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  • 堂本かおる
    堂本かおる
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    菊田 均
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    松本 健一
    松本 健一
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    小名木 善行
    小名木 善行
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    大島 直行
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    時広 真吾
    時広 真吾
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    渡辺 久義
    渡辺 久義
    京都大学名誉教授

    「もちろん」の力

     地元の電気店に勤めるようになった息子が、時々面白いことを教えてくれることがある。

     先日は「『もちろん』という言葉には強い力がある。これをうまく使って厄介な場面を乗り切ることがちょくちょくあるんだ」と言うのです。

     どういう場面か、と聞くと、

     「例えば、お店にお客さんがパソコンか何かを買いに来る。あれはできるか、これはできるかと、細かいことをあれこれと聞いてこられて、もうこれ以上相手をしていられないような時、『もちろんです』って、きっぱりと言う。すると、それでしつこい質問を瞬時に終わらせることができる。仕事に就き始めの頃はそれが分からず、お客さんの話をずっと聞いて対応してた。でも、『もちろん』の力を会得してからは、それを効果的に使えるようになったんだ」

     「もちろん」という言葉には、相手の質問や要求を撃退できるきっぱりとした力があるという話です。私もこの言葉には、似たような印象を抱いてきました。

     気をつけて聞いていると、「もちろん」という言葉は日常の会話の中で結構頻繁に使われるのです。しかもその使い方は往々にして、相手に厳しい断定的な力を及ぼして、相手の話の腰を折る。「そんなこと聞くまでもないでしょ」とか「私には分かりきっている」というような、相手に有無を言わせなくさせるニュアンスがある。その威力はすごく、はたで聞いていてさえ、かなりのショックを受けることがあるのです。

     ところが、先日のこと、NHKの「プロフェッショナル 仕事の流儀」を見ていると、この「もちろん」が出てきたのです。この力が、やはりすごかった。

     登場したのは、訪問診療医の小澤竹俊医師。終末期を迎えた患者を相手に、その最期を医療的だけでなく、精神的にも支えようという志のプロです。その小澤医師が患者の気持ちにどれほど細心な注意を払っているか。それをはっきりと示す、驚きの一場面が流れたのです。

     心臓を患い、余命が長くないことは本人も家族も知っている患者を訪問した折のこと。年の瀬が押し詰まっていました。

     患者が、一言、尋ねます。

     「先生、年を越せますかねえ」

     患者にすれば、意を決した、答えを聞くのが恐ろしい質問でしょう。不安と期待の入り混じった、自分の運命を決するような質問です。

     すると、小澤医師は、一言、答えます。

     「もちろん」

     語勢は強すぎもせず、かと言って、弱すぎもしない。淡々としながら、きっぱりとした語調です。

     そして、質問から答えまで、沈黙がおよそ3秒。

     「あれ、答えないのかな?」
    と一瞬思います。

     しかし、もし即座に答えれば、嘘っぽく響くのです。「元気づけようとして、断言して見せているだけじゃないのか?」という疑いがわきます。

     反対に、4秒以上あければやはり、「その『もちろん』は嘘だろう」という気がします。医師の迷いを感じさせるからです。

     だから、この3秒という間が絶妙なのです。

     「自分では分からないから、信じてみよう」
    という気持ちに、患者をさせるのです。

     小澤医師がいかによく患者の気持ちを汲んでいるかが分かります。そこで使う一言「もちろん」がものすごく強い力を発揮するのです。

     言葉一つです。しかしその言葉一つが、使いようによって、人を怯えさせもし、逆に生きる気力を喚起させもするのです。

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