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  • イスラエルのコスプレ祭「ハルコン2017」

    アニメが日本外交に一役

     イスラエルのエルサレム市国際会議場で12日、「イスラエル・アニメ&マンガの会(AMAI)」が主催する「Haru―Con」(ハルコン)が開催された。このイベントは文字通り春(Haru)恒例のコンベンションで、アニメやマンガファンのための集いだ。2008年から始まり、10回目を迎えた今年は約3600人の来場者でにぎわった。

     最初は数百人規模だったが、年々参加者が増え、昨年は3500人以上が詰め掛けた。イスラエルには、もともとこの時期「プリム」という祝日がある。聖書の「エステル記」にちなみ、エステル妃とその父モルデカイの功績によりユダヤ人が難を逃れたことを祝した祭りで、大人も子供も仮装をしてパレードやパーティーに参加する。このプリムの祭りを兼ねてハルコンは開催される。会場は、小さな子供から40、50代の大人まで思い思いのコスプレ姿で賑わった。

     一方、商業の中心であるテルアビブ市にもアメコミ専門の書店がオープンするなど、ここ数年日本のアニメ・マンガの人気はうなぎのぼりである。その火付け役は宮崎駿監督らスタジオジブリ作品やポケモンなどのアニメで、イスラエルでも映画やテレビで放映された。20代の若者は「もののけ姫」や「千と千尋の神隠し」を映画館で視て、「ポケモン」や「カードキャプターさくら」をテレビで視て育っている。

     ハルコン実行委員の1人、ニール・ドロニツキー氏は、「他の西洋諸国とは違った独特のストーリー構成や表現方法が日本のアニメ・マンガ作品の魅力だ」と語る。イベントに携わるスタッフは50人、当日は150人のボランティアが加わり、高校生、会社員、主婦ら様々な人々が協力した。毎年のイベントを通じて参加者が増え、ボランティア志願者も増えた。アニメ・マンガファンのコミュニティーは広がっている。

     アニメやマンガは、日本の外交の一翼も担っている。ファンの多くは直接原語でマンガを読むために日本語を学んでいる。

     今年のハルコンには、冨田浩司・駐イスラエル日本大使も「ワンピース」の主人公ルフィのコスチュームで登場した。また、日本大使館の協力で、AMAIはハルコンに声優の古川登志夫さんと柿沼紫乃さん夫妻を招待することができた。イスラエルのファンにとって、好きなキャラクターを演じているベテラン声優の演技を直接見たり苦労話を聞くことができ、喜びと興奮を抑えられない様子だ。

     娘連れの母親に「お母さんもマンガが好きですか」と尋ねると、「もちろん!私が好きじゃなかったら娘を連れて来ないわ!」の返事。大人も魅了する日本のサブカルチャー、その快進撃はまだまだ続く。

    (エルサレム・森田陽子)

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