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  • 2015/12/24
  • 日本特有の「和」を発信せよ 新春座談会(下)

    400チームワークは日本の特徴-コシノ
    明確なビジョンと理念必要-下村
    堂々と「和魂和才」の時代を-木下

    世界に見せたい日本のオペラ-コシノ
    文化、芸術で地域・町興しを企画-下村
    和食通じて家庭・社会の和を醸成-木下

     下村 今回の東京オリンピック・パラリンピックは天恵だと思うんです。オールジャパンですが、天の助けがあった。それは日本というのはひとつの目標ができて、みんなで力を合わせた時には物凄(ものすご)いパワーを出すんですね。東日本大震災の後の被災地の人たちの団結力とか絆という象徴的な言葉がありました。それから、なでしこジャパン、女子サッカーがワールドカップで優勝したのも、一人ひとりの身体能力を見たら、アメリカやカナダ、スウェーデンの選手にはかなわないですよ。でも、チームになった時に、1足す1が2ではない力を発揮することができる。それが日本人が持っている特性的な部分です。

     ですから、2020年のオリンピック・パラリンピックは共通目標でできることであって、明確なビジョンと方向性、理念を作ることによって、日本そのものを世界に発信して、また、人類に貢献できるようなオリンピックにするということで、今回は是非活用したいですね。

    600

    下村博文文部科学大臣

     木下 日本特有の「和」を世界に発信していきたいですね。世界の人々は、東日本大震災時、日本人の精神性の高さに感動しました。大惨事の中でも「忍耐」「冷静」「自己犠牲」「譲り合い」「調和」「互助」の姿を示し、物資不足でも「略奪・強盗なし」、「規律」「秩序」を守り「連帯・団結」する「共同体意識は日本社会の底力だ」と世界中に報道されました。まさしく、聖徳太子の十七条憲法「和をもって貴しとし、忤(さから)うことなきを宗とせよ」(和を大切にし、いさかいをせぬようにせよ)そのものです。自然との調和、人との調和、大いなる「調和」の国の「大和」というように、日本人は「和」を尊ぶ民族性、精神を保有していることを実証しました。「和」「チームワーク」が肝要です。

     コシノ そのチームワークですけど、私は「カーネーション」でご存じの岸和田のだんじりで育ちました。それこそ綱一本で皆一致団結する。日本はお祭り文化というものが世界で一番多くあると思います。だから、いざとなったら一致団結、チームワークというものは日本の特徴だと思うんです。今回もそれがお見事だったんですけれどもそれを世界にオリンピックで見せるというのがポイントですよね。

     下村 オリンピックの時は、世界からトップアスリートが1万人くらい来ますが、アーティストも1万人くらいがオリンピックの期間だけではなくて2020年の一年間かけて来る。日本全国津々浦々で日本の文化、芸術的なイベントに外国人も参加してもらいジョイントしながら、日本の観光客だけではなくて世界の観光客を呼び、東京だけではなく大阪、京都など日本全国で地域興し、町興しにつながり、結果として文化、芸術そのもので地域興し、町興しをする企画をしたいと思います。

     コシノ 日本中のお祭りを洗いざらいにする。一年中これだけのことをやっていると、地方では宣伝はできないので、この際ですから日本中の一番良いところをもう一度見詰め直して、東京に来るだけではなくて日本に来るということを是非伝えてほしい。

     下村 あとね、伝統的な食文化としての和食が。

     木下 ユネスコの無形文化遺産に決まりましたね。

     下村 和食というのも郷土料理で相当違いがあります。お正月のお雑煮だって、地域によってお餅が四角だったり丸だったり。

     コシノ お雑煮だけでも違いますよね。

    600

    コシノ ジュンコ氏

     木下 和食を囲みながら家族が一緒になっていい素材でいい物を食べることで、コミュニケーションが成立するというところも評価されたということです。核家族化の時代はいわゆる「個食」、一人でぽつんと食べるのではなくて、そろって皆で食べる、まさしく「和」ですよね。私の知人で和食レストランを経営している平辰氏(大庄社長)は「現代失われつつある和食の良さを皆様に再認識していただきたい」と全国展開していますが、和食を通して「本来の家族」のあり方を考えてほしいとの趣旨です。和食は「心にも身体にも良い文化を保有」しており、家庭の中の和、社会のチームワークを自然なかたちで醸成しているわけです。我が国には、地方にそれぞれ独特の素晴らしい和食があります。

