、韓国メディアで次第に姿を消し、中国と比較する記事が増えていくかもしれない。そうなれば、日本側は隣国の不必要な比較や批判、恨み節を聞かなくて済むわけだ。

    (ウィーン在住)

    0

    コメント

    コメントの書き込み・表示するにはログインが必要です(承認制)。