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    高橋 克明
    「ニューヨーク BIZ」CEO 兼 発行人

    ウィーン在住 rss (フリージャーナリスト)

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    ウィーン在住

    ウィーン在住ジャーナリスト。国連記者室から、ウィーンの街角から、国際政治にはじまって宗教、民族、日常の出来事までを思いつくままに。

    「正男暗殺」の次は「正恩暗殺」?

     金正男氏の暗殺事件を捜査中のマレーシア警察当局は19日、事件発生後、初めて記者会見を開き、これまでの捜査結果などについて発表した。その情報をもとに、「正男氏暗殺事件」の時間的推移を再現してみた。

     マレーシア警察の発表から「正男氏暗殺事件」が北朝鮮の対外工作機関「偵察総局」が主導した犯罪だったことがほぼ確認できた。そこで発表されたデーターから事件がどのように実行に移されていったかを考える。

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    北朝鮮の海外駐在者はなぜ痩せるか?

     「金正男氏暗殺事件」が報道されて以来、暗殺された正男氏を改革派、開国派と見なし、北朝鮮最高指導者・金正恩朝鮮労働党委員長をその改革を阻止し、粛清を繰り返す凶悪な独裁者という色分けで報道する傾向が見られる。多分、簡単にいえば、その区分けは大きくは間違っていないのだろうが、金正男氏(45)は決して改革派の英雄でもないし、正恩氏の「新年の辞」を読めば分かるように、彼も「国民生活の向上」を忘れているわけではない。ただし、34歳の正恩氏の「国民」が貧困下に喘ぐ路上の通常の国民ではなく、かなり抽象的な主体国家の「人民」という概念が強いのではないか。

     韓国「聯合ニュース」(日本語版)は19日、正男氏暗殺の主犯と受け取られている北国籍のリ・ジョンチョル容疑者(46)がマレーシア警察に逮捕され、連行される写真を掲載していた。リ容疑者の目は異様に攻撃的な光を放っていたが、かなり小柄の人物だ。マレーシア市内のマンションに住んでいるリ容疑者は通常の北国民とは違い、特権階級に属する人間の一人だろう。同氏が対外工作機関「偵察総局」に所属し、正男氏を暗殺した主犯ではないかと受け取られている。

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    「正男氏暗殺」は余りにもズサン!

     マレーシアからの情報によると、「金正男氏暗殺事件」を捜査中の現地の警察当局が18日、北朝鮮の旅券を所持する46歳の容疑者(リ・ジョンチョル)を逮捕したと発表した。犯行が北の仕業の可能性が濃厚となってきた。同時に、その結論が正しいとすれば、北朝鮮の工作活動も変わった、といわざる得ない。

     拘束された北旅券の持ち主はマレーシアでの労働ビザを所有していたという。その人物が正男氏暗殺に係っていたことになる。こんなズサンな暗殺計画はない。その人物が数日後、逮捕されたとしても不思議ではない。

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    中国と北朝鮮と正男氏を繋ぐ“謎の人物”

     マレーシアからの情報によると、金正男氏暗殺事件では青酸カリより数倍毒性の強い毒薬が使用された可能性があるという。冷戦時代を取材してきたジャーナリストならば、東欧共産党政権が傘の先に毒物を塗り、反体制派活動家を暗殺したケースを思い出すだろう。その意味で、毒物を利用した暗殺は珍しくなく、古典的な暗殺方法といえる。

     拘束されたベトナム人女性が毒物入りの瓶をカバンに持っていたというから暗殺意図は明確だが、拘束された2人の女性と1人の男性からは北朝鮮工作員らしさがあまり感じられない。21世紀の北工作員は冷戦時代に訓練された北工作員とは異なるのだろうか。或いは金正男氏暗殺事件の主犯は北ではないのかもしれない(「『正男氏暗殺』の主犯は本当に北側か」2017年2月17日参考)。

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    ローマ法王「神はお金以外全てを与えた」

     南米出身のローマ法王フランシスコは7日、法王の宿泊地サンタ・マルタ館で慣例の早朝ミサを開いた。その日の説教の内容がバチカン放送独語電子版に掲載されていた。見出しを読んで、“あれ”と思った。見出しは「神は全てを(人類に)与えたが、金は与えなかった」という内容だ。ローマ法王は旧約聖書の人類創造の「創世記」の内容と詩編8章を引用しながら語った。

     当方は特別に貪欲ではないが、「全てを与えたが、お金は与えなかった」という見出しを読んで、「お金を与えなかったのがひょっとしたら神の誤算だったのではないか」という思いと、「全てを気前よく与えた神がどうして肝心の金は与えなかったのか」といった不信仰な思いが湧いてきた。

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    「正男氏暗殺」の主犯は本当に北側か

     異国で特定の人物を暗殺する場合、実行者は必ず他国駐在、ないしは自国から直接派遣のキラーだ。具体的にいえば、北朝鮮がマレーシア訪問中の金正男氏を暗殺しようとすれば、駐マレーシアの同国外交官、工作員を動員することは絶対にない。暗殺がうまくいかなかった場合、北とマレーシア間で外交問題が生じ、最悪の場合、マレーシアは北側との外交関係を切る危険性が出てくるからだ。

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    「神父さん、私はあなたを許します」

     ローマ法王フランシスコは、聖職者の性的虐待の犠牲者だったダニエル・ピッテ―氏(Daniel Pittet)がその体験をまとめた本の序文に、教会の聖職者による性犯罪に対し深い謝罪を表明する一方、教会関連施設内の性犯罪に対し強い姿勢で対応することを約束する旨を記述している。バチカン放送(独語電子版)は13日、同報道をトップで報じた。以下、同放送が配信した記事の概要を紹介する。

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    「認知」求めるトランプ氏の心をつかめ!

