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    韓国紙セゲイルボ・コラム「説往説来」

     他の国の国旗は描きやすい。1、2種類の色に、模様も単純だからだ。それと比べると、太極旗(韓国の国旗)の構成と模様は誰が見ても複雑だ。「太極旗をきちんと描いてください」。試験にこんな問題が出たら、正確に描ける人間がどれだけいるだろうか。大部分は同じように描くはずだが、最も難しい部分は、太極文様の周りの四隅にある乾坤坎離(けんこんかんり)の四卦だ。

     齢(よわい)60、70代を超えても、太極旗をきちんと描く人は昔の権威主義政権時代の影響を受けているはずだ。太極旗はかつて近づき難い敬拝の対象だった。毎日午後5時になると、すべての国民が不動の姿勢でスピーカーから流れてくる愛国歌(韓国の国歌)と「国旗に対する誓い」を聞かなければならなかった。胸に手を当てて太極旗を数十、数百、数千回、頭の中に描いた。

     太極旗の深さを推し量るのは簡単ではない。1882年、朴泳孝(パクヨンヒョ)一行が修信使として渡日する船の中で、朝鮮末の高宗王時代に初めて作られた国旗を太極文様に四卦がある形に修正した後、宿所に掲げた。これが太極旗の始まりだ。その後、構図や制作方式での数回の変遷を経て今日に至っている。

     このような太極旗が人々に親しく近づいたのは願わしいことだ。1988年のソウル五輪と2002年の韓日ワールド杯サッカーを経ながらだ。想像もできないことが起こった。太極戦士(韓国代表選手)たちが出撃する日になると、太極旗は決まって応援用のスカートやズボン、頭巾などに使われるのだ。

     太極旗が親しく近い存在になったとはいっても、太極旗のメッセージを忘れてはならない。8・15光復節の日に太極旗を掲げる家庭が減っているというが、太極旗のメッセージを肝に銘じることを大昔のことにしてしまうことはできない。

     もっとも、今は“偽太極旗”まではびこる世なので、さもありなんだ。国防部が先日から各軍で掲揚された中国産太極旗の交換作業を進めているという。各家庭にある中国産の太極旗と国産の太極旗を交換してくれる地方自治団体も出てきた。

     出勤途中、敬老席に座って対話する老人たちの声についつい耳を傾けた。「心配だな、近頃の人は。それでも太極旗は掲揚しないと。私たちのマンションで太極旗を掲げた家はたった3軒だったが、いやはや太極旗も近頃は皆、中国産だというし…」。光復節の一日中、頭が痛い。

    (8月16日付)

    ※記事は本紙の編集方針とは別であり、韓国の論調として紹介するものです。

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