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    荒川 英紀
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    松原 広幸
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    三井 俊介
    三井 俊介
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    三石 江里子
    三石 江里子
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    内藤 俊輔
    内藤 俊輔
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    外舘 孝則
    外舘 孝則
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    高橋 富代
    高橋 富代
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    吉本 秀一
    吉本 秀一
    日本けん玉協会理事

    「異常気象」対策としてモリンガを植える

    異常気象は今起こっていることだ

     新年を迎えて関東では穏やかな天候であるが、気温の変化を観ていると、やはり異常である。恒例の築地の初競りで大間のマグロが7420万円という高値で競り落とされて話題をさらっている。

    700

     しかし、景気のいい話の一方で、年々マグロの漁獲量が減っている、その一つの原因として海流の異常でマグロを釣るための餌である「イカ」が取れないということも起こっている。マグロやイカに限らずあらゆる魚が気候変動の影響を受けており、漁獲量が減っているのだ。
     すでに私たちの食卓にも異常気象、温暖化の影響が出ている。

     このような異変は世界各地で様々な形を起こっており、「異常気象は現在、現実に起こっている」ことであって、これから先に起こることに対処するというものではない。

    一過性ではない「自然災害」「異常気象」

     2016年夏にはイラクやインドでは50℃以上の熱波が発生している。この事態を異常気象と呼ばずに何と呼ぶのか? すでに、地球ではCO2(二酸化炭素)濃度が400ppmを超え、世界各地で洪水、干ばつ、竜巻など風水害による被害が頻発している。

     何十年ぶりに起こったというような報道が繰り返されているが、この事態は時間の経過で起こるものではなく、人類活動によるCO2濃度の上昇により引き起こされている異常気象である。

     異常気象は今、現在の現実であり、これから対策を立ててゆっくりと対処するというものではないことは明確である。一気に50℃の熱波が発生したわけではなく、何年も続いてきた地球の気温上昇の積み重ねの結果として発生している。

     2014年は歴史上で最も暑い年だった。そして2015年はそれを超えた。2016年はさらにまた気温が高かった。今起こっていることは一過性のものではなく、人類の行動による負の遺産が積み重なって生じている事態であるという認識が必要である。

    いますぐCO2の排出をゼロにしても……

     今すぐに世界のCO2排出がゼロになっても、大気中のCO2の循環はゆっくりとしたスピードなので、すぐにはCO2が減少するまでに大きな時間差があるので、温暖化はすぐに止まらないのである。

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     世界のリーダーがパリで気候変動に取り組む合意をした(COP21=国連気候変動枠組条約第21回締約国会議)が、ほとんどの科学者はこの合意では不十分であると警告している。

     とりあえずの目標とされた1.5℃未満は署名国により提出された国別目標を検証しても気候変動対策の実行の遅れにより達成することは不可能であることを示している。

     これから10年の間に1.5℃の基準を超えてしまう可能性が高く、2050年までに2℃目標に当達してしまう可能性が極めて高くなっている。この事実は明らかに地球の環境が違ったステージに達していることを示している。

     現在の事態は、すべて境界領域を超えて「人類が一丸」となって気候変動対策を講じようとしているかどうかが問題である。すべての地球市民がこの対策のために「行動を起こそうとしているかどうか」により未来は左右される。このために残された時間は切れつつある。まさに時間はないのである。

    気候変動対策の処方箋は?

     行動を起こそうと考えても「何をどのようにすればいいのか」ということに明確な回答や処方箋が出されていないのが現実である。私は熱帯雨林の減少による「大気、水の循環の異常」「風の吹き方の異常」をインドネシアの現場で感じ続けてきている。さまざまな情報に接する中で「気候変動時代」になっていることを実感している。

     その対策として「植林」の大切さを知り、1999年以来、インドネシアの森林の再生と修復のために「植林」を周りの人々や企業の皆様とともにさまざまな形で取り組んできた。累計で110万本以上を植えることが出来たが、振り返って、この植林活動が気候変動対策になっているのかと考えた時、とてもとても遠い道のりしか見えないのである。

     しかし、だからと言ってここでこの植林を止めるわけにはいかないと考えている。今後、さらに多くの賛同者を得て、この活動を継続することは、「人類の未来を諦めないために」必要である。しかしながら、それを温暖化・気候変動の解決につなげることは極めて困難であることは明確である。

    今と子供たちの未来を創造する行動

     次世代の子供たちのために、異常事態を改善して、よりよい地球環境の未来を創造するためにできることを考え続けてきた結果、信じられないような「気づき」が与えられた。それは「奇跡の木」と呼ばれる「モリンガ」という樹木を世界規模で植林をすることである。

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     この樹はまず杉の20倍の成長スピードがあることだ。

     人間一人ひとりが呼吸することによって排出するCO2を樹木に吸収してもらうためには、杉の木なら23本が必要だが、モリンガなら2本ですむ。一般家庭で排出するCO2を吸収するには杉なら460本、モリンガなら40本である。

     地球上で排出されているCO2は150億トンが自然界に吸収されずに増加している。この量のCO2をモリンガの植林で吸収してもらうには100億本が必要になる。

    10億本植樹キャンペーンに学ぶ

     一見、とんでもなく壮大な数字だが、2006年から2011年まで5年間、国連環境計画(UNEP)が「地球規模のユニークな植樹キャンペーン=10億本植樹キャンペーン」を実施した。これはUNEPと世界アグロフォレストリー・センター(ICRAF)により、気候変動対策として、また水資源や生物多様性の喪失など様々な課題に対処するために開始されたものだ。

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     ノーベル平和賞受賞者でケニアのグリーンベルト運動創始者のワンガリ・マータイ氏や、モナコのアルバート2世らの後援により、これまで、155カ国近い国々で植林が行われた。

     10億本植林キャンペーンは、UNEPによって促進され、世界中の植林推進団体、一般市民、コミュニティ、企業、産業、市民社会組織や政府などの参加により、2011年末までに達成された本数は約120億本に達した。

     この活動はその後2012年からはUNEP傘下の「子供たちの財団」に移行されている。UNEPが音頭をとったが、基本的には世界各国の様々な団体、市民が参加することで120億本という植林を達成した。

     モリンガ100億本植樹キャンペーンは地球に住む地球市民の共通の課題を解決して新しい社会を創造する取り組みである。地球市民みんなの役目として参加してほしいと願っている。

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