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    安東 幹
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    宇佐美 典也
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    昭憲皇太后と”Empress Shoken Fund” 【前編】

    100年以上も世界の福祉に貢献し続けている国際赤十字の「昭憲皇太后基金」を生み出した精神とは。

    ■1.”Empress Shoken”のTシャツ

     その写真には、10数人の黒人青年たちが笑顔で賞状らしきものを胸の前に掲げて映っている。揃いの白いTシャツには、王冠とドレスをまとった女性の写真がプリントされている。その写真の下には”Empress Shoken”との文字が見える。明治天皇のお后であった昭憲皇太后である。(明治天皇御存命中は「皇后」であるが、以下、「皇太后」に統一する)

    seinen
    [引用:今泉宜子『明治日本のナイチンゲールたち 世界を救い続ける赤十字「昭憲皇太后基金」の100年』扶桑社, p19]

     ここは南太平洋のバヌアツ。ニューギニアから南東に3千キロ離れた所にあり、合計面積では新潟県ほどの83の島に、約24万人の人々が住んでいる。

     青年たちが手にしているのは、救急法、災害対策、人道支援のあり方などを教える「いのちの教育」の修了証書である。バヌアツでは貧しくて教育も受けられず、勤め先も限られているので、学校にも行かず仕事もしない若者が多かった。その結果、麻薬や酒の誘惑に負け、犯罪に手を染めるケースも少なくない。

    「いのちの教育」は、台風や洪水の頻発するこの国で、若者に災害救助などを教え、社会に役立つ存在になることで、若者自身を立ち直らせようというプロジェクトである。合計で216名の青年が受講した。「赤十字の活動に参加することで、他人を助けることができるし、そのことで自分をコントロールできるようになった」と一人の青年は語る。

     かつてのマリファナ常習犯が警官になった、という例もある。また自発的にお年寄りを助けるボランティア活動を始めた若者たちもいる。彼らが活動時に着るユニフォームが、この昭憲皇太后のTシャツなのである。このプロジェクトは2011年に”Empress Shoken Fund”(昭憲皇太后基金)から約4百万円の助成を得て実行されたものだった。[1]

    ■2.”The Empress Shoken Fund (昭憲皇太后基金)”

     この基金は、昭憲皇太后が明治45(1912)年に国際赤十字に下賜した10万円(現在価値で約3億5千万円)をもとに創設され、その利子を用いて、現在までに、戦時中の昭和19(1944)年を除いて100余年に渡って、世界161カ国以上に総額約11億円が分配されてきた。

     発足後も皇室や日本政府、明治神宮などが寄付を続け、現在では基金総額は18億円以上となっている。助成プロジェクトの選定結果は、毎年4月11日、昭憲皇太后のご命日に、スイスのジュネーブに本部をおく赤十字国際委員会から発表される。

     イギリスの文学者ワエリクス・バウマンは著書『日本の少女』の中で、次のように述べている。

    __________
     皇后陛下は、日本の新しい時代を切り開くためにご努力されたばかりでなく、貧しい人々の救護や、その他の慈善事業に対して、たいへんなご努力をなさった。皇后さまの最大のご功績は、社会福祉の精神を日本の社会に根付かせたことにある。そして、赤十字事業の国際的な発展の陰にも、皇后陛下のご援助を蒙っているところが大きいのである。[2,p79]
     ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

     今回は、昭憲皇太后がどのようなお考えで、こうした努力をされたのか辿ってみよう。

    ■3.「世界人類に向け、人種や国境を越えて福祉に寄与すべき」

     国際赤十字の活動は、当初は戦時に傷ついた将兵を敵味方に関わりなく手当てする事を目的としていたが、それをさらに災害救援や感染症対策など「平時救護事業」に大きく広げたのが、昭憲皇太后の思召しだった。

     1912(明治45)年、アメリカ・ワシントンDCで開かれた第9回赤十字国際会議で、基金設立の提議文を読み上げた日本代表は、その冒頭で、昭憲皇太后から次のような思召しがあったことを紹介した。

    __________
     赤十字事業の意義は、慈しみという、人類普遍の精神に求めるべきであり、しかもこの事業には国境があってはならない。戦争のない平和時にあって各国の赤十字社が互いに助け合うとき、世界ははじめて、本当の意味で親睦の和を結ぶことができる。赤十字の使命は、人類の幸福と平和に寄与することである。[2, p230]
     ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

     世界各国の委員は深い感銘を受け、その大御心を永遠に記念するために「昭憲皇太后基金」と名付けた。時の米国大統領タフトは皇后に感謝の電報を送り、その中で「皇后陛下は、この慈愛にして崇高なご行為によって、赤十字が世界人類に向け、人種や国境を越えて福祉に寄与すべきであることをさとされた」と述べた。[2, p230]

     ここに赤十字は、「世界人類に向け、人種や国境を越えて福祉に寄与すべき」国際団体として、大きな一歩を踏み出したのである。昭憲皇太后は次の御歌を詠まれている。

     日のもとのうちにあまりていつくしみ外國(とつくに)までもおよぶ御代かな
    (日本から溢れ出た慈しみが外国にまで及ぶ御代となったことだ)

    「親睦の和」を世界が結んだ一例は、東日本大震災の際に示された。日本赤十字社社長、国際赤十字・赤新月社(JOG注:イスラム諸国では宗教的理由から「十字」のかわりに「新月」を使う)連盟会長の近衛忠輝はこう語る。

    __________
     東日本大震災では、昭憲皇太后基金の配分対象となった多くの発展途上国からも、感謝の意を込めて救援のための寄付金が寄せられました。それは金額の問題以上に、人道で結ばれた『連帯の精神』の現れでありました。[1, p4]
     ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
    【後 編】


    「国際派日本人養成講座」より転載
    http://blog.jog-net.jp/

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