■連載一覧
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  • トランプ大統領の衝撃 米国と世界はどこに向かう
  • 国防最前線・南西諸島はいま 第2部 自衛隊配備へ動く石垣島
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  • トランプvsヒラリー 米大統領選まで1カ月
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  • ルポ・政権交代の攻防 台湾総統選
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  • 「雨傘革命」下の香港 揺れる一国二制度の行方
  • 揺れる香港 各派リーダーに聞く
  • 香港の普選運動 親中派民間団体代表の見方
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  • 香港「自治」の行方 識者に聞く
  • 中華圏に浸透する同性婚
  • 中台関係の行方
  • 日米同盟と台湾 海洋安全保障の展望
  • 蔡英文時代の台湾 本土派路線のビジョンと課題
  • ASEANの夜明け アジアハイウエー7000キロルポ
  • 緊張 南シナ海
  • 中央アジア胎動 中国「新シルクロード」と日本の戦略
  • “政熱経熱”の中韓
  • 新QDRと米中軍事バランス
  • 新グレートゲーム・幻想だった中国の平和的台頭
  • 新グレートゲーム・中国南進の海
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  • 第3次安倍改造内閣スタート
  • 詳解 集団的自衛権 安保法制案の合憲性
  • 衆院選 自公圧勝 ~課題と展望~
  • ’14衆院選 注目区を行く
  • 第2次安倍改造内閣スタート
  • 日米首脳会談 成果と課題
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  • 普天間基地移設 経緯の検証と提言
  • 「援護法」に隠された沖縄戦の真実
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  • 2013/7/08
  • どう見る金正恩体制 日韓専門家対談
  • 迎撃ミサイル配備 韓国の決断
  • 3代世襲“完成” 北朝鮮第7回党大会
  • 検証 元料理人 藤本氏の再訪朝
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  • どうする拉致解決 日朝ストックホルム合意1年
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  • JAXA宇宙探査計画
  • 2015/12/24
  • 年金機構、組織の立て直しが急務だ

     日本年金機構は約125万件の個人情報が流出した問題で、内部調査の報告書を発表した。

     報告書では標的型メール攻撃に対応するルールの不備を「直接的な要因」としたが、背景には不祥事の相次いだ前身の社会保険庁時代の体質が改善されていないことがあると指摘した。このままでは年金制度への国民の不信が高まりかねない。組織の立て直しが急務だ。

     社保庁体質の改善できず

     報告書によると、5月8~20日に機構の端末が計124通の標的型メールを受信し、職員5人が添付されたファイルを開封。20日に届いたメールの添付ファイルが開かれたことで、複数の端末にウイルス感染が拡大し、21~23日にサーバーから個人情報が抜き取られた。

     この間、不審な通信先を特定して外部との接続を遮断するなどの対応を取っていれば被害は防げたはずだ。しかし機構は受信者にファイル開封の有無を十分に確認せず、このためウイルス感染の把握が遅れた。

     報告書は、サイバー攻撃対策の具体的なルールがないことを情報流出の要因としている。備えが不十分だったと言わざるを得ない。

     インターネットにつながったサーバー内への個人情報保管が常態化していたことも被害を拡大した。重要な情報であるにもかかわらず、管理があまりにもずさんだ。

     報告書で見逃せないのは、ガバナンス(組織統治)の脆弱(ぜいじゃく)さ、組織としての一体感の不足、ルールの不徹底など、社保庁時代からの問題が根底にあると認定したことだ。

     ルールの不徹底に関しては、流出した125万件のうち55万件は定められたパスワードの設定がなかった。報告書は「ルール自体の有名無実化」を認めている。

     職員間の意思疎通不足も露呈した。機構内での対応は担当者任せとなり、上司は具体的な指示を出していなかった。

     社保庁時代には、職員が①厚生労働省キャリア②本庁採用③各都道府県の採用――の「3層構造」で風通しが悪かった。社保庁が年金記録問題などで解体された後、機構では本部の一括採用や全国異動の促進などを行ってきたが、一体感を十分に醸成できなかったようだ。

     機構は組織風土を抜本的に見直すため、「再生本部」を新設する方針を示した。情報管理強化のためにも、体質改善に全力を挙げるべきだ。

     機構の監督官庁である厚労省の第三者委員会も、今回の情報流出についての報告書をまとめた。厚労省は機構より前に類似のサイバー攻撃を受けていたという。

     機構にはこのことが伝えられておらず、厚労省の責任も重いと言えよう。機構への監督体制を強めなければならない。

     官民でサイバー対策を

     今回は機構の対応のまずさが大量の情報流出につながったが、サイバー攻撃が巧妙、多様化していることも確かだ。

     政府は中央省庁のサイバー対策のため、民間人材の登用を促進する方針だ。高度な技術を有する人材の育成にも、官民を挙げて取り組む必要がある。

    (8月25日付社説)

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