     下村 だから、是非、全国の和食を堪能してもらうようにバックアップしたいです。

     木下 北海道から沖縄に至るまでね。

     コシノ 日本人も行ったことがない所がたくさんあるし、世界の人にこんなにおいしい物があるよと、受け入れ側も知らないといけない。

     下村 (昨年)8月に世界陸上競技大会がモスクワであり行ってきました。IOCのメンバーと日本の繋(つな)がりを作らなくてはいけないと思って4日間いたんですけど、驚いたのは、日本食、和食のお店が700店から800店あって物凄いブームなんですよ。ところが、日本人が美味(おい)しいなと思うような所は一割もないんです。もどきばっかりなんです。日本に来ればもどきではないので本物を堪能してもらいたいですね。

     コシノ 私も先日、ポーランドのワルシャワに行き、「クールジャパン、美味しい日本」を提言させていただき、総理もこの間、行かれましたよね。総理に浴衣の生地を用いて特別に仕立てた長袢纏を着ていただいているんですけれども、ビジュアルで見た目が「美味しい日本」、美しいということで、目で見て美しい。だから、着物による日本の本当の良さを知ってもらいたい。

     木下 日本の精神の素晴らしさというのは、例えば、先ほど大臣が東日本大震災の時の自分のことではなくみんなを助ける自己犠牲とか勤勉さとか秩序とかが世界を感動させたとおっしゃいましたけれど、まさしくその通りですね。芸術の世界、オペラの世界ですと日本の代表的なオペラには『夕鶴』(作曲・團伊玖磨)があります。自分を犠牲にして人のために尽くすという劇作家・木下順二の名作です。

     コシノ 鶴の恩返しですね。佐渡の。

     木下 鶴の恩返しです。これは佐渡の民話をもとにしたものですが、「夕鶴の会」がコシノ先生に衣裳を作っていただいて、佐渡、新潟、東京など日本各地でオペラ公演、そして、パリ、ローマなどで「夕鶴・つうのコンサート」を上演しました。昨年3月、ベトナムで日本とベトナムの外交関係樹立40周年記念事業として、元駐ベトナム大使・服部則夫氏(夕鶴実行委員会会長)等が中心となり東京・板橋在住のソプラノ歌手・家田紀子(藤原歌劇団団員、主役の「つう」)さん等と一緒にハノイのオペラハウスで公演したのですが、「日本にこんなに素晴らしいオペラがあるんだ!」と高く評価されました。佐渡市長の甲斐元也さんも「佐渡金銀山」、「世界農業遺産」をはじめ地元の文化財『夕鶴』をさらに世界に発信する意向です。

     コシノ 『夕鶴』は日本のオリジナルのオペラですね。オペラというと外国から持ってきたものだと思われがちです。私もオペラ『マダム・バタフライ(蝶々夫人)』の衣裳をやったんですけど、あれはイタリア人プッチーニのオリジナルであって、純粋に世界的に有名な日本のオリジナルのオペラというのは『夕鶴』ぐらい。今度、『竹取物語』をやるそうですけど、日本のいい伝説とかがオペラになるということも世界に見せなければならない。歌舞伎だけではないわけですよね。

     木下 また、オペラはご存じのごとく、17世紀初頭、イタリアのジョヴァンニ・デ・バルディ伯爵がヴィンチェンツォ・ガリレイ(天文学者・ガリレオ・ガリレイの父。リュート奏者、作曲家)等と、フィレンツェで音楽と文学が融合したギリシャ劇を復活させる試みとして誕生しました。ヨーロッパの上流階級が好んで見るものですが、人間の在り方、指導者の在り方など示唆に富んだものです。コシノ先生が言われましたように、日本にもこのような素晴らしいオペラの芸術作品があるということを世界に知らせ、かつ、日本人も誇りを持ってもらいたいですね。