     ロシアのプーチン大統領は得意の心理戦略を駆使し、トランプ新米大統領の歓心を買うために腐心している。米NBC放送によると、ロシア政府は米中央情報局(CIA)の元エージェント、エドワード・スノーデン氏(33)を米国側に引き渡す可能性を検討中という。一方、プーチン大統領は初の米露首脳会談の開催地としてスロベニアの首都リュブリャナで開きたい意向をそれとはなくメディアにリークしている。トランプ氏がスノーデン氏を「米国の裏切り者」と激しく批判してきた経緯がある一方、スロベニアはトランプ氏の現ファーストレディ、メラニア夫人の出身地だ。

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    トランプ氏はシンガー哲学を学べ

     安倍晋三首相が10日、トランプ新米大統領との首脳会談のために訪米した。安倍首相はフロリダ州パームビーチにあるトランプ氏の別荘ではゴルフなどをしながら日米問題などを話し合い、首脳間の心情交流を深めていくという。安倍首相は昨年、トランプ氏の当選直後の会見の際、ゴルフのドライバーをプレゼントしたという。トランプ氏と会談するためにプレゼントを用意するなどは日本的な発想かもしれない。欧州の首脳たちがワシントンで米大統領と会談するためにプレゼントを持参したとは聞いたことがない。多分、ちょっとした小品をプレゼント交換しているのだろうが、報道されないだけかもしれない。

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    オーストラリア教会聖職者の「性犯罪」の衝撃

     ローマ・カトリック教会関連施設内で聖職者による未成年者への性的虐待事件はもはや珍しくないが、シドニーで公表されたオーストラリア教会の聖職者の性犯罪調査王立委員会の暫定報告はやはり衝撃的な内容だった。

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    無神論者が憂慮する“神なき社会”

     独連邦議会の野党「左翼党」幹部のグレゴール・ギジ氏(Gregor Gysi)は先日、独国営放送ZDFのマルクス・ランツ司会の娯楽番組に出演し、そこで「自分は神の存在を信じていないが、神なき社会を恐れている。キリスト教会が主張するような価値観で構築された世界が全く存在しない世界に恐怖を感じるのだ。資本主義も社会主義もその恐怖心を取り除くことができるものを有していないからだ」という趣旨の話をしている。

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    米国はもはや自由な社会でない?

     たとえ富士山に登ったことがなくても、日本人にとって富士山は日本の風景を形作る代表として心に刻み込まれているだろう。当方もその一人だ。富士山は日本文化のアイデンティティと繋がっている。その山がある日突然、噴火し、無くなってしまった場合、多くの日本人はどのように感じるだろうか。

     読者諸兄は、なぜ当方はそんな不気味なことを考えるのか。インフルエンザのウイルスがとうとう頭の中まで到達したのだろうか?と訝しく感じられるかもしれない。以下、説明する。

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    北朝鮮の黒鉛減速炉の再稼働は演出?

     北朝鮮の核関連施設がある寧辺の5000kwの黒鉛減速炉が再稼働した兆候が見られるという。この情報は北の核関連施設の動向を監視している米ジョンズ・ホプキンス大学の北朝鮮研究グループ「38ノース」(韓米研究所)が27日、公表したもの。

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    メルケル首相の4選阻止は可能か

     ドイツで9月24日、連邦議会選挙が実施される。メルケル独首相は与党第1党「キリスト教民主同盟」(CDU)の筆頭候補者として4選を目指す一方、連立政権パートナーの社会民主党(SPD)はガブリエル党首(副首相兼経済・エネルギー相)が今月5日、「首相候補者として戦う」と表明し、党内の結束を固めるなど選挙モードだったが、24日に急きょ、党筆頭候補者のポストを断念し、欧州議会議長を5年間務めた後、ドイツ政界に復帰したマルティン・シュルツ氏(61)を党筆頭候補者としてメルケル首相の4選阻止を狙うことを明らかにしたばかりだ。

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    人類は「終末」に一歩近づいたのか

     核戦争などで人類が滅亡するまでの残り時間を示す「終末時計」の針が2年ぶりに“30秒”進んだというニュースが流れてきた。米科学誌「ブレティン・オブ・ジ・アトミック・サイエンティスツ(ブレティン誌)」が26日に発表した。残り時間が最も少なかったのは冷戦時代の1953年で、当時は2分前だった。今回はそれについで終末に近づいてきたというわけだ。

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    “シュワちゃん”がバチカン大使に?

