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  • 2015/12/24
  • 火星の衛星フォボスとダイモス、天体衝突で誕生か

    東工大などの国際共同研究チームがシミュレーションで推定

    火星の衛星フォボスとダイモス、天体衝突で誕生か

    約40億年前に火星で起きたと考えられる天体衝突の想像図。現在の衛星フォボスとダイモスを形成するきっかけになったと推測されている(Labex UnivEarths/IPGP/Universite Paris Diderot提供)

     火星の衛星フォボスとダイモスは、約40億年前に起きた火星への天体衝突がきっかけで誕生した可能性が高いことが、東京工業大などの国際共同研究チームによるコンピューターシミュレーションで分かった。研究成果は火星衛星の一つの起源を示すだけでなく、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が2020年代を目標に進める衛星からの試料回収計画にも影響を与えそうだ。論文は4日付の英科学誌ネイチャー・ジオサイエンス電子版に掲載された。

     フォボスとダイモスは直径20~10キロ程度で、火星(直径約6800キロ)に比べ非常に小さい。このため、木星との間にあった小惑星を火星の重力で捕獲したと考えられてきた。

     だが、二つの衛星は火星の赤道上をほぼ円軌道で周回しており、捕獲された衛星が偶然こうなる確率は極めて低い。地球の月と同様、天体衝突が引き金になった説も提唱されているが、具体的な形成過程は示されていなかった。

     東工大地球生命研究所の玄田英典特任准教授と神戸大大学院生の兵藤竜樹さんらは、火星の北半球にあるクレーターを基に、約40億年前に火星の質量の約3%に当たる天体が衝突したと推定。破片が軌道上に円盤状にばらまかれる様子をシミュレーションで再現した。

     さらに計算した結果、火星に近い破片が重力で急速に集まり、数千年後には現在のフォボスの1000倍近い大きさの巨大衛星になった。この巨大衛星の重力が外側の破片に影響を与え、フォボスとダイモスになる二つの小さな衛星を形成。巨大衛星は数百万年後に火星に落下し、フォボスとダイモスが現在の軌道に残ったと推定した。

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