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  • 2015/12/24
  • JAXA、銀河団中心部の高温ガスの動きを検出

    X線天文衛星「ひとみ」試験観測中の成果、「ネイチャー」に発表

    JAXA、銀河団中心部の高温ガスの動きを検出

    地球から約2億5000万光年離れたペルセウス座銀河団。打ち上げから1カ月余りで運用を停止したX線天文衛星「ひとみ」が試験観測中に得たデータで、内部の高温ガスの動きが初めて観測された。グラフは「ひとみ」の観測データ(英科学誌「ネイチャー」提供)

     打ち上げ後1カ月余りで破損し、運用継続を断念したX線天文衛星「ひとみ」が試験観測期間中に取得したデータから、銀河が集まった銀河団中心部の高温ガスの動きが、予想よりも穏やかであることが分かった。宇宙航空研究開発機構(JAXA)などの国際研究チームが6日付の英科学誌「ネイチャー」に発表した。

     今回の観測に使用した軟X線分光検出器(SXS)は想定以上の観測精度だったといい、研究チームの大橋隆哉首都大教授は「このまま終わらせるのは惜しい。何らかの方法で(後継機を)実現してほしい」と話している。

     銀河が100個以上集まった銀河団は、直径1000万光年程度と宇宙最大の天体。地球から約2億5000万光年離れたペルセウス座銀河団では、内部に5000万度以上の高温ガスが充満している。従来のX線観測では、中心部の巨大ブラックホールから吹き出す高速粒子が周囲のガスに激しい乱流を生み出し、高温を維持していると予測されてきた。

     ひとみは試験観測中の2月末から3月初めにかけ、ペルセウス座銀河団の中心付近を計約64時間観測。高温ガスに含まれる鉄イオンが放つ特定のX線を従来の20倍の高精度で検出することで、ガスが動く速度の測定に初めて成功した。その結果、毎秒1000キロ以上で激しく動いていると考えられていた高温ガスは、同150~200キロと予想より低速だったことが分かった。

     ガスの動きが低速だと、高温を維持するためのブラックホールから周囲へのエネルギー供給の説明がつかないといい、大橋教授は「今回は銀河団の中心しか観測していないが、運用が続いていたら外側の観測や、違う種類の銀河団の観測でなぞが解けたかもしれない」と話している。

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