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  • 香港「自治」の行方 識者に聞く
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  • 蔡英文時代の台湾 本土派路線のビジョンと課題
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    安東 幹
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    坂東 忠信
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    古川 光輝
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    細川 珠生
    細川 珠生
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    井上 政典
    井上 政典
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    伊勢 雅臣
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    河添 恵子
    河添 恵子
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    元全国紙経済記者
    石平
    石平
    評論家
    宇佐美 典也
    宇佐美 典也
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    政界で吹き荒れる新しい男らしさ

     女性は女性らしく、男性は男性らしく、と昔はよく言われたものだ。最近は、男性が女性らしく、女性が男性らしくなってきた、という声も聞くが……。欧州で今、“新しい男らしさ”が人気を呼んでいる。テレビの人気者の話ではない。政治家の男らしさだ。

     独週刊誌シュピーゲル最新号(9月26日号)で非常に興味深いエッセイが掲載されていた。クリスティアネ・ホフマン記者の「新しい男への羨望」だ。少し、その内容を紹介する。

    リントナー氏

    男らしさを誇る自由民主党(FDP)のリントナー党首(ウィクぺディアから)

     フランスのエマニュエル・マクロン大統領(39)、カナダのジャステイン・トルドー首相(45)、ドイツ自由民主党(FDP)のクリスティアン・リントナー党首(38)、イタリアの前首相のマッテオ・レンツィ氏(42)、オーストリア国民党のセバスティアン・クルツ外相(31)らの政治家をご存じだろう。彼らに共通している点は何か。その答えが「“新しい男らしさ”」を誇る政治家という点だ。若く、ハンサムで、輝きを放ち、カリスマ的、目標に徹し、何事にも積極的だ。007とJFK(第35代米大統領ジョン・F・ケネディ)を混ぜたような存在だ。彼らはメディアの前での自己演出力に長け、高級スーツを着こなし、党内外でそのプレゼンスを示す。

     彼らはいずれも男性だ。彼らは等しく、刷新を求めている。従来の政治ではなく、自主的に演出できる政治を願っている。たとえ、エスタブリッシュメント(既成支配階級)から反発を受けても中断しない。

     マクロン氏が39歳でフランス大統領に選出された直後、「全く新しい政治家タイプだ」と受け取られた。カナダのトルドー首相を主要国首脳会議(G7)で初めて見たトランプ大統領の娘、イヴァンカ・トランプ補佐官はカナダの政治家の若々しさと知性に魅惑されたという。クルツ外相は27歳でアルプスの小国オーストリアの外相になり、31歳の現在、来月15日の連邦議会選でトップとなって首相に選出される可能性が限りなく濃厚だ。短く髭を生やしたリントナー党首は連邦議会選の飛躍の原動力となった政治家だ。

     彼らは国こそ異なるが、有権者はその“新しい男らしさ”に惹かれて、支持する。すなわち、彼らの生き方は男らしく危機を克服し、ポスト・フェミニズム的であり、繊細でセクシーだというのだ。

     ホフマン記者は従来の男らしさとの区別を忘れてはいない。トランプ大統領は昔の男らしさの体現者であり、野生動物のハンティングなどに腐心し、上半身裸になることが好きなロシアのプーチン大統領は石器時代の男らしさに過ぎず、21世紀の“新しい男らしさ”からは程遠いというのだ。筋肉隆々とした強靭な肉体を誇るマッチョはもはや男らしさの範疇に入らないという。

     ドイツの場合、メルケル首相が12年間、政権を担当して国のかじ取りを担当してきた。メルケル政権は合理的で冷静で無難な統治を展開させ、それはメルケル首相の指導力と信頼性の証明のように受け取られた。その母権支配が久しく続き、男性政治家たちは男らしさを発揮できずに挫折していった。

     女性政治家の時代の到来と受け取られてきたが、メルケル首相の政治スタイルがここにきて限界に直面してきた。ドイツでも“新しい男らしさ”を求める声が出てきたのだ。そこで社会民主党(SPD)の救世主として登場したマルティン・シュルツ党首(61)は有権者に男性的な政治を伝達できるチャンスだったが、同党首は「ドイツの母親」メルケル首相に対抗して「ドイツの父親」を目指したが、指導力を発揮できず、「ドイツの叔父」さんどまりに終わってしまった。

     マッチョ時代は過ぎ、女性時代のあと、政界でも“新しい男らしさ”が求められてきた。彼らは若く、服装やヘアスタイルにもこだわる。女性への配慮は当然である一方、目標を定めれば反対をものともせずに、乗り越えて行く知性と集中力を有する。

     日本では衆議院選挙が実施される。民進党から議席獲得を目指して新党「希望の党」に蔵替えする政治家たちが絶えない。果たして、日本の政界にどれだけ“新しい男らしさ”を有する政治家が出てくるだろうか。ちょっと心配だ。

    (ウィーン在住)

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