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  • 辺野古移設、日米同盟維持のため不可欠

     政府は米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への移設計画をめぐり、沖縄県を相手取って新たな違法確認訴訟を福岡高裁那覇支部に起こした。この問題で、政府と県は再び法廷闘争に突入することになった。

    政府が沖縄県を提訴

     訴訟の目的は、辺野古沖の埋め立て承認の取り消しを撤回するよう求めた国の是正指示に沖縄県側が従わないことの違法性を確認することだという。

     普天間飛行場の最大の問題点は、周辺に学校や民家が密集していることだ。万一事故でも起これば大惨事となり、日米同盟に致命的な打撃を与えかねない。その点、米軍基地の普天間から辺野古への移転は友好的な日米関係の維持のためにも不可欠だと言える。

     にもかかわらず、沖縄県の翁長雄志知事は法的瑕疵(かし)があるとして辺野古沿岸部の埋め立て承認を取り消した。我が国が存立するための日米関係の重要性を全く無視した措置だ。

     普天間飛行場の移設計画をめぐっては今年3月、国と沖縄県との間で裁判での和解が成立し、問題の解決に向けた協議と法的な手続きが並行して行われている。

     法的な手続きについては、国が沖縄県に対して埋め立て承認の取り消しの撤回を求める是正指示を改めて実施した。

     そして国は今回、沖縄県が是正指示に従わないのは違法であるとして訴えを起こした。訴えの中で、国は「前知事が行った埋め立て承認に法的な問題はない。今の状況を放置すれば、日米間の外交・防衛上に著しい不利益が生じる」と主張した。

     こうして和解への協議が続く一方、双方が再び法廷で争うことになった。しかし、対立が解消する見通しは立っていない。

     翁長知事は「多くの選挙で普天間基地の県外移設を求める県民の民意が示されているにもかかわらず、全く聞く耳を持たず、新基地建設を推し進めることは民主主義国家のあるべき姿から程遠いものと言わざるを得ない」と述べた。

     確かに、全国の米軍専用施設の約74%が国土の0・6%にすぎない沖縄に集中していることがいびつであることは否定できない。

     しかし中国大陸を前にした東アジアの米軍の戦略から見た場合、沖縄は地政学上重要な位置にある。在沖縄米軍が抑止力となっていることも忘れてはならない。

     国と県による和解条項には「確定判決後は国と県双方が判決に従って誠実に対応することを確約する」との文言が盛り込まれている。

     法廷闘争を選択したのは、司法の最終判断で決着させるのが近道だと政府が判断したためとみてよい。

    唯一の解決策と訴えよ

     法廷闘争に入った政府側のメリットとして、普天間飛行場の危険除去には辺野古移設が唯一の解決策であることを粘り強く訴えていける機会を与えられることが挙げられよう。

     さらに今回の訴訟は、政府の是正指示に県が従わないことの違法性の確認を求めた点で、翁長氏に分が悪いと言える。

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