■連載一覧
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  • 国防最前線・南西諸島はいま 第2部 自衛隊配備へ動く石垣島
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  • トランプvsヒラリー 米大統領選まで1カ月
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  • ルポ・政権交代の攻防 台湾総統選
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  • 香港誌「前哨」編集長 劉達文氏に聞く
  • 「雨傘革命」下の香港 揺れる一国二制度の行方
  • 揺れる香港 各派リーダーに聞く
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  • 香港「自治」の行方 識者に聞く
  • 中華圏に浸透する同性婚
  • 中台関係の行方
  • 日米同盟と台湾 海洋安全保障の展望
  • 蔡英文時代の台湾 本土派路線のビジョンと課題
  • ASEANの夜明け アジアハイウエー7000キロルポ
  • 緊張 南シナ海
  • 中央アジア胎動 中国「新シルクロード」と日本の戦略
  • “政熱経熱”の中韓
  • 新QDRと米中軍事バランス
  • 新グレートゲーム・幻想だった中国の平和的台頭
  • 新グレートゲーム・中国南進の海
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  • 多難な年明けのトルコ
  • EUと難民 UNHCRウィーン事務所報道官に聞く
  • ロシアのシリア内戦介入 アルアハラム財団事務局長に聞く
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  • 「立憲主義」について
  • 再改造内閣 始動
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  • 16参院選 注目区を行く
  • 伊勢志摩サミット
  • 憲法改正 ここが焦点
  • 筆坂元日本共産党ナンバー3と田村自民党政務調査会審議役が対談
  • 第3次安倍改造内閣スタート
  • 詳解 集団的自衛権 安保法制案の合憲性
  • 衆院選 自公圧勝 ~課題と展望~
  • ’14衆院選 注目区を行く
  • 第2次安倍改造内閣スタート
  • 日米首脳会談 成果と課題
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  • 激震・翁長県政 「オール沖縄」の凋落
  • 普天間基地移設 経緯の検証と提言
  • 「援護法」に隠された沖縄戦の真実
  • 2016/1/26
  • 2015/10/01
  • 2013/7/08
  • どう見る金正恩体制 日韓専門家対談
  • 迎撃ミサイル配備 韓国の決断
  • 3代世襲“完成” 北朝鮮第7回党大会
  • 検証 元料理人 藤本氏の再訪朝
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  • どうする拉致解決 日朝ストックホルム合意1年
  • 日韓国交正常化50年 「嫌韓」「反日」を越えて
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  • オバマ外交と次期米大統領の課題
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  • JAXA宇宙探査計画
  • 2015/12/24
  • 「ウクライナ危機では欧米も共犯者」

     ウクライナ情勢は暫定政権側と親露派勢力の武力衝突でエスカレートする危険性が出てきた。5月25日の大統領選を控え、欧米側とロシアは激しいやり取りを交わしてきた。

     日本のメディアを追っていると、ウクライナの暫定政権が正しく、それにチョッカイを出す親露勢力とそれを背後で支持するロシア側が悪者、といった構図で捉えられている面が強い。仕方がない面もある。日本人が得るウクライナ情勢はAP通信やロイター通信の配信記事に主に頼っているからだ。

     そこで少し変わった視点からウクライナ情勢に関する記事を紹介する。オーストリアの著名なjジャーナリストであり、著作家、ウルリッヒ・ブルナー氏の「ウクライナ危機、EUは共犯者だ」というタイトルの記事だ。

     欧州連合(EU)が犯した最初の過ちはウクライナに自由貿易協定の締結を迫ったことだ。ウクライナの国力と経済力はEU加盟の条件からはほど遠い。ウクライナは現在、欧州ではモルドバに次いで欧州最貧国だ。その上、国家の腐敗体質インデックスでは179カ国中、134番目だ。ナイジェリアやアゼルバイジャンと同レベルだ。そのウクライナのEU準加盟交渉は両者にとって不幸なだけだ。ルクセンブルクのアッセルボルン外相は「ロシアの欧州統合を促進せずにウクライナのEU統合を試みたのは間違いだ」と、ズバリ指摘している。

     ウクライナ第2野党ウダル(一撃)党首で元世界WBCヘビー級チャンピオン、ビタリ・クリチコ党首はキエフの暫定政権の同僚たちについて、「彼らは自分より金持ちだ」と述懐している。クリチコ氏はプロボクサーの元王者であり、ミリオネアだが、そのクリチコ氏が「暫定政権に関与している政治家たちは自分よりはるかに金持ちだ」と呟いたということは何を物語っているのか。
     例えば、職権乱用罪で禁錮7年の判決を受け東部ハリコフの病院に収容されていたが、今年2月22日釈放されたユリヤ・チモシェンコ氏の資産総額は5億ドルと推定されている。すなわち、「マイダン広場の反政府デモ集会はヤヌコビッチ大統領ら既成の腐敗政治家を追放したが、その後釜に新たな腐敗政治家が君臨しようとしている」というわけだ。

     一方、クリミア併合について、筆者は「クリミア問題でロシア民族はクリミア戦争(1853~56年)で50万人の犠牲を払い、第2次世界大戦でもクリミアを奪い返すために50万人の犠牲を払った。ロシア民族は過去2度、クリミアの併合のため100万人以上の犠牲者を出したわけだ。クリミアへのロシア民族の感情は特別なものがある」と説明する(筆者はクリミア併合問題ではロシアの主張を完全に支持)。

     興味深い点は、筆者はプーチン大統領の対ウクライナ戦略を領土拡大を狙った“攻撃的”なものではなく、“防衛的”な性格が強いと分析していることだ。

     ウクライナ東部はソ連時代から軍需産業の拠点であり、今なお戦闘機や潜水艦の部品などを製造し、モスクワに供給している。宇宙関連産業も同様だ。そのウクライナがEUに加盟したり、北大西洋条約機構(NATO)に加盟でもすれば、ロシアの防衛体制は崩れてしまう危険性が出てくる。そのため、プーチン大統領はウクライナを欧州側に奪われないために必死に防衛しているというのだ、

     プーチン大統領をヒトラーやスターリンの再来と呼ぶ欧米のメディアがあるが、筆者は「プーチン氏はスターリンやヒトラーではない。もちろん民主主義者でもない。彼は独裁者、専制君主だ」という。

     最後に、「プーチン大統領も嘘をつくが、欧米諸国もその点は同じだ。ブッシュ米政権は偽情報に基づきイラクに軍事侵入し、10万人以上のイラク人を殺害した。欧米、特に米国は『わが国の主張が正しい』と断言する資格はない」と述べている。

     筆者のウクライナ情勢分析は明らかにロシア寄りだが、看過できない情報も含まれている。

    (ウィーン在住)

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