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    遠藤 哲也
    遠藤 哲也
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    古川 光輝
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    服部 則夫
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    細川 珠生
    細川 珠生
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    石井 貫太郎
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    宮本 惇夫
    宮本 惇夫
    企業・経営
    宮塚 利雄
    宮塚 利雄
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    中村 仁
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    中澤 孝之
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    太田 正利
    太田 正利
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    佐藤 唯行
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    石平
    石平
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    宇佐美 典也
    エネルギーコンサルタント
    長谷川 良 (ウィーン在住)
    長谷川 良 ...
    コンフィデンシャル
    渡瀬 裕哉
    渡瀬 裕哉
    早稲田大学招聘研究員
    山田 寛
    山田 寛
    元読売新聞アメリカ総局長

    新チャイナセブンは「習近平・胡錦濤体制」に

     今年秋には、中国共産党最高指導部「チャイナセブン」(中央政治局常務委員7人)が大幅に入れ替わる、5年に一度の党大会(第19回党大会)が開催される予定だ。そのような中、『読売新聞』が8月24日朝刊で、「中国次期指導部リスト判明」と世界的スクープを放った。このリストは筆者を含む世界のチャイナウォッチャーにとって、おそらく意外な人物はいない。

     ただ、不可解なのは河北省の避暑地で例年行う「北戴河会議」が終わった時期とはいえ、中国の次期最高指導部リストが8月下旬に報道されるのは異例中の異例である。事実かガセネタかは別として、なぜこの時期に、まずは日本の『読売新聞』にリークしたのか?
     
     理由を推測すると、いくつかの背景が浮かび上がる。

     まず、北朝鮮の「核・ミサイル開発」をめぐり、ドナルド・トランプ米大統領と、金正恩朝鮮労働党委員長が一触即発で対峙するなか、金王朝と近い〝江沢民派の一掃″を誇示したかったのだろう。

     習主席は、金王朝に何ら影響力を持っていない。

     このため、習主席らが4月に米国を訪問(命乞い?)すると、北朝鮮は翌月、中国を「敵」と吠えた。トランプ大統領が出した「宿題」通りに、習一派が北朝鮮と密接な北部戦区(旧瀋陽軍区)の江一派を一網打尽にすれば、北朝鮮のミサイルで北京・中南海(中国共産党中枢)が火の海になる可能性も捨てきれなかった。

     習主席はこれを防ぐため、7月に北朝鮮に隠然たる力を持つロシアを訪問し、プーチン大統領と数回会談した。多額の経済援助も用意した。必死だった。

     読売新聞のリストの6番目に入っている栗戦書・党中央弁公庁主任は、習主席とプーチン大統領との特別な関係を、ここ数年、下支えしてきた。第2期習政権にとっても、プーチン大統領との関係をより深めることが、政権の〝命綱″になるためだ。

    栗 戦書(りつ せんしょ、リイ・ジャンシュウ) ウィキペディアより引用

    栗 戦書(リイ・ジャンシュウ)氏

     3番目に入っている汪洋副首相は、栗戦書と同様、習主席の4月訪米に同行した〝渡航組″の1人だ。彼の対面はレックス・ティラーソン国務長官だった。汪洋は「米国対応の要」になるのだろう。

     習主席が提唱する「一帯一路」構想の起点は重慶市である。7番目に入った陳敏爾・重慶市党委書記は習一派で、孫政才・前重慶市党委書記が今年夏に失脚した後に後任となった。「一帯一路」構想を維持発展させるためのロケット出世といえそうだ。

    陳敏爾(チェン・マイナー)氏

    陳敏爾(チェン・マイナー)氏

     習体制発足から5年、習主席が「一強」の体制固めに邁進してきたことは、多くの識者が指摘している。その上で結論から言うと、この新リストが暗示するのは、2期目指導部は「習近平・胡錦濤体制」になるということだ。

     胡前主席は、総書記と、中央軍事委員会主席、国家主席でありながら、江沢民元主席による傀儡政権のまま2期10年間、悶々としてきたはずだ。

     中国の一部メディアにも「習・胡連盟の流れが加速している」との記述が散見していた。胡前主席が、息子の胡海峰(浙江省嘉興市市長)のロケット出世を願って、習主席と手を組んだと考えてもおかしくはない。

     香港の雑誌『争鳴』6月号にも、興味深い内容が記されていた。

     「5月10日から11日、中国共産党中央政治局常務委員拡大生活大会が中南海で行われた。胡錦濤、朱鎔基、宋平、李瑞環、呉邦国、温家宝、賈慶林、李嵐清ら退職した中央政治局常務委員が参加し、江沢民、李鵬、曽慶紅、賀国強は欠席した」

     「胡錦濤は、腐敗キャンペーンを進める習近平を高く評価」「胡錦濤は、自身の〝科学的発展観″を代価とし、江沢民の〝3つの代表″を削除するよう提出。犠牲的に江沢民を攻撃する習近平を助けると発言した」

     この報道が事実なら、胡前主席は「共産主義青年団派」(共青団派=団派)のドンとして、習一派らが果敢に繰り広げる江一派の粛清を「大歓迎」していることが分かる。最近、重要な会合や葬儀にも江沢民の姿はない。「入院中で心臓が動いているだけの状態」という噂も流れている。胡前主席にとっても「本格的リベンジ」の時なのではないか。
    ちなみに〝3つの代表″とは、中国共産党は「先進的な社会的生産力の要請」「先進的文化の発展」「広範な人民の根本的利益」の3つを代表するという思想で、2000年2月、江沢民主席が発表し、改革開放政策で勢力を伸ばした私営企業家の入党を公認する根拠とされた。第16回党大会で党規約に明記され、その後、憲法にも盛り込まれた。

     ほかにも、リスト公表を早めた理由が考えられる。

     依然として影響力を持つ曽慶紅元国家副主席(別名『江派2号』)や北朝鮮と直結する江一派(吉林幇)の大物を一刻も早く粛清したいためではないか。

     もう1つ、『読売新聞』がこのリストを「世界初」で入手したとすれば、そのことにも意味がありそうだ。実のところ、中国政府は日本メディアの影響力をよく理解しており、常日頃から日本の反応を知りたがっている。朝日新聞が慰安婦問題の大誤報などで読者の信頼を失い、不買運動も広がっている中、習政権が『朝日新聞』を見捨てて、「読売新聞に乗り換える」というサインなのかもしれない。

     最後に。この1、2年、個人的に注目してきたのは江沢民よりも高齢の〝大長老″、1917年生まれの百歳、宋平・元政治局常務委員が再び活動を活発化させ、メディアでの露出が増えていたことである。胡錦濤に共産主義青年団の幹部育成プログラムへの参加を薦め、上へ上へと引き上げてきたとされる政治恩師で、習近平の父、習仲勲との関係も密接で、習近平にも目をかけてきたとされる。

     5月に行われた、前述の中国共産党中央政治局常務委員拡大生活大会にも宋平元政治局常務委員は参加しており、昨年10月、六中全会(中国共産党第十八回中央委員会第六回全体会議)の直前にも、自身そして胡錦涛と習近平の母校である清華大学に姿を現した。この時、中国メディアの一部が「習近平と胡錦涛の政治的な立場を支持しているサイン」と報じている。

     いずれにしても、『読売新聞』が公にしたリストが最終決定の7人か否かは別として、秋以降の2期目指導部は、北朝鮮の金王朝との関係改善を重視しない「習近平・胡錦濤体制」になることは間違いなさそうだ。

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