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  • 彩島 うた
    彩島 うた
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    ココ浅井
    ココ浅井
    ブラジル在住
    きむむ
    きむむ
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    三井 俊介
    三井 俊介
    陸前高田市議会議員

    「オヤカク」から見える親子の依存関係

    子どもの自立はどこへ?

     今月1日から、大手企業の採用面接が解禁されました。就職活動に勤しむ大学生と企業の間で、新常識となってきていることがあります。それが、「オヤカク」と言われるもの。「オヤカク」とは「親に確認」の略語です。企業側が、内定を出した学生たちに、両親も内定に賛成しているかどうか確認を行ったり、両親に直接連絡をして、入社の許諾を取ることが「オヤカク」です。中には、両親に直接会ったり、食事に招待したり、会社訪問を求めたり、家庭訪問までする企業もあります。ここまでする必要があるのか疑問ですが、企業側としては「オヤカク」をすることで内定者を逃さないというメリットがあるようです。

    「オヤカク」の背景と原因

     なぜ、「オヤカク」をするのかというと、学生が本人の意思で企業からの内定を承諾したとしても、内定承諾書にサインしてもらう段階で親から反対され、内定を辞退するケースが後を絶たないという企業側にとって辛い現状があるからなのです。それを避けるため、企業側も「オヤカク」をするようになり、現在ではベンチャーや中小企業だけではなく、大手企業でも行われるようになりました。今や「オヤカク」は内定を出す際の必須事項になってきている様子です。

     ひと昔前までは考えられなかった事態ですが、子供の内定にまで親が介入するようになった背景には、いくつか原因が挙げられます。

     1つめは、一人っ子や兄弟が少ない家庭が増えており、親による進路への関与が強まったとされています。また、経済格差により、子供が将来、貧困に陥らないか危惧する親が増えてきたことも原因と考えられます。

     2つめは、近年、就活生の売り手市場となっているので、内定が取りやすくなり、就職先の選択肢の幅が広がっています。そのため、内定を辞退しても他の企業に就職することがそれほど困難ではなくなってきていることが要因になっています。

     3つめは、大手企業に就職すれば安泰だと考える親が多いため、その価値観が子供の就職に関与することを後押ししていることも原因だと言えます。

     4つめは、ブラック企業の問題の表面化が挙げられます。いくら大手企業だとしても、子供の内定先の企業の情報をネット等で調べてその情報によっては内定を反対する親が増加しているのです。
     
    自立した親子関係が今後の課題

     企業側にとっては「オヤカク」が必須になってきていますが、人間は十人十色。親も同じく様々な考え方を持ち、「オヤカク」をする企業に対して良くない印象を抱く親もいるようです。調査機関の「しゅふJOB総研」が、主婦700人余りが回答した調査で「オヤカク」する企業の印象について「良い」か「悪い」かアンケートをとったところ、「良い」が21.4%だったのに対し、「悪い」が39.1%と上回った結果になりました。

     「良い」と答えた理由については、「子供の勤め先を把握して理解できる」、「会社の責任感を感じる」など、肯定的な意見がありました。一方で「悪い」と答えた理由について、「本人を信用していない気がする」、「親を担保にされているようで不快だ」といった否定的な意見がありました。

     企業側としては、本来であれば「オヤカク」をする必要がないはずです。しかし、子離れできない親、親の言うことに従うしかない子供が増えてきていることが、「オヤカク」が必須になった最大の要因になっていると考えられます。

     就職は子供が自立していくためにも必要なのに、就職先の選択に親が介入しすぎてしまうと、就職した先で仕事に行き詰まったり、職場を辞めたくなった時にも自ら解決できず、親に頼ることになるのではと懸念されます。もし、最初に内定をもらった企業に就職していれば、親が反対していなければ、と考えて、親に責任を押し付ける大人にならないか心配になります。

     子供の将来を気にかけるのは親として当然のことですが、子供が自ら勝ち取った内定なので、頭ごなしに「この企業はだめだ」と反対するのではなく、子供の意見をよく聞いて、深い話し合いをする場を持つことが大事だと思います。もし、親が不安に思う内定先でも、子供が就職したいというのであれば、それに納得して、何かあった時には盾になって守ってあげるのが親の責任ではないでしょうか。また、子供の方も、自分の意思をきちんと親に伝え、信頼されるような自立心、責任感を持つことが大切だと思います。

     変化していく時代の中で、親子関係も随分と変わってきましたが、しっかりした信頼関係の上で、自立した親子関係を築いていくことが今後の課題になっていきそうです。

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