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  • 堂本かおる
    堂本かおる
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    菊田 均
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    松本 健一
    松本 健一
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    小名木 善行
    小名木 善行
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    大島 直行
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    時広 真吾
    時広 真吾
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    渡辺 久義
    渡辺 久義
    京都大学名誉教授

    「私には何もない、だったら戦おう」

     先般、知人を介して韓国人男性と会った。年の頃は40代半ば、私より一回り若いが、彼の話してくれた軍隊時代の体験談が印象的でした。

     韓国には兵役義務がある。彼は特殊部隊に配属されました。心身ともに優秀だったのでしょう。それでも、若干20歳です。

     行軍訓練も、一般兵が100キロ程度なのに対して、特殊部隊は400キロ。一旦有事の際には、誰よりも早く出動し、戦闘の最前線に立たねばなりません。

     ある日、突然、

     「戦争、勃発!」

    の報が飛び込んできた。

     詳細は分からないが、北が攻めてきたようだという。これが本当なら、特殊部隊は即刻出動です。

     生きて帰れる保証はない。むしろ、死を覚悟せねばなりません。

     「私は死ぬんだ」
    と思った。

     と同時に、訓練した通り、俊敏な動きで出動の準備を整え始める。その瞬間、周りのことは一切意識の外に退いた。誰もいない孤独な場で瞑想に入ったような感覚になったのです。

     まず脳裏に浮かんできたのは、母親です。母親が消えると、その次には父親。その次は、兄弟姉妹。親戚の人たち。知人、友人。最後には、一度しか会ったことのない人まで浮かんでくる。

     そんなふうに、もっとも近い人から、次第に遠い人たちへ、次から次へと、20年間に関わってきた人たちの顔が浮かんでは消えていったのです。

     そして、その人達一人一人に対して悔い改めが始まりました。

     「もっと、あのようにしてあげれば良かったのに。申し訳ない」

     悔い改めながら、

     「人生で最も大切なものは人間関係だ」
    という悟りを得た。

     それが終わると、次にどこからともなく質問がやって来ました。

     「お前はこの世に何を残すのか?」
    と問うてくるのです。

     必死に考えた。

     「自分の髪の毛を切って、それを誰かに託そうか」
     「爪を切って、そこに『◯◯、ここに戦争で死ぬ』と書き残すか」

     さまざまなアイデアが浮かんできました。

     しかし結局、どんなものを残したとしても、それを一体誰が尊ぶのか、という結論に至るのです。

     そのとき彼は、若干20歳。

     「私には、残せるものが何もない。人の世話になるばかりで、誇るべきものは何もない」
     そう思うと、苦しくてしようがなくなった。

     「自分はこれまで一体何をしてきたのか?」
    という自責の念が激しく襲ってくる。心の中を様々な思いが嵐のように吹き荒れた。

     しかし、その嵐が、すーっと過ぎ去ると、ふいに、
     「私には、何もないんだ。だったら、戦おう」
    という思いが湧いてきたのです。

     戦争であるならば、訓練した通り、武器を持って戦う。これから戦う、ということに、まったく迷いがなくなったのです。

     幸いにして、この時の事態は全面戦争ではないということが明らかになりました。しかし、この時の体験で、彼は何か貴重な悟りを得たような気がするというのです。

     彼の体験は一種の「臨死体験」だなと、私は思いました。「戦う」というのは、軍隊では文字通り武器を使うことですが、人生全般の広い意味では、

     「これからの人生で、価値のある何かを残す生き方をしよう」
    ということです。

     若干20歳の時のことです。

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