■連載一覧
  • どこへ行く混迷・韓国 国政介入事件の深層
  • トランプ大統領の衝撃 米国と世界はどこに向かう
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  • トランプvsヒラリー 米大統領選まで1カ月
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  • 「雨傘革命」下の香港 揺れる一国二制度の行方
  • 揺れる香港 各派リーダーに聞く
  • 香港の普選運動 親中派民間団体代表の見方
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  • 香港「自治」の行方 識者に聞く
  • 中華圏に浸透する同性婚
  • 中台関係の行方
  • 日米同盟と台湾 海洋安全保障の展望
  • 蔡英文時代の台湾 本土派路線のビジョンと課題
  • ASEANの夜明け アジアハイウエー7000キロルポ
  • 緊張 南シナ海
  • 中央アジア胎動 中国「新シルクロード」と日本の戦略
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  • 新グレートゲーム・幻想だった中国の平和的台頭
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  • 第3次安倍改造内閣スタート
  • 詳解 集団的自衛権 安保法制案の合憲性
  • 衆院選 自公圧勝 ~課題と展望~
  • ’14衆院選 注目区を行く
  • 第2次安倍改造内閣スタート
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  • どう見る金正恩体制 日韓専門家対談
  • 迎撃ミサイル配備 韓国の決断
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  • 検証 元料理人 藤本氏の再訪朝
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  • どうする拉致解決 日朝ストックホルム合意1年
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  • トランプVSヒラリー 米大統領選まで3カ月
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  • 2015/12/24
  • 9月の立法会選へ臨戦態勢 返還19周年の香港

    世代交代、独立派も参戦

    梁振英行政長官の続投不透明

     英国領から1997年7月1日に中国への主権を回復した香港は1日、返還19周年を迎え、記念式典や記念イベントが盛大に行われる一方、9月4日投開票の立法会(議会=70議席)選挙に向け、親中派と民主派が激戦を繰り広げる前哨戦として民主派は恒例の民主化大規模デモを行った。

     1日午前、香港中心部の湾仔(ワンチャイ)で恒例の国旗掲揚式が行われ、梁振英行政長官ら香港政府幹部や董建華中国人民政治協商会議(政協)副主席、曾蔭権前行政長官、中国政府の駐香港中央連絡弁公室(中連弁=旧新華社香港支社)の張暁明主任ら中国側要人も参加。香港市民も参加し、政府要人に香港特別行政区旗や五星紅旗の小旗を振ってエールを送った。

     同日の記念式典で梁振英行政長官は牛頭角の大火災で消防士2人が犠牲となったことに哀悼の意を示した上で「今後3~4年の住宅供給率は04年以来最高となる見通しだ。今後1年の経済環境は不透明だが、経済発展をさらに重視する政策に務める」と述べ、来年3月の行政長官選挙への出馬については態度を保留した。

     同日午後、民主派は毎年恒例の民主化デモ(主催・民間人権陣線)を展開。参加者数は主催者発表で11万人(警察発表1万9300人)で昨年(4万8000人超)より大幅に増加した。本土派(香港こそ故郷との排他主義)の各団体もカンパ活動を行っているが、既存の民主派政党に対しては厳しく批判する発言が目立ち、9月4日の立法会選挙に向け、民主派の結束は流動的になっている。

     9月の立法会選挙は今後の香港政局を見通す天王山であり、現状は親中派43議席、民主派27議席で3分の1を超える24人以上の反対で重要法案の否決が可能なため、「民主派は24議席以上を何としても死守したい」(公民党の梁家傑名誉主席)。梁家傑氏や民主党の劉慧卿党主席など民主派政党の重鎮や親中派の曽鈺成立法会議長、民建連の潭耀宗立法会議員ら親中派重鎮は9月の立法会選挙には出馬せず、引退を表明しており、世代交代が大きく進む。

     しかし、1日夕、香港の中央人民政府駐香港特区連絡弁公室(中連弁)前でデモを行おうとして警官隊に阻止された本土民主前線(梁天琦主席)、香港民族党、青年新政など香港独立を視野に置く急進本土派も立法会選に出馬するため、既存の民主派と対立し、民主派は共倒れになりかねない波乱含みで24議席確保に危機感が募る。

     2日、香港ナンバー2の林鄭月娥政務官は親政府派と民主派の融和を求める穏健民主派の「民主思路」主催のフォーラムで「次期行政長官による新政府の条件が満たせば政治改革の環境や気運が出てくる」と発言。親中派が3分の2を超える議席を握れば、再び、全国人民代表大会(国会)が14年6月に提出した親中派に有利な選挙制度改革法案を再び提出、可決に持ち込む可能性も出てきており、民主派は警戒を強めている。

     中国政府の批判本を扱う香港の書店「銅鑼湾(コーズウェイベイ)書店」関係者失踪事件をめぐり、中国当局による厳重監視下で拘束されていたことを暴露した銅鑼湾書店の林栄基元店長が当初、同デモに参加して一国二制度の危機であることを訴える予定だったが、当日、身の危険を感じるとの理由で参加を取りやめた。

     9月4日投開票の立法会選挙の結果次第で来年3月、香港のトップとなる行政長官選挙は梁振英行政長官の再選か、他候補出馬による混戦かが決まるため、香港は極めて重要な政治の季節を迎えている。

    (文・深川耕治)

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