     下村 その件でね、東京藝術大学の宮田亮平学長から、上野の杜(もり)を芸術の杜にしようという強い要請があるんです。今、上野の杜は11関係団体がありみんな足せば1100万人訪れるそうですが、2020年には、あそこだけで3000万人にする。文化・芸術の杜にするために、例えば、パスみたいな形にする。

     木下 自由に安く回れる。

     下村 そういうことだけでなく、コンセプト的に文化・芸術として、あそこに行ったらオペラを含めて、東京文化会館がありますね。とにかく、あそこに行けば日本の文化、芸術が全部見られるというようにする。

     コシノ 日本には新国立劇場や東京文化会館などにオペラシアターがありますが、まだまだ数が少ないんですよ。昨日、トスカを見ましたけれど、相変わらず文化会館でしたが、文化インフラをやっていかなければならないと思うんです。まあ、歌舞伎座は一軒あっても、もっともっといろんな演劇だのがあるんです。それと、外国からも来てもらっても、企業が文化と一体となってやっていかないとだめなんですね。

     木下 大臣がご自身の著書『下村博文の教育立国論』の中でも明らかにされていますけれども、19世紀の世界は夜警国家を、20世紀は福祉国家を目指しましたが、21世紀は教育・文化国家であると。まさしくそういう時代になってくると思います。それで、日本は今まで、特に明治維新以来、「和魂洋才」で歩んで来ましたが、日本にだって「和」の文化に裏付けされた優れた技術があるんだという自信を持って、これからは堂々と「和魂和才」の時代をつくり上げていく時になったと思います。

    崇高な精神性で世界に貢献を

    「術」でなく「道」究める概念を-下村
    文化インフラを一層充実させよ-コシノ
    憲章に通じる『五輪書』の極意-木下

    夢と希望持つ子供へ意識変える-下村
    ASEANと文化の繋がりを-コシノ
    日本文化の国際発信力を強めよ-木下

     下村 それを是非ね、オリンピックで世界に発信していきたい。3月にIOCの評価委員の方が来られた時、ある委員が私に「下村さんは日本の文部科学大臣ですね。是非日本からオリンピック憲章を発信してください。日本からしか発信できない」と言うんです。なぜかと言うと、彼は「自分は宮本武蔵の『五輪書』を読んでいる」と言うんです。「読んで感動した」と。「自分の国でもどこでも、剣術は人を殺すものだ。だから、テクニックだ。そういう人を殺傷するものを剣道という道にまで究めている。武術を通して人がいかに生きるかというところにまで精神性を昇華している。こんな崇高な考えを持ったスポーツに対して取り組んでいる所は、世界の中でも日本しかない」と。

    600

    木下義昭

     木下 それはいいところを突いていますね。宮本武蔵曰(いわ)く、「実直な正しい道を思うこと」「様々な芸にふれること」「我、神仏を尊びて、神仏を頼らず」「身を浅く思ひ、世を深く思ふ」「千日の稽古をもって鍛となし、万日の稽古をもって錬となす」など、スポーツを「道」にしています。

     下村 それは剣道だけではなくて、柔道とか華道とか茶道とか全部そうなんです。これは実はオリンピック憲章に書かれていることなんです。書かれていることなんだけど、未(いま)だに人類はそこまで到達していない。到達できるのは日本しかない。ですから是非今度は、2020年東京オリンピック・パラリンピックはただの「術」の争いではなくて、それを通じて「道」としてどう究めていくかという「道」のコンセプトを明確にしながら、スポーツというのは人類にとって精神性という部分でも物凄い貢献をする素晴らしいものだということを発信する。そういう意味でオリンピックの歴史を変える。

     木下 それはいい話ですね。

     コシノ フェンシングはあるけど、剣道はまだ全世界的にはなっていませんね。柔道は世界的でオリンピックにもあるけど。

     木下 剣道は近年、世界剣道選手権大会に参加する国は約50カ国になっていますが、単なる「スポーツ化」をさせないように日本の剣道界は努力しているんです。「抗議」「ブーイング」などは極力ないように、「道」を究めようとさせているんです。