     トランプ米大統領が就任する前まではその一挙手一投足に一喜一憂し、就任後は新大統領との会談設定にあたふたする日韓両国の政治家たちの姿を見る度に、トランプ氏は本当に人騒がせな大統領だといわざるを得ない。

     安倍晋三首相はトランプ氏が大統領に当選した直後、ニューヨークのトランプ・タワーで非公式の首脳会談をしているから少しは余裕があるが、トランプ氏が今月20日、正式に第45代米大統領に就任した以上、今度は正式な首脳会談をぜひとも実現させたいという東京の意向を受け、駐ワシントンの日本大使館関係者は昼夜を問わず、奔走中だろう。日米間は貿易・経済問題から中国の軍事脅威など安保問題を抱えており、日米首脳会談への安倍首相の熱意は当然のことかもしれない。ぜひとも、新大統領との間で意思疎通をしたいという首相の願いはシリアスだ。

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    根本主義組織「オプス・デイ」の人事

     世界最大のキリスト教宗派、ローマ・カトリック教会にも過激な根本主義組織が存在する。「オプス・デイ」(Opus Dei)だ。ラテン語で「神の業」を意味する。その「オプス・デイ」の指導者人事が23日行われ、スペイン出身のフェルナンド・オカリス司教(Fernando Ocariz) (72)が代表(属人区長)に選出された。バチカン放送によると、ローマ法王フランシスコは既に同人事を公認したという。

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    子供部屋のテロリストたち(続)

     オーストリアのソボトカ内相は23日、「17歳の容疑者はイスラム過激派テロ組織『イスラム国』(IS)を支持し、関係を持っていた」と指摘し、容疑者(Lorenz K)がサラフィストの背景を有していたことを明らかにした(注・前回のコラムでは容疑者の年齢を18歳としましたが、17歳に訂正)。

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    トランプ氏にバチカンも困惑気味

     米国でトランプ大統領が就任したが、新大統領を「われわれの大統領ではない」と主張する抗議デモが米全土で広がっている。米国発のニュースによると、ワシントンだけでも約50万人の女性たちが21日、「女性の権利」を要求してデモを行ったという。昨年11月の米大統領選は米国社会を保守派トとリベラル派に2分したが、ここにきてトランプ氏に対して「女性の権利」を訴える運動の様相も帯びてきた。

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    ウィーンでISのテロ計画発覚か

     世界の耳目がワシントンの連邦議会議事堂で20日開催されたロナルド・トランプ新米大統領の就任式に集まっていた時、音楽の都ウィーンで同日午後6時(現地時間)、速報が流れてきた。18歳のアルバニア出身のオーストリア人が地下鉄で爆発テロを実施する計画をしていた容疑で特殊部隊コブラによって逮捕されたというのだ。内務省コンラード・コグラー公安事務局長は「テロ計画は履行される寸前だった」と述べている。

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    “アメリカ・ファースト”は当然だ

     ワシントンの米連邦議会議事堂で20日、第45代米大統領ロナルド・トランプ氏(70)の就任式が行われた。ワシントンは生憎の雨模様だったが、多くの国民が新大統領の就任式をみようと集まった。当方もウィーンの自宅でCNN放送を見ながら就任式をフォローした。就任式のハイライトはもちろん、新大統領の就任演説だが、トランプ新大統領は選挙戦の演説の延長のように単刀直入な表現と言葉で語りかけた。

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    「不平等」は本当に“公平”の結果か

     米国と英国の2重国籍者、2015年のノーベル経済学賞を受けたアンガス・ディ―トン(Angus Deaton)氏は独週刊誌シュピーゲル最新号(1月14日号)とのインタビューの中で、「資本主義は人類に大きな貢献をもたらしたことは間違いない。貧困者が減少し、乳児死亡率は急減した。その意味で資本主義の歴史はサクセス・ストーリーだ」と評価する一方で、「世界的に見られる不平等は近代の経済成長の結果だ」と指摘し、「貧富の格差」の克服という課題が依然、残されていると指摘している。

     世界の資産の半分を一桁のスーパー富豪家が所有しているという記事が報じられたばかりだが、どうみても健全な発展とは言えない。米ウォール街の反政府運動、そのスローガン「われわれは99%」は「貧富の格差」への警告だった。

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    ポピュリズムへ新アプローチを

     独政治学者のヴェルナー・パッツェルト(Werner Patzelt)氏はキリスト教会に対して極右ポピュリズムへの対応で変化を求めている。同氏は「ポピュリズムは社会に広がっている無知と偏見から生まれてきたものではないことを理解しなければならない。国民の多くは自身の見解、関心事、懸念が政治的エリートに届いていないと感じているのだ。彼らは既成の政治システムに抗議している」と主張する。

     それゆえに、「教会は失われた羊をケアするのが使命だ。極右ポピュリズム現象に対しても新しい対応を検討すべきだ」というのだ。同氏がケルンの大聖堂ラジオとのインタビューの中で答えた。同氏は17日、新著「AfD,Pegida,Co、宗教への攻撃」(原題「AfD, Pegida und Co.: Angriff auf die Religionen」)を出版したばかりだ。

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