■連載一覧
  • どこへ行く混迷・韓国 国政介入事件の深層
  • トランプ大統領の衝撃 米国と世界はどこに向かう
  • 国防最前線・南西諸島はいま 第2部 自衛隊配備へ動く石垣島
  • 国防最前線・南西諸島はいま 第1部 与那国島・陸自駐屯地
  • トランプvsヒラリー 米大統領選まで1カ月
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  • 2015/1/07
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  • ルポ・政権交代の攻防 台湾総統選
  • 二極化する香港 識者インタビュー
  • 香港誌「前哨」編集長 劉達文氏に聞く
  • 「雨傘革命」下の香港 揺れる一国二制度の行方
  • 揺れる香港 各派リーダーに聞く
  • 香港の普選運動 親中派民間団体代表の見方
  • 2016/1/18
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  • ドゥテルテ大統領就任から3カ月 どこへ向かう比政権
  • 香港「自治」の行方 識者に聞く
  • 中華圏に浸透する同性婚
  • 中台関係の行方
  • 日米同盟と台湾 海洋安全保障の展望
  • 蔡英文時代の台湾 本土派路線のビジョンと課題
  • ASEANの夜明け アジアハイウエー7000キロルポ
  • 緊張 南シナ海
  • 中央アジア胎動 中国「新シルクロード」と日本の戦略
  • “政熱経熱”の中韓
  • 新QDRと米中軍事バランス
  • 新グレートゲーム・幻想だった中国の平和的台頭
  • 新グレートゲーム・中国南進の海
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  • 2016/8/17
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  • 2013/4/18
  • 多難な年明けのトルコ
  • EUと難民 UNHCRウィーン事務所報道官に聞く
  • ロシアのシリア内戦介入 アルアハラム財団事務局長に聞く
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  • 2015/11/13
  • 蓮舫民進 疑問の船出
  • 新閣僚に聞く
  • 「立憲主義」について
  • 再改造内閣 始動
  • 安倍政権 新たな挑戦
  • 16参院選 注目区を行く
  • 伊勢志摩サミット
  • 憲法改正 ここが焦点
  • 筆坂元日本共産党ナンバー3と田村自民党政務調査会審議役が対談
  • 第3次安倍改造内閣スタート
  • 詳解 集団的自衛権 安保法制案の合憲性
  • 衆院選 自公圧勝 ~課題と展望~
  • ’14衆院選 注目区を行く
  • 第2次安倍改造内閣スタート
  • 日米首脳会談 成果と課題
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  • 激震・翁長県政 「オール沖縄」の凋落
  • 普天間基地移設 経緯の検証と提言
  • 「援護法」に隠された沖縄戦の真実
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  • 2015/10/01
  • 2013/7/08
  • どう見る金正恩体制 日韓専門家対談
  • 迎撃ミサイル配備 韓国の決断
  • 3代世襲“完成” 北朝鮮第7回党大会
  • 検証 元料理人 藤本氏の再訪朝
  • 韓国総選挙ショック
  • 日韓国交正常化50年 識者に聞く
  • どうする拉致解決 日朝ストックホルム合意1年
  • 日韓国交正常化50年 「嫌韓」「反日」を越えて
  • 張成沢氏失脚 北で何が起きたか
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  • 環境先進国フランスの挑戦
  • 迫る気候変動の脅威 どうする大災害への備え
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  • オバマのLGBT外交 米国と途上国の「文化戦争」
  • トランプVSヒラリー 米大統領選まで3カ月
  • オバマ外交と次期米大統領の課題
  • 2016年米大統領選まで1年
  • 再考 オバマの世界観
  • オバマの対宗教戦争・第1部
  • オバマの対宗教戦争・第2部
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  • 2013/8/05
  • 2013/9/30
  • JAXA宇宙探査計画
  • 2015/12/24
  • 米同性婚合法化、道徳的価値の相対化を憂慮

     米連邦最高裁判所が同性婚を全米で合法化する判決を下した。欧州や中南米で広がっている同性婚尊重の動き、ならびに賛成57%、反対39%といった同性婚についての世論調査結果に見られる米国民の意識の変化が影響した。だが、こうした変化は果たして健全なものだろうか。

     保守派判事4人は反対

     オバマ米大統領は「ゲイやレズビアンのカップルは今や他の人と同じように結婚する権利がある。大きな一歩だ」とツイッターに投稿し、歓迎した。しかし、2016年大統領選挙の共和党候補らは判決に批判的だ。候補の一人は「重大な誤り」と断じ、同性婚禁止を可能とする合衆国憲法の修正を目指すことも辞さないとしている。

     同性婚推進の背景にあるのは米欧社会における人間中心主義(ヒューマニズム)思想の広がりである。人間中心主義とは「人間より上位のものからの人間の解放、そして自主性を宣言し、人間を存在するすべての物の中心と見る思想」(ソルジェニーツィン)である。

     ヒューマニズム尊重の見地から個人の価値観を絶対視し、個人が望めば相手が同性であろうと婚姻が認められるようになった。世界で初めて同性婚を容認したのは2001年のオランダで、03年にベルギー、05年には同性婚に反対するカトリック教会の信者が多いスペインが続いた。南アフリカ、アルゼンチン、フランス、ニュージーランドなどのほか、今年5月にはアイルランドでも認められた。

     だが注目されるのは、今回の判決が、9人の判事のうちリベラル派5人が賛成、保守派4人が強い反対意見を述べるというギリギリの判断であったことだ。米国では4年前の世論調査では賛成と反対がほぼ同数だったが、ピューリサーチセンターの今年の調査では賛成が反対を上回った。判決に保守派判事が反対し、さらに共和党大統領候補が批判したのは、ヒューマニズムの過度の尊重に対する危機感の表れだとみてよいだろう。

     憂慮されるのは、人間中心主義が生み出す道徳的価値の相対化である。米独立宣言は「すべての人間は生まれながらにして平等であり、その創造主によって、生命、自由、および幸福の追求を含む不可侵の権利を与えられている」とうたっている。だが、神を離れて人間中心主義ともなれば独立宣言の精神は失われ、「自由」と「平等」という主張だけが残る。

     宗教性を失った社会では「自由」は法律に反しない限り何をやってもよい自由となり、何が善か悪かは個人で判断することが「平等」となる。そして万人の価値観を尊重するという「寛容さ」が重視される。だからこそ同性婚をも容認し、認めないのは許し難い社会的差別だと断じる。米国社会で凶悪犯罪や麻薬絡みの社会的退廃が広がっている背景に、道徳的価値の相対化があることは否定できない。

     国の荒廃は家庭から

     ゲイやレズビアンのカップルで果たして健全な家庭が構成できるだろうか。「修身斉家治国平天下」という。その国の荒廃は家庭から始まる。今回の判決が、米国社会をどこへ導くのか注目される。

    (7月2日付社説)

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