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  • 菊田 均
    菊田 均
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    小名木 善行
    小名木 善行
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    大島 直行
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    時広 真吾
    時広 真吾
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    渡辺 久義
    渡辺 久義
    京都大学名誉教授

    「私の國語教室」今昔

     もう数十年も前、大学に入りたての頃、福田恆存の『私の國語教室』を耽読した時期がある。当時の私には難解な論理に悪戦苦闘する部分もかなりありながらも、日本語を愛する強い情念と筋の通った論理にとても引き込まれたものです。

     その主張を一言で言えば、「現代かなづかいの矛盾を明確にして、歴史的仮名遣いの持つ美しさと『語に随ふ』論理的一貫性を再認識せよ」というものでした。

     現代かなづかいの基本は、現代人の発音に従って表記せよ、というものです。それで例えば、「キウリ」は「キュウリ」となり、「おめでたう」は「おめでとう」となった。また、「狩人」は歴史的に「かりうど」と書いてきたのに、現代かなづかいでは「かりゅうど」と書けと言います。

     ところが、パソコンを使って、「その通り」と表記させようとすると、「そのとおり」と打ち込まなければなりません。なぜ、「そのとうり」ではないのかと、誰でも不審に思われたことがないでしょうか。

     似たような例では、「氷」は「こうり」ではなく、「こおり」と書くように決まっています。「行動」は「こうどう」なのに、なぜ「氷」は「こおり」であり、「通り」は「とおり」なのか?
     発音に従えというなら、これらはすべて統一して「こうどう」「こうり」「とうり」にすべきではないのか?

     また、同様に、「私は」「あなたを」「あそこへ」などにおいて、なぜ、「わたしわ」「あなたお」「あそこえ」と書かないのか?
     「発音に従う」と言いながら、あるところでは、「語に随ふ」という二重の基準を持っている。

     この辺りに、現代かなづかいの矛盾、論理的不徹底さがあるのです。ちなみに、「現代かなづかい」も発音に従えば「現代かなずかい」とすべきではないでしょうか。

     それに対して、福田言うところの歴史的仮名遣いの基本は、「語に随ふ」ということです。例えば、発音が「い」だからと言って、すべて「い」と書いて良いということにはならない。「石」は「いし」、「井戸」は「ゐど」、「恋」は「こひ」と書き分けるのが歴史的仮名遣いです。

     「ゐ」については、かなり昔から発音的にも「い」と区別はできなくなっていたものの、「位(くらゐ)」、「芝居(しばゐ)」、「基(もとゐ)」などを併せてみると、一つの同じ「ゐ」の世界を持っていることに気づくでしょう。(「気づく」も発音を統一するのなら「気ずく」と書くべきですが、意味を考えれば「気が付く」ですから「気ずく」ではあり得ないのです)

     「出雲」も本来は「いづも」であって、決して「いずも」ではない。「出る」とは「いづる」という語源との関連を念頭におけば、「いずも」とは書けないでしょう。

     「頭痛」も本来は「づつう」であって「ずつう」ではない。「頭」のことを昔から「つむり」と言うように、「頭」は「つ」なのです。しかしパソコンには現代かなづかいが適用されているので、「づつう」と打っても「頭痛」は出てきません。

     仮名遣い表記だけでなく、書き言葉そのものが古語から現代語へとほぼ移行した時代。日本語について、佐藤春夫と萩原朔太郎が論争をしたことがあります。

     萩原が、「時代は変わっているのに、なぜ古臭い古語や仮名づかいに拘るのか?」と佐藤を批判すると、
     佐藤は、「古心を得たら、古語を使いませう」と、いかにも詩人らしい反論をしました。

     私も佐藤の「海辺の恋」などを愛唱したものです。

     語に従うか、発音に従うか。その論理性においては明らかに前者に軍配が上がるべきとは思いながらも、多勢に無勢、福田の奮闘も功を奏すに至らなかったのは残念です。今の時代、歴史的仮名遣いに拘る作家は、丸谷才一などごくわずかでしょう。

     私の場合、1990年代からパソコンを使うようになると、歴史的仮名遣いにはもはや拘れない。漢字変換ソフトは基本的に「現代かなづかい」に則っているからです。それでも、プライベートでは歴史的仮名遣いを楽しむ生活はかれこれ40年。とても「古心を得る」というほどの境地ではありませんが、「語に随ふ」という言語精神の中に、日本語が脈々と持ち続けてきた「言葉の命」とでもいうようなものをかすかに感じることはできるのです。

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