     下村 スポーツというよりははるかに崇高な精神性を持った武道なんです。

     木下 「敵はどこにいるか。自分の心の中にいるんだ」という。これが宮本武蔵、『五輪書』の極意なんですね。

     下村 それは日本から発信するんだと。その通りですよね。

     木下 その通りです。それは素晴らしいお話です。

     コシノ それは本物ですね。それを発信するというか、見せるというのはレベルが高いですね。ただ、金だ、銀だなどの競争だけでなく。

     下村 そういう話を1月中旬のダボス会議に安倍(晋三)総理と私が行って、アベノミクス、経済再生だけでなくて、2020年のオリンピック・パラリンピックによって日本から世界を変えていく貢献をしたいという精神的なことを発信していきます。

     木下 それは素晴らしい。

     下村 ダボス会議のシュワブ会長がすごく乗って、じゃ、そのために東京で2017年にスポーツ・ダボス会議を開こうと言っています。

     コシノ スポーツ・文化ダボス会議を日本でということで、オリンピックを目指してということならいいですね。

     下村 それはむこうが言っていることなので。われわれは単にスポーツというより、付加価値を持った、精神性を持った、当然文化も入りますけど、そういうものに高めていくことを流れとして作っていきたいなと思っています。

     木下 本当に夢のある日本のチームワーク、和のスピリットの良さを世界中に発信できたら素晴らしいイベントになります。チームワークといえば、「7人制ラグビー」が日本人に合っており、2016年リオデジャネイロ・オリンピックから正式種目になります。昨年末、ラグビーの元日本代表WTBで、昨季まで明大監督を務めた吉田義人さんと話したのですが、7人制では大型選手というより、スピードや俊敏性が重要で、その点が優れていれば小型選手で十分戦え、メダル獲得の可能性もあるそうです。

     やはり、単に「体力」「勝負」を競うことではなく、日本人のチームワーク、和のスピリットを世界に見せてもらいたいと思います。

     下村 これは子供たちにとってもいい。例えば、ロンドンオリンピックではボランティアが3万人近く手伝ってくれました。東京オリンピック・パラリンピックは、5万人から10万人位がボランティアというかおもてなし部隊という形で、子供たちにとっても、これをきっかけにただ英語がしゃべれるようになるだけでなく、人としての振る舞い、人に対する優しさ、思いやり、接し方、そういうところまでオリンピックをきっかけに教育の中でそれを表していくような環境作りをしていきたいです。

     木下 大臣も取り組んでおられる世界的に通用する大学入学資格「国際バカロレア(IB)」の公認校を日本は約200校にしようと。こういうのも良い素地になりますね。

     下村 そうですね。2018年度までに。

     木下 ところで、日本文化の国際発信力の強化について語っていただきたい。フランス、パリは「文化大国」のイメージが確立されています。フランス革命に由来する「自由人権思想」をもとに「優れた芸術・文化」を世界に広めること、世界を文明化する使命があると考えてきました。それ故、首都パリは、芸術・文化の都として、外国人芸術家や作家を惹(ひ)きつけ、文化創造の場となっています。対外的には、フランス文化センター等、約1000の施設を世界各地に造り、文化ネットワークを通して対外文化活動を盛んにし、文化面だけでなく政治・経済・軍事的にも自国の影響力が広がるように努力しています。日本は今後、「和の精神」など優れた「伝統的な文化、芸術」を積極的に世界に発信していくべき時を迎えていると思います。

     コシノ 2015年、京都から発信された琳派が400周年を迎えます。琳派は京都から江戸に移り、江戸文化が栄えました。琳派によって世界が羨む日本のオリジナリティーが生まれました。そのようなオリジナリティーをもっと発信していく必要があります。私は、2015年、琳派400周年を記念し、パリで「江戸の女」というコンセプトで展覧会を行いたいと考えています。

