■連載一覧
  • 南シナ海 強まる中国支配 安保専門家に聞く
  • 香港・中国返還20年 「一国二制度」の前途
  • ’17首都決戦
  • 北朝鮮 制裁の現実
  • どう対処 北の脅威 米有識者に聞く
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  • 2017/6/26
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  • 2016 世界はどう動く-識者に聞く
  • 戦後70年 識者は語る
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  • 2015/8/09
  • 2015/1/07
  • 2014/1/06
  • 台湾に吹いた蔡英文旋風
  • ルポ・政権交代の攻防 台湾総統選
  • 二極化する香港 識者インタビュー
  • 香港誌「前哨」編集長 劉達文氏に聞く
  • 「雨傘革命」下の香港 揺れる一国二制度の行方
  • 揺れる香港 各派リーダーに聞く
  • 香港の普選運動 親中派民間団体代表の見方
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  • 2014/7/08
  • ドゥテルテ大統領就任から3カ月 どこへ向かう比政権
  • 香港「自治」の行方 識者に聞く
  • 中華圏に浸透する同性婚
  • 中台関係の行方
  • 日米同盟と台湾 海洋安全保障の展望
  • 蔡英文時代の台湾 本土派路線のビジョンと課題
  • ASEANの夜明け アジアハイウエー7000キロルポ
  • 緊張 南シナ海
  • 中央アジア胎動 中国「新シルクロード」と日本の戦略
  • “政熱経熱”の中韓
  • 新QDRと米中軍事バランス
  • 新グレートゲーム・幻想だった中国の平和的台頭
  • 新グレートゲーム・中国南進の海
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  • 2016/8/17
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  • EUと難民 UNHCRウィーン事務所報道官に聞く
  • ロシアのシリア内戦介入 アルアハラム財団事務局長に聞く
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  • 施行から70年 憲法改正を問う
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  • 再改造内閣 始動
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  • 16参院選 注目区を行く
  • 伊勢志摩サミット
  • 憲法改正 ここが焦点
  • 筆坂元日本共産党ナンバー3と田村自民党政務調査会審議役が対談
  • 第3次安倍改造内閣スタート
  • 詳解 集団的自衛権 安保法制案の合憲性
  • 衆院選 自公圧勝 ~課題と展望~
  • ’14衆院選 注目区を行く
  • 第2次安倍改造内閣スタート
  • 日米首脳会談 成果と課題
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  • 国防最前線・南西諸島はいま 第1部 与那国島・陸自駐屯地
  • 激震・翁長県政 「オール沖縄」の凋落
  • 普天間基地移設 経緯の検証と提言
  • 「援護法」に隠された沖縄戦の真実
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  • 弾劾の波紋 漂流する韓国政治
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  • どこへ行く混迷・韓国 国政介入事件の深層
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  • どうする拉致解決 日朝ストックホルム合意1年
  • 日韓国交正常化50年 「嫌韓」「反日」を越えて
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  • 2015/9/21
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  • 米軍再建への課題-元上級将校の提言
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  • トランプvsヒラリー 米大統領選まで1カ月
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    安東 幹
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    古川 光輝
    古川 光輝
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    細川 珠生
    細川 珠生
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    井上 政典
    井上 政典
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    伊勢 雅臣
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    河添 恵子
    河添 恵子
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    宮本 惇夫
    宮本 惇夫
    企業・経営
    尾関 通允
    尾関 通允
    経済ジャーナリスト
    中村 仁
    中村 仁
    元全国紙経済記者
    高橋 克明
    高橋 克明
    「ニューヨーク BIZ」CEO 兼 発行人

    イギリスから「欧州医薬品庁」が引越しへ

     英国は29日、欧州連合(EU)からの離脱をEU側に正式に通告した。英国のティム・バロウ駐EU大使は同日、ブリュッセルでEUのトゥスク欧州理事会常任議長(EU大統領)に離脱通告書を手渡した。これを受け、EUは2年間、英国と離脱交渉を行うが、EU創設後初の離脱交渉であり、ブリュッセルも英国にとっても未知の分野だ。それだけに何が生じるかは予想できない。

    EMAのロンドン本部

    EMAのロンドン本部(EMAの公式サイドから)

     英国はEU離脱による経済的マイナスを最小限度に抑える一方、移民の流入を制限していきたい意向が強い。その一方、EU側は先ず、英国と加盟国分担金(約600億ユーロ)の支払い問題を話し合い、その後、英国との自由貿易協定(FTA)の締結協議に入りたい考えだ。27カ国の加盟国の中には、アイルランドは英国と北アイルランドの和平協定(1998年)の行方を懸念し、東欧の加盟国は分担金の負担増加や補助金削減を懸念している。英国に100万人の労働者が働くポーランドでは離脱後の労働者の残留資格に気を使っている、といった具合だ。

     EU第2の経済国だった英国のEU離脱(ブレグジット)により、ドイツの経済、政治力が一層強まることは必至だろう。英国が抜けた後のEU予算の分担増も加盟国では議論を呼ぶはずだ。スウェ―デン、ドイツ、オーストリアでは分担金の大幅な増加に難色を示す声が高まっている。

     ところで、ロンドンにはEU第2の規模を誇る専門機関、欧州医薬品庁(European Medicines Agency=EMA)が所在しているが、英国のEU離脱後、ロンドンから他の加盟国に引っ越しすることになる。EMAには900人を超える職員が従事しているだけに、他の加盟国からは「わが国にどうぞ」といった誘致外交の声が既に聞かれる。当方が住むウィ―ン市もEMAの誘致に積極的だ。

     そこでEMAについて少し紹介する。EMAの公式サイトによると、「EMAは1995年、既存の国家医療調整行政機関の調和を図り、加盟国からの間接的助成金と同様に、欧州連合と製薬産業からの資金提供を基に設立された」という。EMAが設立されることで、医療品は各国の承認を除き、EMAが中央審査する。例えば、遺伝子治療医薬品や体細胞治療医薬品など先端医療医薬品の審査を統一することで、EU域内の流通を促進させる目的があるわけだ。

     EMAの誘致に力を入れている都市は、ウィ―ンのほか、イタリアのミラノ、フランスのパリ、そしてアイルランドのダブリン市などの都市名が挙がっている。欧州メディアによれば、今夏前までにはEMAの移転先が決定される予定だ。

     有力候補地に挙げられているウィーン市は世界的な観光地であると共に、国連、石油輸出国機構(OPEC)、欧州安全保障協力機構(OSCE)など30を超える国際組織の本部ないしは事務局がある国際都市だ。交通インフラもよく、地理的にも中欧に位置している。ウィーン市のホイプル市長はEMAの誘致を最重要課題として誘致外交を展開中だ。ウィーン市は市内8カ所の不動産をEMAの本部用に用意している。

     27カ国の首脳が結集したEU首脳会談が25日、イタリアのローマで開催された。欧州統合60年を記念して開催されたが、実際は、英国の離脱後のEUの将来について話し合った会談だ。そして「EU統合では共通のテンポに拘らず、加盟国事情を考慮する」ことを明記した「ローマ宣言」が採択されたばかりだ。加盟国の主権を重視した多様なEUを容認したかたちだ。

     英国の離脱は、27カ国のEU加盟国の結束を強化させるか、それともEU解体の先駆けとなるか、EUは大きな分岐点に遭遇している。一方、メイ英首相は29日、「英国はEUと今後とも緊密なパートナーであり続ける」と表明したが、パートナーとメンバーでは大きな違いがあることを英国民は離脱交渉を重ねていくなかで、理解していくことになるだろう。 

    (ウィーン在住)

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