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  • 中央アジア胎動 中国「新シルクロード」と日本の戦略
  • “政熱経熱”の中韓
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  • 第3次安倍改造内閣スタート
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  • 衆院選 自公圧勝 ~課題と展望~
  • ’14衆院選 注目区を行く
  • 第2次安倍改造内閣スタート
  • 日米首脳会談 成果と課題
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  • どうする拉致解決 日朝ストックホルム合意1年
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  • JAXA宇宙探査計画
  • 2015/12/24
  • ASEAN、中国の切り崩しで限界露呈

     ラオスのビエンチャンで開かれた東南アジア諸国連合(ASEAN)外相会議は共同声明を発表した。

     だが、中国の南シナ海の主権主張を否定した仲裁裁判所の判決への言及はなかった。中国による切り崩し工作が奏功した結果だ。

    仲裁判決への言及なし

     仲裁裁判所の判決について、フィリピンやベトナムが「歓迎」などの表現で言及するよう求めたが、親中派のカンボジアやラオスが抵抗。とりわけ中国に近いカンボジアが強硬に反対した。共同声明の採択には異例となる3日間を要した。

     岸田文雄外相は日ASEAN外相会議の席上、南シナ海問題について「国際法に基づき平和的に解決を追求すべきだ」と強調。判決は「紛争当事国を法的に拘束する」と述べ、中国は順守すべきだとの立場を示した。ASEANの複数の国は「判決を支持する」と表明した。

     しかし、中国は各国へ必死の外交工作を展開していた。王毅外相は現地入り直後から、親中ないし中立的な国々の外相と精力的に会談し根回しを行った。

     岸田外相は王外相とも会談し、仲裁裁判所の判決を順守するよう迫った。これに対し王氏は「紛争当事国同士が解決すべきだ」などと判決拒否の考えを改めて示した。

     結局共同宣言は中国の外交工作によって、南シナ海で起きていることを「深刻に懸念する」と述べるにとどまった。ASEANの限界を露呈した。

     仲裁裁判所の判決を「過去の話」として葬り去ろうという中国の意図は明らかである。国際的なルールを守らず、力と利害をちらつかせて自国に都合のいい方向に持っていこうとしている。ある面、ウクライナ南部クリミア半島を力で併合したロシア以上に露骨で、かつ狡猾な、力による現状変更である。

     外相会議で強硬に中国擁護の姿勢を示したカンボジアは、もともと親中的であったのに加え、今後3年間で約570億円の無償資金援助を受ける予定だ。その他の国々も、中国が進める一帯一路構想の中で、インフラ整備などで中国の支援を受けるなど結び付きを強めている。

     中国は経済力を武器に、国際ルール無視の自己中心的な行動をASEANに認めさせることにほぼ成功しつつある。日本のみならず自由主義の国々は、これを、将来への警告として深刻に受け止めるべきである。

     すなわち、南シナ海で起きていること、仲裁裁判所判決に対して示された中国の態度は、もし中国が世界的な軍事的、経済的覇権を握った場合、国際法が無視され、どのような無道が行われるか分からないということを暗示している。

     日本にとって南シナ海問題は人ごとではない。シーレーン(海上交通路)の安全確保や固有の領土である沖縄県・尖閣諸島の問題にもつながる。そして、アジア太平洋での米中の軍事バランスを崩壊させかねない。

    南シナ海での無法阻止を

     日本は米豪などと協力し、国際世論に訴えながら、中国が判決を無視し、さらに南シナ海の軍事拠点化を進めることを断固阻止しなければならない。

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