     今後、日本は東南アジア諸国連合(ASEAN)とも文化の繋がりを持つことが重要です。私は2012年、日本政府の文化・スポーツ交流ミッションにてミャンマーを訪問しテイン・セイン大統領を表敬した際、昨年の12月にミャンマーで開催された、東南アジア競技大会「SEA Games Myanmar2013」のミャンマー選手団および関係役員のユニフォームデザインの要請を受けました。そして、多数の日本企業の協力を外務省と取りまとめて2400着をミャンマーに寄贈しました。またベトナムでは、オペラ『夕鶴』の衣裳をデザインしました。今後、他のASEANの国々とも関係を築いていきたいです。ASEANに日本語、日本文化の発信地の拠点を作っていく必要があります。これから益々(ますます)発展していくASEANに対して、日本が責任を持ってサポートしていくことが大事です。

     木下 最後に、未来を担う日本の青少年に対するメッセージを一言ずつお願いします。

     下村 日本青少年研究所が日本とアメリカと中国、韓国で行った調査によると、「自分はダメな人間だと思うことがある」という質問に対し、日本の高校生の84%が「よくあてはまる」「まああてはまる」と回答しています。中国、韓国の2カ国は半分いってないです。非常に自己否定感がある。謙虚さとはちょっと違う感じがします。今の子供たちは自分に自信がない。ですから、夢も持ってない。自己肯定感を持ち、夢と希望を持って、自分も頑張れば世の中の役に立つこともできるし、自分という存在は社会からも大切にされているし、自分はそれだけ有為な毎日を送っているんだと思ってもらえるようなことをこのオリンピックをきっかけにして、子供たちの意識を変えていく取り組みを是非していきたいです。

     木下 少し補足させていただくと、大臣が小学生時代に図書館の本を3分の1読んだり、おにぎりを食べながら、裏山で関東平野を眺めながら世界や日本を俯瞰したという。そういう大きな心を持った青少年が多く育ってほしいですね。

     コシノ 日本の青少年は、もっと国際的な交流を持つべきです。就職難ですが、進路の選択肢の一つとして、ASEANに日本語教師として行くのもいいのではないかと思います。アジアには未来がたくさんあります。若い人同士の交流が大事です。2014年1月23日から3月16日までブラジルのサンパウロのミュージアムで展覧会をします。そこで、子供たちにも絵を描いてもらった作品を展示します。カタツムリ作戦といって、15㌢程の丸い紙に将来の夢や思い出などを描きます。東日本の震災の子供たちや在日ブラジル人の子供たちに描いてもらいました。次のオリンピックはブラジルですので、小学生の子供たちに故郷に錦を飾る思いで描いてもらいました。日本には、約20万人のブラジル人が住んでいます。

     私は、横浜にある公立の潮田小学校というところに行きました。そこには18カ国の子供たちがいて、それこそインターナショナルなんです。外国人の子供たちを公立で受け入れ、そこで普通に会話をしています。もう一つは、群馬県の大泉にあるブラジル人学校。そこの生徒がもっと日本の子供たちと交流できないかというのが私の提案です。7、8万人いるのに日本語が全然できません。オリンピックがブラジルから日本になるときにも日本が何をするのかのメッセージを考えないといけない。先生を送るなどしてこの子供たちがもっと日本語ができるようになれば発信力も増すと思います。絵は全部で5000枚です。いずれ日本に持ち帰り、震災記念館が建てば、また展覧会を行う予定です。

     子供は誰でも芸術家です。未来ある子供たちには、子供のうちに可能性を広げてあげて繋げるのが私たちの役目です。日本の良いところを日本人も改めて掘り起こし、広めることが大事です。籠もるのではなく、世界の人と積極的に手をつなぐ。オリンピックがチャンスです。日本には、世界の人たちを受け入れる大らかさがあります。特にパラリンピックについては、理解を深め、街全体で迎えるような結果になればいいです。

     木下 2020東京オリンピック・パラリンピックを機会に、日本は輝かしい未来を築き上げることができます。新年はそのスタート、初年です。多くの示唆に富んだお話、本日はありがとうございました。

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